2016年11月16日 (水曜日)
化学物質過敏症から電磁波過敏症へ、東京目黒区で浮上している基地局問題で注目されるKDDIの「患者」対応
今年の8月に、早稲田大応用脳科学研究所の研究グループ(代表:北條祥子尚絅学院大名誉教授)が、日本人の3.0~4.6%に電磁波過敏症の症状が観察できるという研究結果を発表した。その引き金はなにか?
従来から化学物質過敏症になると、電磁波過敏症を併発しやすいと言われてきた。筆者は研究者ではないので、断定的な事は言えないが、これまでの取材結果を見る限り、顕著にそういう傾向がある。
たとえば拙著『電磁波に苦しむ人々』(花伝社)で取り上げた塩田永さんという男性は、青年期に水道配管の仕事に従事したことがあり、その際に接着剤を多量に吸い込んでいる。後に重度の電磁波過敏症を発症し、携帯電話の「圏内」に住めなくなり、山間部にある「圏外」の村に引っ越した。