1. 音楽とメディア

音楽とメディアに関連する記事

2016年08月18日 (木曜日)

CDの無断複製で作曲家・穂口雄右氏がソニーの北川直樹元社長らを刑事告訴した事件、東京・麹町警察署が捜査に着手

作曲家の穂口雄右氏が、キャンディーズのヒット曲で自作の 「春一番」と「夏が来た !」を無断で複製されたとして、(株)ソニー・ミュージックエンタテイメント前社長で、日本レコード協会の元会長・北川直樹氏らを刑事告訴していた事件で、東京都港区の麹町警察署が捜査に着手した模様だ。関係者によると、同署は被疑者に対して、音源資料のCD現物を提出させたとのことである。

この事件は、穂口氏が実験的に着手した著作権管理に端を発している。通常、著作権に基づく楽曲使用料(テレビ、ラジオ、カラオケなどの使用やCD制作などで発生する)の徴収と配分は、JASRAC(日本著作権協会)が代行している。

ところが穂口氏は、2012年3月、みずからが著作権をもつ楽曲のうち、「春一番」と「夏が来た !」の2曲を、JASRACの管理から外して、自分で管理することにした。JASRACも穂口氏の試みを認め、広報に努めるなど全面協力した。その甲斐あって、これら2曲の使用に際しては、穂口氏から直接承諾を得る管理方法が構築されたのである。

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2016年07月02日 (土曜日)

伊藤忠系・スペースシャワーネットワーク社が新人ジャズシンガーのCDを廃盤にした後、配信ビジネスに悪用続ける――裁判所も認定した音楽著作権の闇

東京地裁は今年2月、スカパーで有名なスペースシャワーネットワーク社(社長は伊藤忠出身の清水英明氏)などが新人ジャズシンガー「Shima」のCDを廃盤にしたあと、著作権を無視して音楽配信ビジネスなどを展開していた、として約50万円の支払いを命じる判決を下した。

Shimaは2011年2月に初のCDを発表したが、約1月後に突如として廃盤に。理由は「契約違反行為があった」「苦情があったから」とされたが、それを裏付ける証拠は裁判所に提出されていない。

一方、スペース社などは、廃盤後もCDをレンタルに出したり、国内外の100を超える配信会社に配信して違法に利益を得ていた疑惑があり、裁判所は違法ダウンロード数を207回と認定したが、デビット・マンなど著名なミュージシャンが参加したこのCDの曲が世界中で207回しかダウンロードされていないのはいかにも不自然だ。音楽著作権が盗まれる事件は続発しており、そのあり方が問われている。廃盤から裁判に至るShimaの日々をレポートした。(判決文はPDFダウンロード可)


【Digest】
◇他人の著作権を無断で
◇日本レコード協会の元会長に対する刑事告訴
◇ジャズ発祥の地
◇「廃盤にすることが唯一の手段」
◇成城署に刑事告訴
◇灰色の日々


ひとりの女性ジャズシンガーが法廷に立っている。芸名はShima。優れた歌唱力を持ちながら、不条理の渦に翻弄され、ステージから消えた。【続きはMyNewsJapan】

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2012年12月31日 (月曜日)

メディアが報じない2012年の注目裁判、 ミュージックゲート裁判 背景に利益追求に固執するレコード業界の病理

キャンディーズの「春一番」や「微笑がえし」などで有名な作曲家・穂口雄右氏を被告とする裁判が東京地裁で進行しているのをご存知だろうか?

この裁判は、ソニー・ミュージックレコーズ、日本コロムビア、キングレコードなど日本を代表するレコード会社31社が著作権違反を理由に、穂口氏が経営するミュージックゲート社(株)に対して、2億3000万円の支払いを求めたものである。提訴は、2011年8月19日。裁判の開始からすでに1年が経過し、徐々にこの高額訴訟の背景にあるものが浮上してきた。

この裁判は表向きは単なる損害賠償裁判であるが、深く掘り下げていくと、テレビ番組に象徴的に現れている日本の芸能界の劣化と深い関わりがあるようだ。裁判の舞台裏に病理がかいま見える。  が、それにもかかわらずメディアではほとんど報じられていない。

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2012年12月07日 (金曜日)

吉本興業に群がる放送とパンチコの面々、ソフトバンクも、改正著作権法で利権

インターネットの時代になって、ネット上でテレビや新聞よりも優れた調査報道が登場するようになった。

YOUTUBEで公開されている『 「フジテレビがKPOPをゴリ押しする理由 」これが韓流の真実 』のパート1とパート2は、放送局の闇を見事に暴いている。公共の電波が一部の心ない人々に牛耳られ、とんでもないビジネスに悪用され、日本の文化を低劣化させている実態を報じている。

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2012年11月13日 (火曜日)

レコード会社31社が作曲家・穂口氏を訴えた高額訴訟、訴状には違法ファイルが1万431個、しかし証拠として提出できたのは128個、「見せしめ」狙う

移動通信機器を対象としたファイル変換サービス「TubeFire」が違法に当たるかを巡って、レコード会社とミュージックゲート社(代表は作曲家の穂口雄右氏)との間で争われている音楽著作権裁判。

レコード会社側は違法にダウンロードされたファイルがTubeFireに1万431個蔵置されていると当初より主張してきたが、9月に提出された証拠ファイルは128個にすぎなかったことがわかった。

10月1日から「違法ダウンロード」に懲罰を課す法律が施行されるなど国家権力による厳罰化が進むなか、レコード会社側としても、2億円を超える高額を嫌がらせ的に著名人に請求することで、公衆を威嚇しているように見える。根拠のない事実を前提とした“見せしめ裁判”の疑いを検証する。(続きはマイニュースジャパン)

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