2017年07月31日 (月曜日)

【動画】「もったいないキャンペーン」の毎日新聞、自らの足下「押し紙」回収現場を撮影される、池上彰氏ら「開かれた新聞委員会」は「押し紙」問題に沈黙

このところ「押し紙」回収の現場がビデオで秘密裏に撮影されるケースが増えている。これは「押し紙」問題が一般市民の間に浸透してきた証にほかならない。インターネット上に、毎日新聞の「押し紙」回収を撮影した画像がアップされている。

メディア黒書で既報したように、毎日新聞の部数は、4月から5月にかけて約4万6000部減っている。このペースで減部数を続けると、年間で約55万部減ることになる。

かつて同社は、「もったいないキャンペーン」を展開しており、「押し紙」問題との矛盾を指摘されてきた。

【参考記事】いよいよ危ない毎日新聞、ひと月で4万6000部減、試算で年間55万部減、産経は1,2年で倒産の危機、5月のABC部数

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2017年07月28日 (金曜日)

ロッキード事件の担当検察官は今、「天下り」が経済事件の公平な捜査・裁判をさまたげる

1976年の7月27日、東京地検特捜部は田中角栄を逮捕した。ロッキード社の航空機売込みに便宜を図った際の贈収賄容疑による逮捕だった。

田中邸へ赴いたのは、松田昇という検察官だった。松田氏は同じ事件でやはり逮捕された児玉誉士夫(元内閣参与で政界フィクサー)の取り調べも行っている。

ロッキード事件の発覚から41年。読者は、松田氏が現在、どのような地位にいるかをご存じだろうか? 結論を言えば、さまざまな企業の役員として再就職しているのだ。元検察官が特定の大企業と特別な関係を持つことが、公正に経済事件を取り締まる際の障害になる可能性が高いことはいうまでもない。

松田氏が関係している企業と役職は次の通りである。なかには不祥事を起こしている会社もある。

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2017年07月27日 (木曜日)

小池都知事を被告に近々に住民訴訟を提起、晴海の選手村建設予定地の払い下げ事件で、五輪スポンサー企業が逆に莫大な利益

東京都が晴海の公有地を約1200億円の値引きをしてディベロパーへ譲渡した問題(晴海事件)で、「晴海選手村土地投げ売りを正す会」は、26日、江東区内で集会を開き、小池百合子都知事を被告とする住民訴訟を起こすことを明らかにした。

請求の趣旨は、この開発事業に関する財務会計行為によって生じた損倍賠償を前知事・桝添要一氏と三井不動産などディベロバー11社に対して請求せよ、というものである。小池知事にそれを求めるものだ。

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2017年07月26日 (水曜日)

内閣府と中央省庁、それに博報堂の裏金づくり疑惑をシミュレーションする、毎日新聞社のケースと類似

裏金づくりは、まれなことなのだろうか。筆者は、水面下に隠れているだけでかなり広く、大手を振って行われていると見ている。特に珍しいことはない。

メディア黒書で報じてきたように、大手広告代理店・博報堂と内閣府・中央省庁の間の取引で発行された請求書には、インボイスナンバーが外してあるものが含まれている。こうした請求書の額面総計は次のようになる。

内閣府:64億円(2012年度~2015年度)
防衛省:(陸上自衛隊):約9億円(2008年~2015年度)
文部科学省:約9000万円(2015年度)
復興庁:2000万円(2015年度)
農林水産省:約300万円(2015年度)
環境省:1000万円(2015年度)

メディア黒書で既に公表している数字で、これを見た読者から次のような質問が寄せられた。それは、これらの金額がすべて裏金になっているのかという質問である。結論を先に言えば、裏金になっている可能性があるのは全額ではなく、一部である。

裏金づくりの構図をシュミレーションで説明する前に、実際に裏金工作の存在が確定したある例を紹介しよう。裏金づくりの構図を考える参考になるだろう。

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2017年07月25日 (火曜日)

高市早苗議員と森裕子議員による還付金詐欺疑惑、安倍首相の求心力低下の下で、検察は両氏に対する刑事告発受理をどう処理するのか?

検察の動きはどうなっているのだろうか。2人の女性議員は、起訴されるのだろうか?

高市早苗総務大臣(自民)と森裕子議員(自由)による還付金詐欺(マネーロンダリング)疑惑。メディア黒書で既報したように、筆者らは、高市氏を奈良地検へ、森氏を新潟地検へ刑事告発した。そして高市議員のケースは今年の3月に、森議員のケースは、1回目の告発が昨年の10月に、2回目の告発が今年の1月に受理された。

その後の検察の対応を報告しておこう。

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2017年07月24日 (月曜日)

政界スキャンダルで何が報じられ、何が報じられないのか? 依然として根強い大手広告代理店のタブー

類似した森友学園と加計学園の事件、稲田防衛大臣による日報隠蔽事件、豊田真由子議員をはじめ「安倍チルドレン」の不祥事・・。中央政界のスキャンダルがモグラ叩きのように頭を現し始めている。しかし、報道されていない事件も数多い。

報道の評価・解釈について創価大学の元教授・故新井直之氏は、次のような貴重な指摘をしている。

新聞社や放送局の性格を見て行くためには、ある事実をどのように報道しているか、を見るとともに、どのようなニュースについて伝えていないか、を見ることが重要になってくる。ジャーナリズムを批評するときに欠くことができない視点は、「どのような記事を載せているか」ではなく、「どのような記事を載せていないか」なのである。

何が報じられ、何が報じられないか? これについては、もちろん筆者ひとりで把握できるわけではないが、筆者の「守備範囲」から見ると、報道されない事件、あるいは積極的に報道されない事件には次のようなものがある。

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2017年07月21日 (金曜日)

NHKが起こしたスラップ裁判、被告「NHKから国民を守る党」に対して 損害賠償命令

NHKがある奇妙な裁判を起こし、勝訴したことを伝える記事を、日経新聞(7月19日付け)が掲載している。記事のサマリーは次の通りである。

2015年8月、NHKが千葉県内の女性宅を訪問して、受信料の支払いを求めた。女性はこれを拒否。

女性は、「NHKから国民を守る党」の立花孝志氏に電話で相談した。

その2日後、女性は、HNKに対して慰謝料10万円の支払いを求めて、松戸簡易裁判所に提訴した。

松戸簡易裁判所は、この事件を千葉地裁へ移送した。千葉地裁は、女性に敗訴の判決を下した。

これを受けてNHKは、「NHKから国民を守る党」の立花氏らに対して、「勝訴の見込みがない裁判を女性に起こさせた」として、東京地裁で弁護士費用など54万円の支払いを求める裁判を起こした。

東京地裁は立花氏らが「NHKの業務を妨害するため訴訟に関与しており、裁判制度を不当に利用する目的があった」と指摘して、請求通り54万円の支払を命じる判決を下した。【出典】

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2017年07月20日 (木曜日)

ニカラグア革命38年、多国籍企業の海外での活動と「日本軍」の海外派兵の関係を考える

中米ニカラグアは、7月19日に革命から38年をむかえた。フランスの人々が1789年7月14日のフランス革命を祝うように、ニカラグアの人々は、7月19日を盛大に祝う。2日前の17日には、「歓喜の日」も設けられている。

これは、当時、ニカラグアを支配していた独裁者ソモサが、早朝、自家用ジェットでマイアミへ亡命した日である。明け方の空に独裁者が永遠に消えたのだ。ソモサ一族は、約43年に渡りニカラグアの政治から軍、それに産業までを支配していた。ラテンアメリカの歴史の中でも、最も非道な独裁者のひとりである。

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2017年07月19日 (水曜日)

第5世代移動通信システム に東電が参入、懸念される高周波電磁波による人体影響

「G5」とは、第5世代移動通信システム のことである。携帯電話は1990年代から普及がはじまり、世代が進むごとに「進化」してきた。最初は電話機能だけだったが、静止画や動画が送れるようになり、通信のスピードもどんどん上がっていった。そしていま、本格的にG5導入への動きが始まった。

こうした動きに東電が便乗しよとしているのを読者はご存じだろうか。「5Gの基地局を設置する場所として、電力を送る鉄塔を貸し出す事業に本格的に乗り出す方針」(NHKニュース)を固めたという。

しかし、この計画に関して、日本のメディアがほどんど報じない重大問題がある。それは電磁波による人体影響である。欧米では当たり前に報じられている電磁波のリスクが、おそらくは大口広告主である電話・電気・電力関連の企業への配慮から、日本ではほとんど報じられていない。

国民は重大なリスクに晒される。

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2017年07月18日 (火曜日)

森友・加計に続く第3の「特区事件」、国際医療福祉大学の疑惑事件の報道が始まる

森友学園、加計学園に続いて国家戦略特区がからんだ第3の事件-国際医療福祉大学を舞台とする疑惑事件の報道がようやく始まった。紙媒体では、『週刊金曜日』(7月14日)が口火を切った。ネットでは、それ以前からアクセスジャーナルなどが報じていたが、ここに来て紙媒体も報道を本格化させるようだ。

この事件の舞台となっている国際医療福祉大学は、千葉県内にいくつかのキャンパスを持つが、今後、報道のターゲットになると見られる医学部のキャンパスは、千葉県成田市公津の杜4丁目3にある。医学部が開設され、第1期生を迎え入れたのは、今年(2017年)の4月7日。第1期生の内訳は、140人。このうち20人が留学生である。

医学部の入学式では、冒頭で安倍晋三首相のビデオメッセージが披露された。安倍首相は、次のような趣旨のことを述べている。同学部のHPから引用しておこう。

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2017年07月17日 (月曜日)

政党支持率は野党も軒並み減、進む政治不信と議員定数削減問題

時事通信が実施した安倍内閣の支持率が30%を切った。そのことは、メディアの話題になっているが、同時に実施された政党支持率の調査結果にはあまり関心が集まっていないようだ。

興味深いことに政党支持率は、自民党だけではなく、野党も軒並み支持率を落としている。その一方で無党派が大幅に伸びた。

自民党:21.1%(-3.9)

民進党:3.8%(-0.4)

公明党:3.2% (-0.3)

共産党:2.1% (- 0.3)

日本維新:1.1%(-0.2)

支持政党なし:65.3%(+4.5)

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2017年07月15日 (土曜日)

海上自衛隊が博報堂へ8年で5回もHPの再構築を発注、インボイスナンバーを外した「手作り」請求書で1000万円を請求

昨日(14日付け)に続いて、防衛省から入手した博報堂によるPR活動で発生した請求金額(2016年度分)を紹介しよう。今回は、海上自衛隊である。(陸上自衛隊については、14日付けを参照

下記のデータは、博報堂が海上自衛隊へ送った請求書から拾った数字である。

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2017年07月14日 (金曜日)

博報堂が作成した陸上自衛隊向けの「手作り」請求書の異常、H28年度分を公開、HPコンテンツの改修で1420万円の高額請求、裏金の疑惑も?

防衛省から、2016年度(平成28年度)に陸上自衛隊が博報堂へ発注した業務の見積書・契約書・請求書を入手した。

業務件数は5件。このうち1件は請求書が欠落している。次に示すのが、4件の業務内容と請求額である。

 

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