2018年08月31日 (金曜日)

奈良地検が高市前総務大臣を不起訴に、政治献金のマネーロンダリング問題、政治判断により権力者は起訴されない日本の実態

筆者と志岐武彦氏が奈良地検に対して提起した高市早苗元総務大臣に対する刑事告発が、28日付けで不起訴となった。高市氏に対しては、最初は詐欺容疑で、2度目は所得税法違反で刑事告訴をおこない2度とも受理された。しかし、1回目に続いて、2回目も不起訴となった。

事件の詳細については2回目の受理の際に掲載した次の記事を参考にしてほしい。

【参考記事】奈良地検が高市早苗・前総務大臣に対する刑事告発を受理、政治家によるマネーロンダリングにメスか?

 

【事件の構図と還付金制度】

議員が代表を務める地元の政党支部などへ有権者が政治献金を行った場合、税務署で所定の手続きをすれば、寄付した金額の30%が戻ってくる。たとえば1000万円を寄付すれば、300万円が戻ってくる。

続きを読む »

2018年08月30日 (木曜日)

恫喝による新聞拡販から、今は恫喝によるNHK受信料の徴収へ、ジャーナリズムの財源確保の方法として道義的問題はないのか?

 NHKの受信料の徴収方法に対して、住民から疑問の声が後をたたない。ジャーナリズムの財源確保の方法として、道義的な問題はないのだろうか?

「面識のない女性からいきなりスマホに電話がかかってきて、NHKの受信料を支払うように言われました。なぜ、女性がわたしの電話番号を知っているのか気味が悪くなりました」

東京都中野区の男性(74歳)が言う。男性は、「NHKから国民を守る党」の立花孝代表に相談して、次のようなアドバイスを受けたという。

「契約をしていないのであれば、支払う必要はない」

インターネット上にも、NHKの受信料徴収について疑問を呈する記事やツイッターの投稿が見られる。その中には、ひつこい集金の実態を告発するものはいうまでもなく、テレビもスマホも使っていないのに、いきなり契約書を突き付けられたといったものもある。

筆者の知人も、NHKの営業マンに自宅に押し入られそうになった体験を持つ。

こんなふうにNHKの受信料徴収は、いま社会問題になっている。

続きを読む »

2018年08月29日 (水曜日)

障害者の雇用人数を3460人水増し、架空職員に人件費が支出されている可能性はないのか? 架空の人員と裏金の表裏関係を考える

障害者の雇用人数が水増しされていた事件が注目を集めている。

マスコミ報道によると、「厚生労働省は、中央省庁の8割にあたる行政機関で合わせて3460人が水増しされていたとする調査結果」をまとめた。■出典

この3460人という数字は、架空の職員ということになるが、実は数字の水増しよりももっと深刻な疑惑がある。それは3460人分の人件費が架空に計上され、銀行の裏口座などにプールされている可能性である。

筆者がこのような疑惑を抱くに至ったのは、それなりの根拠がある。これまで架空の数字と金銭の出費が表裏関係になっている事例を数多く取材してきたからだ。いわば経験則から、架空職員を設定した裏金づくりの手口を疑っているのだ。

続きを読む »

2018年08月28日 (火曜日)

ツイッターの言語を考える、軽薄な言葉の吐き捨てから、丸山健二氏のツィートまで

舌たらずな言葉づかいをする人が増えている。

読者は、「ウヨ弁」という言葉をご存じだろうか?筆者がこの言葉を知ったのは昨夜だ。経緯はツイッターで市民運動と住民運動の違いに言及したことである。次の投稿である。

数年前、尊敬する弁護士からこんなふうに質問された。「黒薮さん、住民運動と市民運動の違いが分かりますか?」。当時は分からなかった。住民運動は住民の実生活に根ざした運動で、市民運動は「賛同する人は結集を」と呼びかける無責任な運動。実際、内ゲバなどとんでもない事件を起こしている。

もう少し詳しくいえば、住民運動は住民が自分たちの生きる権利を求めて戦う運動である。たとえば水俣病を原点とする運動。広義に解釈すれば、中米のグアテマラやエルサルバドルで、軍事政権のテロから村や家族を守るために武装ほう起した人々の運動である。

これに対して市民運動というのは、特定の目標をかかげて、それに賛同する人を募り、運動を展開するものである。たとえば化学物質のリスクを知らせることを目的に全国各地から市民が結集するようなケースである。

両者の境界線は重複する部分もあるが、根本的な性質は異なっている。

続きを読む »

2018年08月27日 (月曜日)

電磁波や化学物質など新世代公害の透明な牙(きば)、水面下で広がる被害とマスコミの重い責任

新世紀公害が水面下で急激に広がっている。静岡県に別荘マンションを持つ理学博士のAさんが言う。

「わたしが知らないうちに、マンションの理事会が電気会社から要請を受け、スマートメータ(電磁波による遠隔操作による電気料金の計測器)の設置を受け入れていました。電磁波によるリスクがあることを理事たちにいくら説明しても、電磁波が何であるかすらも分かっていません」

Aさんは筆者が取材対象にしている研究者である。

「前には、携帯電話の基地局を屋上に設置したいという電話会社の要請を理事会が受け入れてしまいました」

実際、Aさんの別荘マンションに携帯電話の基地局は設置され、今もそのままだという。Aさんは、初歩的で常識的な科学の知識を大半の住民が知らない事実を前に、絶望的な気持ちになるという。無知の恐ろしさを痛感している。

かつて公害といえば、工場排水が引き起こす中毒であったり、工場煤煙が原因の喘息など、誰の目にも見える被害だったが、新世代の公害は、意識的にその実体を学習しなければ認識できない。被害が浮上する時期も分からない。ここに問題の深刻さが潜んでいるのだ。

続きを読む »

2018年08月25日 (土曜日)

神原元・自由法曹団常任幹事が公安警察への個人情報提供を示唆、ツィッターの社会病理

懲戒請求を受けた弁護士が、懲戒請求者の個人情報を公安警察ら捜査機関に提供することが許されるのだろうか。

今年の5月12日、弁護士で自由法曹団常任幹事の神原元氏が、みずからのツイッターに、懲戒請求者の個人情報を外部の組織にもらす可能性を示唆した。

このところ弁護士に対する懲戒請求をめぐる事件が多発している。 

次に再掲載する6月4日付け記事は、懲戒対象にされた弁護士が、相手方(懲戒請求者)の個人情報件を外部へ流出させることに警鐘を鳴らしたものである。神原元・自由法曹団常任幹事のケースを取りあげた。

■■■■■■■■■■■■

続きを読む »

2018年08月24日 (金曜日)

3枚の写真で解説、新聞人による「押し紙」隠しの露骨な手口

「押し紙」とは、新聞社が販売店に対して買い取りを強要する新聞部数のノルマのことである。たとえば1000人の読者しかいない販売店に対して、1500部の新聞を搬入すれば、500部が残紙となる。

この500部のうち配達中の新聞の破損などに備えるための予備部数(搬入部数の2%程度)を除いた部数が「押し紙」である。

厳密に「押し紙」を定義すれば、「配達部数+予備部数」を超えた部数は、原則としてすべて「押し紙」である。改めていうまでもなく、「押し紙」に対しても卸代金は発生する。

「押し紙」の規模は、新聞社により異なる。毎日新聞のケースでは、「押し紙」が搬入部数の50%を超えていた販売店も複数確認されている。たとえば蛍ヶ池販売所(大阪府豊中市)では、搬入部数が2340部、実配部数が699部、残紙が1641部(2007年1月)であった。

本稿では、この「押し紙」を隠すための典型的な手口を3枚の写真で解説しよう。

続きを読む »