1. 新聞に対する消費税の軽減税率

新聞に対する消費税の軽減税率に関連する記事

軽減税率や「押し紙」で新聞業界が得る不正収入、年間1300億円超の試算

新聞業界は、軽減税率の適用や「押し紙」でどの程度の不正収入を得ているのか。試算した結果、年間1300億円を超える可能性があることが分かった。

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『文化通信』の報道によると、日本新聞協会の税制に関するプロジェクトチーム(税制PT)は昨年の1月25日、自民・公明の税調会長に、税制改正要望書を提出した。その中身は、軽減税率の恒久化、適用範囲を即売新聞、書籍、雑誌、電子新聞へ拡大することなどである。骨子は次の通りだ。

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2018年04月13日 (金曜日)

「押し紙」と軽減税率適用とメディアコントロールの関係、「押し紙」世界一ではジャーナリズムが成り立たない理由

新聞研究者の故新井直之氏は、『新聞戦後史』の中で、戦前から戦中にかけて言論統制のアキレス腱になっていたのが、公権力による新聞社経営への介入であったことに言及している。具体的には、新聞を制作するために欠くことのできない用紙の統制である。その権限を内閣が掌握したことで、言論統制が可能になったのだという。的確な指摘である。

『新聞戦後史』では、このようなメディアコントロールの原理を内閣が認識していたことを裏付ける資料が引用されている。「新聞指導方針について」(1940年2月12日)と題する内閣情報部の文書である。この文書の中で、用紙の統制がもたらす言論統制の効力について次のように述べている。

換言すれば、政府が之によって新聞に相当の「睨(黒薮注:にらみ)」を利かすこととすれば、新聞指導上の効果は相当の実績を期待し得ることと信ずる。

戦後も同じ原理に基づきメディアコントロールが行われてきた。ただし、そのキーとなったのは、用紙の統制ではない。新聞社による「押し紙」政策の黙認である。黙認することで、新聞社に莫大な利益をもたらすビジネスモデルを持続させ、この「暗部」に公権力のメスを入れさえすれば、いとも簡単に新聞社が崩壊するか、大幅なリストラを迫られる装置を準備したのだ。

悪知恵の結集にほかならない。

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小泉進次郎が新聞に対する消費税の軽減税率適用を批判、その背景にあるメディアコントロールの意外な構図

新聞に対する消費税軽減の適用に疑問を呈する小泉進次郎議員(自民党)の発言が話題を呼んでいる。J-castニュースは、小泉議員の意見表明を次のように伝えている。

 2017年10月22日投開票の衆議院議員選挙で、神奈川11区で当選した自民党の小泉進次郎氏(36)が各テレビ局の選挙特番の生中継で、新聞が「軽減税率」の対象となっていることに異議を唱えた。

  小泉氏はこれを主張し続けているにも関わらず、テレビや新聞ではなかなか報じてもらえないと訴えた。生中継を活用した国民への訴えに、「よく言った」などと反響を呼んでいる。(J-castニュース)

 

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2015年03月09日 (月曜日)

「新聞の崩壊」政治献金だけではなかった、2014年衆院選で、岸田外務大臣ら議員131人が推薦を受けて当選

昨年の12月に行われた衆院選で、新聞業界が特定の候補者を推薦し、このうち131人が当選していたことが分かった。

日本新聞販売協会(日販協)の会報『日販協月報』(1月号)によると、同協会は「新聞購読料への軽減税率適用に尽力する候補者を政党の枠を超えて推薦」し、軽減税率の適用に「強い味方となる131人の国会議員が誕生た」という。

日販協は軽減税率を適用させる運動を、日本新聞協会と協力して進めており、選挙結果を報じた『日販協月報』には、日本新聞協会の白石興二郎会長(読売・社長)も、軽減税率について述べた念頭書簡を掲載している。軽減税率について白石会長は、次のように言う。

「与党税制協議会は、軽減税率制度を17年度から導入することで合意し、今後、対象品目、区分経理など具体的な課題の検討が始まります。新聞協会は引き続き、再引き上げと同時に軽減税率を新聞に適用するよう求めていく所存です。会員各社のご協力をお願いします」

また、同紙で同じ新聞協会の黒澤幸・販売委員会委員長(読売・販売局長)も、軽減税率について次のように述べている。

「新聞協会や日本新聞販売協会は、新聞への軽減税率の適用に向けさまざまな活動を展開してきました。中央協としても新聞公正競争規約の順守徹底を通じて、公正販売の実現に向けた取り組みを進めていくことが重要です」

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2015年01月17日 (土曜日)

新聞に対する軽減税率問題の背景にある「押し紙」問題、腐敗が進むなかでメディアコントロールのアキレス腱に

メディアをコントロールして世論誘導するための合理的な方法は、メディア企業の経営上の汚点を逆手に取って、「アメとムチ」の政策を導入することである。

新聞関係者が安倍首相と飲み食いを繰り返す一方で、新聞に対する(消費税の)軽減税率適用を求めて、選挙協力したり、政治献金を支出している事実は、すでに両者が情交関係を構築していることを如実に現している。腐敗と堕落は想像以上に進んでいる。

メディアコントロールの鍵を握るのは、経営部門への介入である。編集内容への介入は、実は枝葉末節にすぎない。この原理は戦前から変わらない。

たとえば新聞研究者の故新井直之(創価大学教授)は、『新聞戦後史』(栗田出版)の中で、1940年2月12日に内閣情報部が制作した「新聞指導方針について」と題する文書を紹介して、メディアコントロールの原理が戦前から変わっていないことを説明している。

・・幸いここに新聞用紙の国家管理制度が現存する。現在商工省に於いてはこの用紙問題を単なる物資関係の『事務』として処理しているが、もしこれを内閣に引取り政府の言論対策を重心とする『政務』として処理するならば、換言すれば、政府が之によって新聞に相当の『睨(にらみ)』を利かすこととすれば、新聞指導上の効果は相当の実績を期待し得ることと信ずる。

しかし、現在、日本の公権力が新聞社に対するメディアコントロールの最上の材料にしているものは、用紙問題ではない。軽減税率の問題でもない。意外に知られていないが、「押し紙」問題である。

「押し紙」とは、新聞社が販売店に対して搬入する新聞のうち、過剰になって配達されないまま廃棄される新聞のことである。たとえば、実配部数(実際に配っている新聞の部数)が2000部しかないのに、3000部を搬入すると1000部が過剰になる。この1000部が「押し紙」である。

肝心な留意点は、「押し紙」についても、新聞社は販売店に対して卸代金を請求している事実である。帳簿上では、「押し紙」部数についても販売店が注文したことになっているからだ。当然、消費税もかかる。読者から消費税を徴収できる実配新聞とは異なり、「押し紙」の消費税は、販売店が支払う。

これではあまりにも販売店の経済負担が増えるので、新聞関係者は新聞に対する軽減税率の適用を求めているのである。従って、新聞社が「押し紙」をやめれば、軽減税率を適用しなくても、新聞販売店の経営は維持できる可能性が高い。

と、すればなぜ新聞は「押し紙」をやめないのだろうか。その理由は、次の3点に集約できる。

①「押し紙」をやめると、販売収入が激減する。

②「押し紙」により新聞の公称部数をかさ上げして、紙面広告の価格をつり上げているために、「押し紙」をやめると、広告収入も減ってしまう。

③「押し紙」を中止すると、これまでの公称部数がウソだったことが判明して、広告主(紙面広告・折込広告)が、訴訟を起こすリスクが生じる。

ちなみに「③」に関連して補足説明するが、折込広告の適正枚数は、新聞販売店に搬入する新聞の総数に一致させる基本原則があるので、「押し紙」がある販売店では、折込広告は水増し状態になることが多い。この水増し行為で得た収益で、販売店は「押し紙」で生じる損害を相殺する。相殺し切れない部数については、新聞社が補助金を支給する。

それゆえに新聞社が補助金を中止すると、販売店は簡単に自主廃業に追い込まれる。販売店が、新聞社に対して従順になり、「押し紙」をも受け入れざるを得ないゆえんにほかならない。

これが多くの新聞社のビジネスモデルである。繰り返しになるが、新聞関係者がこうした「商法」を中止すれば、軽減税率を適用しなくても、経営が成り立つ可能性が高い。むしろ経営はよくなるだろう。

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2014年09月12日 (金曜日)

新聞に対する消費税の軽減税率問題、適用される可能性が極めて高い、メディアコントロールの道具に悪用か

新聞に対する消費税の軽減税率は適用されるのだろうか?いまや明らかに生活必需品ではない新聞を特別扱いにすれば、世論の反発を招くのは必至なので、適用は難しいのではないかとの見方が有力になっているようだが、わたしは確実に適用されると予測している。

ここ30年を振り返ってみると、新聞業界と政界は、何度か業界権益をめぐる攻防を繰り返している。順を追って説明しよう。

【1】1984年、当時の中曽根内閣は、マスコミ関連の7業種を対象としていた事業税の非課税措置を廃止する方針を打ち出した。ただ、完全に廃止するのではなくて、所得額の50%を控除したうえで、税額を計算する経過措置を取ったのである。

経過措置の期間は3年。ところがこの経過措置は、延々と延長され、結局、廃止されたのは1998年4月だった。13年も先延ばしされたのである。

「廃止は避けられない」と言いながら、13年も延長されたのだ。

この間に中川秀直議員らが自民党新聞販売懇話会を結成して、日本新聞販売協会(日販協)から、政治献金を受けるようになった。

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2014年08月04日 (月曜日)

新聞に対する軽減税率適用に反対が96%、「押し紙」問題も放置のまま

電灯が普及しはじめた日露戦争の時代にランプ商人が、電気の普及をおそれ、村に電線を引く計画を妨害する。しかし、みじめな自分の姿に気づき、倉庫に残っていたランプを破壊してしまう。こうして新しい時代に踏み出していった人間を描いた新美南吉の『おじいさんのランプ』を、現在の新聞関係者たちはどう受け止めるだろうか。

ランプが姿を消し、アーク灯が登場した明治。紙新聞が駆逐され、電子新聞が報道の表舞台に登場してきた平成。これら2つの時代から、新しいものを受け入れることができない世代のみじめな姿が浮き彫りになる。

共同通信の報道によると、国会では新聞に対する軽減税率問題をめぐって新しい動きがあった。恥を忍んで、新聞関係者が政治家にみずからの特権を訴えたのである。

日本新聞協会の白石興二郎会長(読売新聞グループ本社社長)は29日、自民、公明両党の与党税制協議会が開いた消費税の軽減税率制度をめぐるヒアリングで、税率10%への引き上げ時に、新聞・出版物に5%の軽減税率を適用するよう要望した。

白石会長は意見聴取後、記者団に「新聞は日本人の知識水準の維持や向上、文化の発展、民主主義社会を守る重要な必需品である」と強調。「読者への負担をできるだけ小さくするという観点からお願いしている」と述べた。

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2014年06月16日 (月曜日)

新聞に対する軽減税率の適用問題、まずは大前提として「押し紙」問題と折込サギの検証を

6月7日付けのSankeiBiz によると、新聞に対する軽減税率の適用を認めるべきか否かの政策決定をめぐって、超党派の国会議員たちが、適用の方向で運動を展開しているようだ。同ウエブサイトは、次のように議員の動きを伝えている。

新聞や書籍の普及を進め活字離れに歯止めをかけたいと、公益財団法人「文字・活字文化推進機構」と図書議員連盟、活字文化議員連盟、子どもの未来を考える議員連盟の4団体が6日、国会内で集会を開き、消費税率引き上げに伴う軽減税率の導入と新聞、書籍、雑誌への軽減税率適用を求める緊急アピールを採択した。

集会には自民、公明、民主、日本維新の会などの国会議員や業界関係者など300人超が集まった。

■出典

一方、インターネット上の「国民投票」によると、96%の人が適用に反対している。

■参考:インターネット国民投票

もっとも「インターネット国民投票」は、投票者の全員がインターネットの利用者であるから、旧世代のメディア?新聞に否定的な立場を取る人が多い事情を考慮すると、この数字が必ずしも国民全体の意識を正確に反映したものであるとは言えないが、しかし、大半の国民がインターネットの利用者であることからすれば、やはり一定の傾向を示していることは間違いない。

まもなく新聞をめぐるこの議論にも、結論が出るだろう。

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2014年03月10日 (月曜日)

毎日新聞・蛍ヶ池販売所、搬入された新聞の70%が「押し紙」、裏付け資料6年分を全面公開

新聞に対する軽減税率の導入をめぐり賛否両論が広がっている。わたし自身は、消費税率のアップそのものを中止するべきだという考えである。したがって、この問題は議論するに値しない。あえていえば適用に反対だ。理由としては、次の点があげられる。

新聞業界が公称部数を偽っている事実(「押し紙」問題)がある。

読売が、裁判により七つ森書館等に対して裁判攻勢をかけている事実がある。 言論機関として恥ずべき行為である。

新聞業界から政界へ政治献金を支出している。

紙の新聞が必需品ではなくなっている。

販売店に公的な支援をほどこすのであれば、むしろ公取委などに介入してもらい、「押し紙(新聞の偽装部数)」を全面禁止する方が、経営改善につながる。

◇「押し紙」の検証を避けて新聞の再生はありえない

新聞に対する軽減税率について考える大前提として、新聞社経営の実態を検証しなければならない。その際に、避けて通ることができない最大の問題が、「押し紙」問題である。公称部数を偽っている問題である。これをタブー視すると、新聞社経営の客観的な実態がみえなくなる。

わたしがこれまで取材した「押し紙」のケースで、最も多量の「押し紙」を負担していたのは、毎日新聞豊中販売所と蛍池販売所(いずれも大阪府)である。これら2店では、2007年6月の廃業時で、搬入される新聞の約70%が「押し紙」だった。信じがたい数字であるが、公式の記録が残っているので公開しよう。

これら2店を経営していたのは、高屋肇氏(故人)である。

高屋氏は、2007年に現役を退いた後、自店における「押し紙」の実態を公表した。それによると退職した2007年6月時点における「押し紙」(偽装部数)は、次のとおりだった。

【蛍ケ池】

搬入部数: 2320部

実配部数:  695部

「押し紙」: 1625部

【豊中販売所】

搬入部数: 1780部

実配部数:  453部

「押し紙」: 1327部

2001年から2007年まで(注:2002年は除く)の各月ごとの詳細データは、次の通りである。PDFで紹介しよう。

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2014年02月12日 (水曜日)

新聞に対する軽減税率を考える 折込チラシの「水増し」「中抜き」と「文化的商品」は両立しない

昔から「ジャーナリズムの役割は、権力の監視」と言われてきたが、現代日本の新聞社が採用しているビジネスモデルの下で、新聞ジャーナリズムは権力監視の役割を果たすことができるのだろうか?

新聞社のビジネスモデルは、新聞の販売収入と広告収入を主要な収入源としたものである。これに「押し紙」政策が連動している。具体的には、次のような構図になっている。

?新聞社は新聞販売店に対して「押し紙」をすることで、より多くの販売収入を獲得すると同時に、新聞の公称部数(ABC部数)をかさ上げする。

?広告の媒体価格、とりわけ政府広報など、公共広告の媒体価格は、ABC部数の序列によって決められるので、「押し紙」によりABC部数をかさ上げさすることで、広告収入も増やせる仕組みになっている。

次に示すのは、新聞の政府広告の新聞社別の価格を示したものである。トップは読売で、1回の掲載料が5000万円を超えている。ABC部数の序列に沿った価格設定になっている。

■政府広告の新聞社別の価格?

?「押し紙」の負担を被る販売店に対して、新聞社はある程度の補助金を提供して、負担を軽減する。このような構図は、補助金を提供して、その資金で「押し紙」を買い取ってもらい、ABC部数をかさ上げする仕組みとも解釈できる。

?一方、販売店に搬入される折込チラシは、「押し紙」を含む新聞の搬入部数に準じているので、「押し紙」が存在する販売店では、広告主が自主的に折込チラシの発注枚数を減数しない限り、折込チラシも過剰になる。

その結果、冒頭の動画に記録(店主の内部告発)されているように、広告主に秘密裏のうちに、折込チラシを捨てることになる。

■岡山県民共済の折込チラシ大量廃棄

これが日本の新聞社が構築してきたビジネスモデルである。ジャーナリズムとは縁もゆかりもない、とんでもないモデルである。

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2013年01月22日 (火曜日)

新聞に対する軽減税率の適用を主張する公明党と新聞社の親密な関係

自民党と公明党は、軽減税率を2014年4月に導入することを見送ったようだ。

 自民、公明両党は20日、消費増税に伴う低所得者対策として検討している、食料品など生活必需品の税率を低く抑える「軽減税率」について、消費税率が8%となる2014年4月からの導入を見送る方針を固めた。軽減税率の導入時期は13年度税制改正の大きな焦点だったが、8%時からの導入を強く求める公明党と「10%以降の検討課題」とする自民党で意見の隔たりが埋まらず、8%時は難しいと判断した。

 公明党は14年からの導入を見送る場合は、15年10月に消費税率が10%に引き上げられる段階には導入するよう求めており、24日にまとめる与党税制改正大綱に盛り込むかどうか調整を続ける。(時事) 

新聞業界も新聞に対する軽減税率の適用を求めていることから察して、これで当分の間は自社の紙面で政権党の批判を自粛せざるを得なくなるだろう。安倍内閣が改憲など、軍事大国化へと暴走しても、新聞ジャーナリズムが歯止めをかけることは期待できない。

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2013年01月21日 (月曜日)

新聞ジャーナリズムの骨抜き策としての消費税の軽減税率

新聞を消費税の軽減税率の対象にするか否かをめぐり、議論が沸騰している。 意外に気付かないがこの問題は安倍内閣によるメディア対策の側面を孕んでいる可能性が高い。

新聞が軽減税率の対象外になれば、全国の新聞販売店に積み上げれられている「押し紙」(偽装部数)に消費税が課せられ、大変なことになる。販売網が崩壊しかねない状況が生まれる。それを逆手に取れば、政権党は簡単に新聞ジャーナリズムを骨抜きにできる。

高市早苗政調会長は、軽減税率について次のように述べている。

 自民党の高市早苗政調会長は17日夜のBS11番組で、消費増税に伴う低所得者対策として生活必需品の税率を抑える軽減税率導入について「結論を出す時期は今ではない」と述べ、24日にもまとめる13年度与党税制改正大綱では、結論を先送りすべきだとの考えを示した。??  

公明党は来年4月に税率を8%に引き上げる段階での導入を主張し、大綱への明記を求めている。高市氏は「混乱を招かないためには準備が相当必要だ」と語り、導入は10%段階としたい考えを示した。(毎日新聞)

結論を先送りすれば、その間、新聞は政権党の批判を控えざるを得ない。政権党が「報復」として、軽減税率という特権をはく奪する恐れがあるからだ。

まったく同じ手口のメディアコントロールが過去にもあった。

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2013年01月18日 (金曜日)

国民の「4分の3が新聞や書籍にも軽減税率を適用」望む、根拠となったデータは、新聞協会ではなく、中央調査社の調査

17日付け「黒書」で、日本新聞協会が新聞を消費税の軽減税率の対象にするよに求める声明を発表したことを報じた。

その声明の中に、新聞協会が実施した世論調査(後述するように、実際に調査を行ったのは、調査会社)の結果が引用されている。次のような内容である。

先に新聞協会が実施した調査では、8割を超える国民が軽減税率の導入を求め、そのうち4分の3が新聞や書籍にも軽減税率を適用するよう望んでいます

「4分の3が新聞や書籍にも軽減税率を適用するよう」望んでいるというのだ。書籍に対する軽減税率の適用を求める声が多いことは理解できるが、新聞に対する軽減税率の適用を国民の75%が求めているとはとても思えない。

というのも、まず、20代、30代、40代の世代は、新聞を定期購読しない傾向があるからだ。新聞から得られるのと同程度の情報であれば、インターネットで十分に入手できるからだ。

この種の調査では、新聞と書籍を別々に調査しなくては意味がない。新聞と書籍をひとまとめにすると、それだけでも数字が高くなる。設問の方法そのものがアンケート調査の基本を無視している。

わたしは念のために、日本新聞協会へ数字の根拠について尋ねてみた。その結果、調査は日本新聞協会ではなくて、日本調査社という会社が代行していたことが判明した。

その調査結果は次の通りである。

(中央調査社による調査=ここをクリック)

以下、新聞協会に対する電話取材である。

黒薮:4000人を対象として調査したということですが、誰が、いつ、どこで調査したのですか?

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