1. 新聞の発行部数

新聞の発行部数に関連する記事

四半世紀で中央紙は1000万部減、東京新聞社25社分の部数が消えた、急増する新聞を読まない人々、電車の車両内で調査 

新聞崩壊が急速に進んでいる。1995年から2021年8月までの中央紙の発行部数(新聞販売店へ搬入された部数)の変化を調べたところ、この約26年のあいだに1000万部ほど新聞の部数が減ったことが分かった。これは発行部数が約40万部の東京新聞社が25社消えたに等しい。中央紙は、坂を転げ落ちるよう衰退している。

特に2015年ごろから、発行部数は激減している。かつて「読売1000万部」、「朝日800万部」などと言われていたが、今年8月の時点で、朝日新聞は約460万部、読売新聞は約700万部に落ち込んでいる。毎日新聞と日経新聞は、200万部を切り、産経新聞はまもなく100万部のラインを割り込む可能性が濃厚になっている。次に示すのは、中央紙の5年ごとの部数(日本ABC協会が発表する新聞の公称部数)と、2021年8月の部数である。

 

続きを読む »

2021年02月26日 (金曜日)

2021年1月度のABC部数、政府よりの右派2紙・読売と産経は前月差でABC部数増加、

2021年1月度のABC部数が明らかになった。それによると朝日は、前年同月差でマイナス43万部、読売新聞はマイナス58万部、毎日新聞はマイナス28万部と大幅な部数減となった。

しかし、前月差でみると右派で政府よりの2紙、読売と産経は、12月から1月にかけてABC部数を増やしている。新聞離れの時代にもかかわらず好調だ。新聞販売店向けの部数の場合、読売は約1万部、産経は約1500部ほどABC部数を増やしている。

1月部数の詳細は次の通りである。

続きを読む »

2020年09月09日 (水曜日)

1年間で214万部減る、東京新聞社が5社倒産に相当、日刊紙の総発行部数、7月度のABC部数、朝日は来月にも400万部台に転落の可能性

2020年7月度のABC部数が公表された。それによると新聞発行部数の急減にはまったく歯止めがかかっていない。

朝日新聞は、この1年で約44万部の減部数。500万部のラインまで約1万3000部となり、8月部数で400万部台に転落する可能性が高くなった。このひと月で、約4万4000部を減らしている。

読売新聞は、この1年間で48万部を減らした。1年以内に600万部台に後退する可能性が高い。

7月度の部数内訳は次の通りである。()内は、前年同月比。

 

続きを読む »

2020年07月06日 (月曜日)

2020年5月度のABC部数、朝日新聞は「500万部切れ」へカウントダウン、止まらぬ新聞発行部数の急落

2020年5月度のABC部数が明らかになった。コロナウィルスの影響なのか、中央紙各紙は大幅に部数を減らしている。

このうち朝日新聞は、この1年で約43万部の減部数となり、500万部切れが時間の問題となった。読売新聞も、年間で約40万部を減らした。毎日新聞は約19万部の減部数である。

詳細は次の通り。()内は、対前年同月差である。

続きを読む »

ホテルで無料配布される新聞の購読料、「一度も集金したことはない」と元新聞販売店員、ABC部数の不正なかさ上げと残紙対策が目的か?

ホテルで無料配布される新聞の購読料、「一度も集金したことはない」と元新聞販売店員、ABC部数の不正なかさ上げと残紙対策が目的か?

ホテルやファミレスで無料配布されている新聞の卸代金が、少なくとも一部の地域では、無料になっていることが、新聞販売店の元専従の話で分かった。この元専従は、東京都内の販売店に勤務して、朝夕刊の配達を担当していた。

東京・江戸川区内にあるホテルに、朝刊45部、スポーツ報知5部、夕刊30部を配達していたという。ところが集金については、次のように話している。

続きを読む »

ABC部数改ざんの恐るべき手口の全容、PC上で過去の読者を現在の読者として再登録して部数を水増し(1)

ABC部数は、俗にいう新聞の公称部数のことである。ただ、日本ABC協会は、ABC部数が公称であることを否定している。同協会のウェブサイトは、ABC部数について次のように説明している。

新聞や雑誌の広告料金は、部数によって決まります。ABC協会は、第三者として、部数を監査(公査)し認定しています。この認定された部数がABC部数です。対して、公称部数(自称部数)とは、ABC協会に参加していない発行社が自社発表しているもので、数倍から10倍以上の部数を自称している場合があります。合理的な広告活動を行うため、発行社の自称ではない、第三者が確認した信頼出来るデータであるABC部数をご利用ください。

この引用を読む限り、ABC部数は実配部数を反映している説明している。と、言うのも対比の論法を採用して、「ABC協会に参加していない発行社が自社発表している」部数は、「数倍から10倍以上の部数を自称している」場合があると述べることで、ABC協会に参加している新聞社の部数、すなわちABC部数は実配部数を反映していると仄めかしているからだ。

しかし、実際にはABC部数は残紙を含んでいるわけだから、実配部数を反映していない。しかも、その残紙量は尋常ではない。

ABC協会が定期的に部数の監査(公査)を実施しているにもかかわらず、なぜABC部数が実配部数を反映しないのか、その原因を探ってみよう。

結論を先に言えば、新聞社と販売店が徹底した残紙の隠蔽工作を行っているからにほかならない。しかし、この点に踏み込む前に、ABC協会の運営体制にふれておこう。

続きを読む »

2020年02月27日 (木曜日)

2019年度の世界新聞発行部数のランキング 日本、インド、中国が10位までを独占

世界新聞協会が公表している2019年度の「世界の新聞発行ランキング」によると、1位から10位を日本、インド、中国の新聞社が独占している。ランキングは次と通りである。ただし、日本の新聞社の部数には、残紙が含まれている。

読売(日本)8,115
朝日(日本)5,604
Dainik Bhaskar (インド) 4,321
cankao Xiaoxi (中国)3,746
Dainik jagran (インド)3,410
People's Daily  (中国)3,180
The Times of India (インド)3,030
毎日(日本)2,370
malayala Manorama (インド)2,370
日経(日本)2,347

(黒薮注:このランキングは、ジャーナリズムの質のランキングではありません)

続きを読む »

2018年09月11日 (火曜日)

新聞没落が加速、読売が年間で約39万部の減部数、朝日は約33万部減、2018年7月度の新聞のABC部数

2018年7月度の新聞のABC部数が明らかになった。それによると、読売新聞が年間で約39万部を減らしたのを筆頭に、朝日新聞も約33万部の減部数、毎日新聞も約23万部の減部数と、軒並み大幅に部数を減らしている。新聞の没落に拍車がかかっている。

日刊紙全体でみると、1年間で162万部の減部数。地方紙は、中央紙ほど減部数を招いてはいないが、それでも低落傾向に変わりはない。

中央紙の部数は次の通りである。()は前年同月比である。

続きを読む »

2016年02月10日 (水曜日)

新聞の没落は止まらず、2015年12月度のABC部数、真村訴訟が暴いたABC部数に含まれる「押し紙」隠しの手段

2015年12月度のABC部数を紹介しよう。中央紙、ブロック紙、地方紙と、そのほか若干の諸紙をあわせた日刊新聞の発行部数は、38,504,441部で、前年同月比で、-715,131部である。

このうち中央紙では、朝日が約19万部、読売が約11万部減った。新聞ばなれが歯止めがかからない実態が明らかになった。中央紙の発行部数と、前年同月比(括弧内)は次の通りである。

続きを読む »

2016年01月12日 (火曜日)

朝日と読売の差が273万部に、朝日は41万部減、11月のABC部数

2015年11月度のABC部数によると、朝日新聞と読売新聞の発行部数の差が約273万部に開いた。中央各紙の発行部数と、対前年同月差(括弧内)は次の通りである。

朝日:6,634,445      (-408,199)
毎日:3,204,566      (-77,067)
読売:9,368,504      (+23,349)
日経:2,729,020      (-126)
産経:1,568,416      (-36,346)

続きを読む »

2015年12月17日 (木曜日)

新聞の発行部数が1年で100万部減少、地方紙3社分に相当、「文化のにない手」が紙メディアから電子メディアへ移動

2015年10月度のABC部数を紹介しよう。新聞の長期低落傾向に歯止めがかかる気配はない。この1年間で朝日、読売、毎日、産経、日経の中央紙5紙は、総計で発行部数を約72万部減らしている。

一方、地方紙・ブロック紙、それにABC調査の対象となっている若干の子供新聞や英字紙などは、総計で約25万部を失った。つまり1年の間に日本全体では、約100万部の新聞が減ったことになる。

中堅規模の地方紙が3社ほど姿を消した計算になる。文化のにない手、あるいはニュースの提供源が紙メディアから電子メディアにシフトチェンジしている現象を反映している。

朝日、読売、毎日の部数変動は次の通りである。()内は対前年同月差。

続きを読む »

2015年10月06日 (火曜日)

朝日は47万部減、読売は13万部減、長期低落傾向に歯止めはかからず、8月のABC部数

【サマリー】2015年8月度の新聞のABC部数が明らかになった。この1年で朝日は約47万部を減らし、読売は約13万部を減らした。新聞の長期低落傾向に歯止めがかかっていないことが分かった。

続きを読む »

2015年05月11日 (月曜日)

前年同月差は朝日が-65万部、読売が-58万部、2015年3月度のABC部数

2015年3月度のABC部数が明らかになった。それによると中央紙は、対前月差では、大きな変動はなかったものの、対前年同月差では、朝日新聞が約65万部、読売が58万部のマイナスとなった。

中央紙の販売部数は次の通りである。()内は、対前年同月差。

朝日新聞:6,801,032(-649,200)
毎日新聞:3,254,446(-67,296)
読売新聞:9,114,786(-576,151)
日経新聞:2,740,031(-28,588)
産経新聞:1,607,047(+17,800)

続きを読む »