筆者が請求している情報公開を内閣府が1年延期、国策プロパガンダに関する多量の資料の存在が判明
内閣府に対して5月22日に申し立てた情報公開請求の開示が大幅に遅れる見通しとなった。内閣府が筆者に通知してきた開示期限は、なんと2018年(平成30年5月21日)である。民間企業の社員に比べて、公務員の仕事が遅いことは周知しているが、度がすぎるのではないか?
筆者は、今年(2017年)5月22日に、内閣府に対して、次のような文面で情報公開請求を行った。
使い古された世論誘導とだましの手口、「自民党」VS「都民ファーストの会」の構図、政党名は異なり中身は同じ
時事通信が28日に配信した東京都議会選の情勢分析の記事によると、「都民ファーストの会」が、優位に立っているという。
公明党など知事の支持勢力を合わせて都議会定数127の過半数の64議席を確保する勢いだ。自民党は、学校法人「加計学園」の獣医学部新設問題などの逆風で苦戦している。
【出典】小池氏勢力過半数の勢い=自民、逆風で苦戦―都議選終盤情勢
他のメディアの分析もほぼ類似している。
一体、小池百合子とはどのような人物なのだろうか。「都民ファーストの会」は、本当に都政に新風を吹き込むのだろうか。筆者は、かつての民主党ブームや、「維新」旋風を連想するのだが。
結論から先に言えば、「都民ファーストの会」は、没落する自民党のダーミーであり、自民党の受け皿である。多くの人々がそれに気づかず、漠然とした斬新さを感じ、またまた世論誘導に騙されようとしている。
メディアがこの点を指摘しないのが問題だ。
選挙の結果、おそらく東京都議会は、自民党と都民ファーストの会が圧倒的な議席を占めて、現在の国会よりもひどいことになるだろう。遅かれ早けれ、小池は自民党タカ派の馬脚を現すに違いない。
マイニュースジャパンが高裁で東進に逆転勝訴、増え続ける恫喝者の惨めな終焉
マイニュースジャパンの記事、「『東進』はワタミのような職場でした――ある新卒社員が半年で鬱病を発症、退職後1年半で公務員として社会復帰するまで」(2014年10月)で名誉を毀損されたとして、東進を経営するナガセ(永瀬昭幸社長)が、3000万円の損害賠償を求めた名誉毀損裁判の控訴審判決が、6月8日に言い渡された。東京高裁の村田渉裁判長は、第1審判決を破棄し、マイニュースジャパンに違法性はないとの判断を示した。
筆者は以前この裁判の訴状を読んだが、何が言いたいのかよく分からないものだった。論理が破綻しているのだ。ナガセは記事の削除を求めているのだが、具体的に何を問題にしているのかが曖昧なのだ。その結果、裁判の争点は、見出しの表現だけになった。
ナガセの主張は、「東進」という名前を使っていることで、記事内容が、東進グループ全体で起きているような誤解を与えるというものだった。
北のミサイル攻撃を想定、国民に避難を呼びかける政府広告・テレビCMが登場、国家予算は3億6000万円、安倍内閣による露骨な世論誘導とメディアコントロール
6月23日付け朝刊に、北朝鮮のミサイル攻撃に対処するための指示を示した政府広報(内閣府)が掲載された。北朝鮮の経済力・軍事力と、日米同盟の経済力・軍事力の圧倒的な差を知る人は、「戦争ごっこ」じみた安倍内閣の国策に苦笑したのではないかと思うが、この政府広報の裏には、関係者のさまざまな思惑があるようだ。
まず、センセーショナルなキャッチコピーを紹介しよう。
「Jアラートで緊急情報が流れたら、慌てずに行動を。」
「できる限り丈夫な建物や地下に避難する。」
「物陰に身を隠すか、地面に伏せて頭部を守る。」
「窓から離れるか、窓のない部屋に移動する。」
暴言の豊田真由子議員、新聞業界から政治献金と議員推薦を受ける
「この、ハゲーーーーーっ!」、「お前の娘にも危害が及ぶ」、「うん、死ねば?」。暴君ぶりが暴露された豊田真由子議員(自民党)が、新聞業界と親密な関係にあることを、読者はご存じだろうか。
新聞業界から政治献金を受けてきたうえに、前回の衆議院選挙でも推薦をとりつけている。その見返りに新聞に対する軽減税率の適用問題でも、新聞業界に便宜を図ってきた。
豊洲市場はなぜ危険なのか? 遺伝子毒性のあるベンゼンが基準値の100倍、工事を請け負ったゼネコン15社から自民党へ1億1300万円の政治献金
豊洲移転にどのようなリスクがあるのか、「臨海部開発問題を考える都民連絡会」の矢野政昭氏が語った。豊洲も築地も、土壌が汚染されているが、汚染レベルには極めて大きな差がある。
豊洲ではベンゼンが環境基準の100倍、シアンが13倍、ヒ素が3.4倍という高レベルの汚染が確認されている。これに対して築地の汚染は、鉛が4.3倍、水銀1.8倍など汚染レベルが低い。
博報堂に対するクールビスPRの国家予算が10億円減、インボイスナンバーが欠落した疑惑の請求書は前年同様
環境省から博報堂へ支払われたクールビスPR費が、1年間に大幅に削減されたことが分かった。筆者が環境省から入手した資料によると、2016年度のクールビスPR費(博報堂分)の総計は、約2億8400万円だった。
前年の2015年度は、12億円を超えていたので、大幅なカットが行われたことになる。ただ、カットされた分が、他の広告代理店へ支払われている可能性もある。
2016年度のクールビスPR費(博報堂分)の詳細は、次の通りである。
高市早苗総務大臣と森裕子議員の政治献金を悪用したマネーロンダリング、与野党政治家の劣化が顕著に
6月18日に閉会した第193国会。加計学園の件に象徴されるように政治家や官僚が関与した事件をめぐる攻防が繰り広げられた。同時に、権力を持つ人々を裁く高いハードルが浮き彫りになった。
赤旗・朝日・東京を筆頭に、日刊ゲンダイ、週刊金曜日、週刊文春、週刊新潮、それに最後にはNHKまで、安倍首相らが共謀したこの事件の疑惑を追及したが、国会の閉会により、渦中の人々は場外に逃れたかたちになった。
が、国民の審判を受けなければならなかったのは、加計学園事件に関与した面々だけではない。実は、高市早苗、森裕子の両議員も、別の事件で責任を問われる立場だったのだ。この両名に対する刑事告発が、それぞれ奈良地検と新潟地検で受理されている事実を、読者はご存じだろうか。
加計学園事件への関与が疑われている文部科学省、情報公開制度の運用にも大きな問題、審議会の命令にすみやかに従わず
加計学園事件への関与が疑われている文部科学省には、情報公開制度の運用にも大きな問題があることが分かった。どの官僚が司令塔になっているのかは知らないが、情報の扱いに関しては、国民よりも、企業の利益を優先して物事を決めているようだ。
発端から説明しよう。
昨年、筆者は文部科学省に対して、同省が博報堂と交わした業務に関係する公文書(「日本人の海外留学促進事業」のPR活動など2点)を公開するように申し立てた。これに対して、文部科学省は、大半を黒塗りにしたうえで、文書を公開した。
2017年06月21日 (水曜日)
2017年06月20日 (火曜日)
本当に信用できるのか、メディア各社が発表した安倍内閣の支持率、世論誘導の道具になっている危険性
主要メディア(新聞・テレビ)が6月の内閣支持率を発表した。定期的に行う世論調査で、いずれの社も安倍内閣の支持率が落ちていることを示した。
しかし、メディアによる世論調査がどこまで信用できるのかという別の根本的な問題もある。まずは、調査結果から紹介しよう。
日テレ 支持40%(-6) 不支持42%(+6)
毎日新聞 支持36%(-10) 不支持44%(+9)
朝日新聞社 支持41%(-6) 不支持37%(+6)
共同通信 支持45%(-11) 不支持43%(+9)
NHK 支持48%(-3) 不支持36% (+6)
読売新聞 支持49%(-12) 不支持41%(+13)
東京都議選、自民党と都民ファースト、看板は異なるが中身は同じ、大がかりな騙しの手口がまたまた登場
東京都議会議員選挙が6月23日からはじまる。改めていうまでもなく注目されているのは、小池百合子氏がひきいる都民ファーストがどこまで票をのばせるのかという点である。
各種の世論調査によると、都民ファーストと自民党がほぼ肩を並べているようだ。当然、両者の何が違うのかという点が気になる。
結論を先に言えば、筆者は両者には、根本的に異なる点はないと考えている。まず、小池氏の思想面についていえば、安倍晋三氏に近い。自民党時代には、憲法記念日を祝日から外すように提案したり、戦後の民主教育を批判している。
第1次安倍内閣の時代(2007年)、女性初の防衛大臣に就任した。同年の10月に行われた日本会議の設立10周年大会開催では、次のようなメッセージを送った。
【読売熟読】読売防犯協力会の正体、共謀罪法案の成立で新聞販売店と警察が連携した「住民監視活動」がはじまる
強行採決で共謀罪法案が成立した。この法案が成立するプロセスで同時進行したのが、加計学園の問題と突如として現れた改憲論である。安倍首相が国会答弁ではからずも口にした「読売新聞を熟読して」は、こうした与党の一連の動きの背景に、読売新聞が共同歩調を取っていることを露呈した。
共謀罪法案の成立は、日本の刑法の運用を根本的に変えてしまう。それが社会全体に計り知れない負の影響を及ぼすことはいうまでもない。