2017年06月17日 (土曜日)

内閣府の疑惑は実は加計事件だけではない、電通・博報堂も、衆議院内閣委員会の秋元委員長が2ヶ月休会を弁解、「主戦場を他の委員会へ譲った」

国会の衆議院内閣委員会が約2ヶ月の間、開かれていたなかった問題で、内閣委員会の秋元司委員長(自民)から説明があった。この問題は、既報したように、4月13日から5月6日までの約2ヶ月の期間、内閣委員会が休会になっていた事実が、後日発覚したものである。

【参考記事】 加計学園事件で疑惑の的ー内閣府を検証する衆議院内閣委員会が開かれなかった異常

加計学園事件の舞台が内閣府であるにもかかわらず内閣委員会が休会になっていたのは、極めて不自然なので、秋元委員長に問い合わせた。

説明の趣旨は次のようなものだった。

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2017年06月16日 (金曜日)

紛らわしい政府広報、環境省らが国家予算でヤマト運輸の広告を出稿?

まぎらわしい政府広報が新聞紙上に現れている。政府広告なのか、それとも企業広告なのか、勘違いしそうなデザインとキャッチフレーズだ。

クールビス(地球温暖化防止・CO2削減)のキャンペーンの中で制作させれた広告で、キャッチフレーズは、「宅配。再配達の削減にご協力を!」「1回で受け取りませんか」などと、なっている。

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2017年06月15日 (木曜日)

不祥事を多発してきた電通と博報堂、婦女暴行事件から経済事件まで、加計学園事件にゆれる内閣府との取り引きでは両社ともインボイスナンバーがない請求書を送付

Business Journal(6月11日)が、「博報堂子会社の役員、暴行容疑で逮捕の事実が発覚…メディアが一斉に無視の異様さ」と題する記事を掲載している。同ウエブサイトによると、このニュースは、「地元メディアでは、ほぼ報道ゼロ」だという。「なかには『大手広告代理店たる博報堂に、地元メディアが忖度した証左だ』と憤る声もあるという」。

大手広告代理店が関係した事件が絶えない。博報堂だけではなく、6日には電通の社員が、わいせつ容疑で逮捕された。「帰宅中の20代女性をビルの陰に連れ込み、『連絡先を教えないと帰さない』と迫って女性の胸や下半身を触った疑いがある」という。

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2017年06月14日 (水曜日)

読売の部数は3年半で約110万部減、朝日は130万部、京都新聞社5社分の部数に匹敵、読売に懸念される加計学園事件の影響

4月のABC部数(新聞各社の公称部数)が明らかになった。新聞の凋落傾向には依然として歯止めがかかっていない。

この1年間で、読売は約19万部を減らした。ただし、この数字は「政府広報」の汚名をきせられる前の数字である。この件とは関係がない。

朝日は約36万部を減らした。朝日の方が読売よりも、部数減が激しいことを示している。

中央紙5紙のABC部数は次の通りである。()内は前年同月比である。

朝日:6,243,218(-363,344)
毎日:3,050,253( -65,179)
読売:8,811,732(-187,057)
日経:2,716,463( -14,309)
産経:1,594,855( -38,972)

全国の地方紙のABC部数は次の通りである。

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2017年06月13日 (火曜日)

加計事件かくし? 衆議院内閣委員会が2ヶ月「休会」していた問題、「休会」に至る事情を秋元司委員長に質問

加計学園事件に関与していた疑惑が取り沙汰されている内閣府。その内閣府に関するテーマを審議する衆議院内閣委員会が、約2ヶ月「休会」になり、加計学園事件など重大問題がほとんど審議されたなかった問題で、筆者は12日、秋元司委員長(自民党)に質問状を送付した。

質問状では、次の2点を問うた。

①加計学園の問題が起きているにもかかわらず衆議院内閣委員会が約2ヶ月も委員会を開かなかった理由。

②この間、議員報酬は支払われるのか?

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2017年06月12日 (月曜日)

総務省の情報公開・個人情報保護審査会、文部科学省に対して黒塗りにした文書の一部公開を命じる

総務省の情報公開・個人情報保護審査会は、7日、文部科学省に対して、筆者が文部科学省から入手した契約書(大半が黒塗りにされて開示された)の一部を、開示すべきだとの結論を下した。

答申書の冒頭、審査会は次のように結論づけている。

 第1 審査会の結論

 別紙に掲げる文書1及び文書2(以下、併せて「本件対象文書」という。)につき、その一部を不開示とした決定については、別表2に掲げる部分を開示すべきである。

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2017年06月11日 (日曜日)

皮肉にも文科省が1947年発行の『あたらしい憲法のはなし』を展示

執筆者:山田幹夫(フリーランス取材者。元通信社記者)

読者は『あたらしい憲法のはなし』をご存じだろうか? これは、安倍首相をめぐる疑惑で、いまスポットライトが当たっている文部科学省が保管している憲法の教科書である。皮肉なことに、それが文科省が開設している「情報のひろば」で展示されている。

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2017年06月10日 (土曜日)

加計学園事件で疑惑の的ー内閣府を検証する衆議院内閣委員会が開かれなかった異常

加計学園事件を解明するための鍵を握る国会の衆議院内閣委員会が、今国会では開かれない見通しであることが分かった。疑惑解明は秋の臨時国会まで持ち越されることになる。

複数のメディアが報じているように、内閣府が文部科学省に加計学園の獣医学科開設を早急に進めるように促していたとされる文書が存在する。と、すれば当然、国会の内閣委員会は、管官房長官を出席させて、この問題を徹底的に検証しなければならない。文部科学省よりも、むしろ内閣府の調査の方が肝心なのだ。

ところが今国会では、内閣委員会を開催する予定はないという。それが同委員会の多数派である自民党の方針である。

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2017年06月09日 (金曜日)

今治市民の6割以上が加計・獣医大学の誘致に反対、永田町で安倍首相の証人喚問を求める集会、右翼グループともみ合いに

共謀罪の創設に反対し、安倍首相らの証人喚問を求める集会が、8日に東京・永田町の参議院議員会館前で開かれた。主催したのは、「共謀罪創設に反対する百人委員会」などである。筆者が取材した3時から5時の時間帯で、印象に残ったことを3点ほど記録しておきたい。

この集会には、加計学園の地元である今治市からも市民がかけつけた。この人の話によると、今治市民の多くは獣医大学の誘致を歓迎していないとのことだった。住民がアンケート調査をしたところ、6割を超える人々が誘致には反対の意思を示したという。

その理由は、有権者の経済的負担である。ひとりあたりの負担は、14万円程度になるという。

メディアは今治市が獣医大学の招致を歓迎しているかのような報道を続けて来たが、必ずしもそうではないようだ。

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2017年06月08日 (木曜日)

加計事件にゆれる文科省、ウエブサイト制作費として博報堂へ2年で約4000万円、請求書にも重大疑惑

加計学園の事件を機として関心を集めているのが内閣府と文部科学省の実態である。これら2つの腐敗した組織は、はからずも広告代理店・博報堂との取り引きにおいても不透明な実態が明らかになっている。

このうち内閣府については、既報したようにインボイスナンバーを外して会計監査・システム監査を回避した疑惑がある。総額64億円の請求書の存在が明らかになり、メディアもある程度まで報じた。これに対して文部科学省の実態はあまり知られていない。日本の教育の司令塔であるこの組織の不透明な実態を紹介しよう。

結論を先に言えば、たとえば文部科学省が2015年度に博報堂に発注した「日本人の海外留学促進事業」の実態である。たった9ページのウエブサイト制作費として、文部科学省は博報堂に対して2100万円もの資金を支払っていた。

さらに2014年度にも、同じプロジェクトで、1500万円のウエブサイトを博報堂へ、170万円のウエブサイトを博報堂プロダクツへ、それに110万円のウエブサイトを(株)パズルに発注した。

文部科学省が2年間で支出したウエブサイトの制作費は、3880万円にもなる。通常、ウエブサイトは、少なくとも5年ぐらいは使えるはずだが、発注を繰り返しているのだ。それに制作費も異常な高額だ。法人用の価格でも300万円ぐらいが限度である。

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2017年06月07日 (水曜日)

疑惑だらけの内閣府から博報堂ルートで4年間に64億円の新聞広告、本日発売の『紙の爆弾』

本日(7日)発売の『紙の爆弾』に筆者(黒薮)が寄稿している。タイトルは「首相広報紙となった新聞、『読売を読め』発言の裏側』。

日本の新聞が相対的に政府広報に近くなる傾向がある背景を、記者個人の私的な問題(職能や意欲)とは別の観点から分析したレポートである。新聞のビジネスモデルそのものの中に客観的な原因があることを指摘している。

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2017年06月07日 (水曜日)

国際ペンが共謀罪反対の声明、海外から高まる批判の声

国際的な作家・ジャーナリストの組織である「国際ペン」が、共謀罪に反対する声明を出した。

国際ペンは1921年に設立され、日本ペンクラブも加盟している。

安倍政権が成立を狙っている共謀罪法案は、海外からも厳しい批判を受けており、東京オリンピックのボイコットにも発展しかねない。ヒトラーによるベルリン・オリンピックの先例にならい、オリンピックの政治利用が顕著になっている。

さらにオリンピックの選手村用地が東京都から約1200億円の値引きで払い下げられる事件も起きている。まさに政治利用・利権オリンピックに変質しようとしている。

声明の全文は次の通りである。

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2017年06月06日 (火曜日)

国連の「立法ガイド」の執筆者・ニコス・パッサス氏、「(TOC)条約はテロ防止を目的としたものではない」、東京新聞が伝える

安倍内閣が共謀罪法案を成立させる根拠としているのが、TOC条約(国際組織犯罪防止条約)の批准である。オリンピックを前にテロを防止するためには、共謀罪法案の成立が不可欠だとしている。

ところが東京新聞が、国連の「立法ガイド」の執筆者である刑事司法学者・ニコス・パッサス氏(58)にこの点についてインタビューしたところ、「(TOC)条約はテロ防止を目的としたものではない」と明言したという。

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