1. 評論

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2019年03月22日 (金曜日)

そもそもダビンチ手術の専門医がなぜ未経験の小線源治療? 滋賀医科大病院・泌尿器科の成田充弘准教授をめぐる事件、毎日放送がドキュメンタリーを放送、

滋賀医科大医学部付属病院で発覚した(小線源治療の)〝素人〝医師による小線源治療未遂事件を大阪毎日放送がドキュメンタリーに構成して、21日に放送した。タイトルは、「治療が受けられない?専門医師いるのに病院が治療認めない理由」。次のURLでアクセスできる。

https://www.mbs.jp/voice/

この事件は前立腺がんのダビンチ手術の専門医・成田充弘准教授が、みずからは全く経験のない治療法・小線源治療の手術を企てた事件。成田准教授は、本来であれば小線源治療の専門医・岡本圭生医師が担当すべき患者23人を「横取り」。彼らに対して小線源治療を断行しようとした。幸いに「手術訓練」まがいの手術は、岡本医師により阻止された。

成田准教授の経歴を調べたところ、やはり小線源治療の経験がない。下記のURLを参照:

滋賀医科大学・泌尿器科学講座スタッフ

 

 

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2019年01月11日 (金曜日)

滋賀医科大学病院の医療書類の改ざん問題、背景に大学病院の闇

滋賀医科大学病院で、一部の患者の同意を得ないままQOL調査(闘病生活の質に関するアンケート調査で、それにより治療の評価などを行う)が行われていたことが問題になっている。調査件数は総計で約800件。しかも、一部の回答については改ざんや、「代筆」の疑惑も浮上している。何が目的で、こうした違法な医療行為が行われたのだろうか。背景をたどっていくと大学病院の闇が見えてくる。

 

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2018年12月10日 (月曜日)

滋賀医大病院、前立腺がんの小線源治療をめぐり浮上してきた医療の深い「闇」、『紙の爆弾』が報じる

滋賀医科大学で前立腺がんの患者らを巻き込んだ医療事件が起きている。

この事件を筆者が知ったのは数ヶ月前で、数人のライターが取材していることも聞いていた。7日発売の『紙の爆弾』で、ジャーナリストの山口正紀氏が、事件を詳しく報告している。タイトルは、「滋賀医大病院 前立腺がん『小線源講座』廃止工作」、副題は「がん患者の命綱を断ち切る暴挙」。

前立腺がんは、男性が発症するがんで、60歳ごろから増え始める。胃がん、大腸がん、肺がんと同様に、発症率の高いがんのひとつである。その最先端治療のひとつに、滋賀医科大学の岡本圭生特認教授が開発した「小線源治療」がある。

山口氏のレポートによると、これは米国マウントサイナイ医科大学のネルソン・ストーン教授が開発したものである。岡本医師はそれを習得して、さらに改良を加え、「岡本メソッド」と命名した。

「岡本メソッド」では、非再発率(5年根治率)は高リスク症例でも96・3%で、治療成績が他の療法(30%~50%)に比べて卓越している。

岡本医師は、滋賀医大の小線源治療外来で、2015年から「岡本メソッド」による治療を始めた。評判はたちまち広がり、全国各地から患者たちが殺到した。治療件数は1000件を超えている。滋賀医大は、前立腺がん患者の「駆け込み寺」となったのだ。

当然、滋賀医大病院も、当初は岡本メソッドを病院の看板として支援していたのである。

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2018年08月28日 (火曜日)

ツイッターの言語を考える、軽薄な言葉の吐き捨てから、丸山健二氏のツィートまで

舌たらずな言葉づかいをする人が増えている。

読者は、「ウヨ弁」という言葉をご存じだろうか?筆者がこの言葉を知ったのは昨夜だ。経緯はツイッターで市民運動と住民運動の違いに言及したことである。次の投稿である。

数年前、尊敬する弁護士からこんなふうに質問された。「黒薮さん、住民運動と市民運動の違いが分かりますか?」。当時は分からなかった。住民運動は住民の実生活に根ざした運動で、市民運動は「賛同する人は結集を」と呼びかける無責任な運動。実際、内ゲバなどとんでもない事件を起こしている。

もう少し詳しくいえば、住民運動は住民が自分たちの生きる権利を求めて戦う運動である。たとえば水俣病を原点とする運動。広義に解釈すれば、中米のグアテマラやエルサルバドルで、軍事政権のテロから村や家族を守るために武装ほう起した人々の運動である。

これに対して市民運動というのは、特定の目標をかかげて、それに賛同する人を募り、運動を展開するものである。たとえば化学物質のリスクを知らせることを目的に全国各地から市民が結集するようなケースである。

両者の境界線は重複する部分もあるが、根本的な性質は異なっている。

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2015年06月11日 (木曜日)

メディアと公権力の一体化は国際的な傾向、信用できない国境なき記者団の報道の自由度ランキング

国境なき記者団が発表した2015年度の「世界報道自由度ランキング」で、日本は61位だった。

鳩山政権の時代には、11位になったこともある。

が、このランキングはまったく信用できない。第一、報道の自由という抽象的なものを序列化すること自体がナンセンスだ。ランキングを受け止める側には、「国境なき記者団=真のジャーナリズム」という先入観と幻想があり、序列化の愚に気づかない。

もちろん個々の記者やジャーナリストの中には、真摯に報道の役割を果たしている人も少なくない。しかし、メディア企業としての在り方には、国境を越えて克服しなければならない問題がある。

それは権力の中枢になっている人々の「広報部」の役割を引き受けているメディア企業が大半を占めている事実である。政府を筆頭とする公権力と情交関係を保ちながら、ニュースを制作する姿勢が慣行化しているのだ。

日本のマスコミだけが「×」で、海外は「○」という考えは間違っている。

中国のマスコミが、旅客船の転覆事故の際、政府に配慮して、遺族の不満を報じなかったらしいことは、日本のメディアが伝えた。それが事実であれば、中国における報道統制は、日本よりもよほど深刻だ。

中米ニカラグアで1970年代に革命戦争に参加したオマル・カベサスの手記、『山は果てしなき緑の草原ではなく』(現代企画室)には、当時のニカラグアのメディアについて、次のような記述がある。

ラジオというラジオは襲撃のことを報道し、国中が生々しい写真報道や情報の展開に釘付けになった。俺たち自身、現実とかけ離れた虚像を作り出す報道の影響の大きさに驚いた。

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2015年04月01日 (水曜日)

早河洋会長らテレビ朝日の幹部、安倍首相と官邸などで会食を繰り返していた、古賀氏の見解は「右からの安倍批判」

テレビ朝日の「報道ステーション」で、元経済産業省官僚の古賀茂明氏が安倍政権を批判するなどの「騒動」が起きたことに対して、テレビ朝日の早河洋会長が謝罪したことが報じられている。早河氏は、古賀氏の降板に関しても、「官邸からの圧力めいたものは一切ない」と弁解したという。

メディア企業と安倍内閣の癒着といえば、本ウェブサイトでも報じたように、『ZAITEN』(4月号)が、「安倍首相とメシを食うモラル無きマスコミ人たち」と題する記事で、その実態を暴露している。同記事は、2013年1月から2015年2月までの間に、安倍首相と会食したメディア関係者のリストを掲載している。

それによるとテレビ朝日の関係者は、安倍首相と3回、会食している。詳細は次の通りである。

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2015年03月24日 (火曜日)

遁走・負傷、救助されて、「安心して号泣してしまいました」、チュニジアのテロに巻き込まれた結城法子・陸上自衛隊3等陸佐(少佐)の手記、自衛隊の海外派兵に「暗雲」

23日付けの産経新聞(電子)が、「結城さんが手記 朝日記者の怒声に『ショック…』 国際報道部長が謝罪『重く受け止めおわびします』」と題する記事を掲載した。

これはチュニジアでテロに巻き込まれた自衛隊員・結城教子氏が、公表した手記の中で、病院に同氏を取材に訪れた朝日新聞記者を日本大使館員が制したところ、「取材をさせてください。あなたに断る権利はない」と怒鳴ったというもの。

チュニジアの博物館襲撃テロで負傷し、首都チュニスのシャルル・ニコル病院に入院中で陸上自衛隊3等陸佐の結城法子さん(35)=東京都豊島区=は20日、共同通信など一部メディアに手記を寄せ、「現実のこととは思えませんでした」と事件当時の恐怖を振り返った。

 また、結城さんは手記で、朝日新聞記者と日本大使館員の取材をめぐるやりとりについて「『取材をさせてください。あなたに断る権利はない』と日本語で怒鳴っている声が聞こえ、ショックでした」と記した。

 これを受け、朝日新聞の石合力・国際報道部長は朝日新聞デジタルのホームページ(HP)に「取材の経緯、説明します」と題した見解を掲載し、「記者には大声を出したつもりはありませんでしたが、手記で記されていることを重く受け止め、結城さんにおわびします」と謝罪した。

◇産経新聞の編集者が考えるニュース価値は?

この記事を読んだとき、わたしは産経新聞の編集者が考えるニュース価値とは何かを考えた。不当に取材を制限されて抗議したことに、どのようなニュース価値があるのか、わたしにはさっぱり分からない。

大半の記者が取る態度ではないだろうか。取材を妨害されて、引き下がるのはどうかと思う。それが産経の方針らしいが。

むしろ結城氏が巻き込まれたテロ事件でニュース価値があるとすれば、ベテランの自衛隊員であっても、戦闘になれば、冷静に対処できず、遁走した事実である。負傷者の側に入った事実である。これは今後、自衛隊の海外での軍事活動を考える上で参考になるのでは。

結城・陸上自衛隊3等陸佐は、手記で次のように述べている。

銃を持った警察が助けに来てくれた時には安心して号泣してしまいました。母を助けるようにお願いしましたが、歩ける人が先と言われ、私は母と別れ救急車へ連れていかれました。

実際の戦闘と演習では、まったく状況が異なる。それは型の練習ばかりを繰り返している空手家が、実践になれば、まったく通用しない原理と同じである。「安心して号泣」するようでは、戦闘には参加しないほうがいい。

自衛隊のベテランでも、戦闘になれば恐怖を感じる証。日本人は戦闘にはむかない。

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