2016年06月24日 (金曜日)

一市民を提訴した森裕子参院議員候補が過去にマネーロンダリング、政治資金収支報告書で判明

mdk150428c

参議院新潟選挙区から野党統一候補として立候補している森裕子氏の政治資金収支報告書を精査したところ、森氏がマネーロンダリングを続けてきた疑惑があることが分かった。

有権者が政党支部に寄付を行った場合、税制上の優遇措置を受けることができる。税制上の優遇措置とは、還付金(寄付金の30%をバックしてもらうこと)を受けることである。

たとえば有権者のAさんが1000万円を、特定の政党支部に寄付したと仮定する。この場合、税還付の手続きを経ると、1000万円の30%にあたる300万円をバックしてもらえる。

※このような仕組みを租税優遇措置という。租税特別措置法41条の18。

ところがこの特別措置には、例外がある。寄付行為によって、寄付した者に「特別の利益が及ぶ」と認められる者は、還付金を受けることができない。
つまり政治家がみずからの支部に自分で寄付金を振り込んだ場合、「寄付者」であり、同時に政党支部の支部長である自分自身に、「特別の利益が及ぶ」ので、還付金を受ける資格を失う。

これが租税優遇措置が例外的に適応されないケースである。対象となるのは、おもに政治家だ。

かりに例外が適応されなければ、次のような不合理が生じる。たとえば政治家Aが自分の政党支部に対して、みずから1000万円を寄付したと仮定する。この場合、例外が適応されなければ、政治家Aは1000万円の手持ち資金を「投資」して、還付金300万円を得られる。手持ち資金は1300万円となる。これではマネーロンダリングになるから、租税優遇措置の例外があるのだ。

続きを読む »

2016年06月23日 (木曜日)

毎日新聞が「新聞奨学生ブラック労働内部告発」記事の削除を要求――配達人集まらず、末期症状露呈した“ブラック育英会”

img4041

ほとんど無報酬の集金業務、弁当代のピンハネ、給料未払いでも支払いに応じない――そんな毎日新聞奨学生のブラックな労働実態を実際の体験者が告発した、2008年5月掲載のスクープ記事。

8年たった2016年6月10日、「毎日育英会」(上田繁理事長=毎日新聞グループホールディングス専務)が突然、「事実と全く異なる」と主張し始め、記事の削除を要求する通告書を送付してきた。削除を行わない場合は然るべき法的措置を講じるという。

続きを読む »

2016年06月22日 (水曜日)

博報堂が代筆した番組放送確認書、放送関係者らから「常識ではありえない」の声

mdk160530b

通販のアスカコーポレーション(福岡市)が自社で保管していた放送確認書(CMなどが放送されたことを示す証明書で、放送されたCMについては、CMコードが自動刻印される。)に、最も肝心なCMコードが刻印されていないものが多量に発見されたのに続き、大手広告代理店・博報堂が「代筆」した番組放送確認書も数多く存在することが分かった。

※CM=コマーシャル、厳密にはスポットCM

※番組放送確認書=通販番組などの放送確認書

代筆の番組放送確認書の依頼元とされているのは、朝日放送(大阪)である。次に示すPDFが、代筆 の番組放送確認書である。全22枚を紹介しよう。

■朝日報道の代筆番組放送確認書

続きを読む »

2016年06月21日 (火曜日)

急増するメディア黒書への内部告発と新聞人からの抗議、公取委への「押し紙」情報提供が不可欠に

『新聞凋落』というムックが宝島社から出版された。新聞に対する評論に加え、多くのページを割いて、中央紙の発行部数が激減している実態や「押し紙」問題をレポートしている。このようなムックの出版は、新聞というメディアの没落を象徴する現象である。

こうした状況のもと、筆者のもとに新聞販売店か「押し紙」に関する情報が数多く寄せられている。引退した「大物店主」から、内部告発したいとの申し出も受けている。近々にメディア黒書にこの元店主のインタビューを掲載することになるだろう。

一方、新聞社の幹部から筆者に対する抗議も増えている。相変わらず「我が社には、『押し紙』など1部も存在しない。名誉毀損で訴えるぞ」などという昔ながらの常套句を繰り返している。

新聞社に30年も40年も勤務して出版文化の環境にいながら、この程度の人格しか持ち合せていないのだ。現場へ足を運べば、「押し紙」の実態はすぐに分かる。大変な社会問題であることがただちに判明する。新聞人は自分たちの先輩たちが構築した新聞のビジネスモデルを恥じるべきだろう。

筆者に対する抗議文の質は、元新聞記者とは思えないほどレベルが低い。論理の破綻、他人の文章のパクリ、文法の誤り、そして誤字。なかには箸にも棒にも掛からないものもある。本当に取材して書いたのかと疑いたくなる代物もあるのだ。

それでも差出人の肩書きだけは、「部長」、「室長」、「弁護士」など立派なものになっている。いずれインターネットで原文をそのまま公開することになるかも知れない。

続きを読む »

2016年06月20日 (月曜日)

「CM休止→博報堂による料金の徴収」が発覚、多量の放送確認書代筆も明るみに

mdk160620d

2011年の東日本大震災の直後、通販番組を放映してないにもかかわらず、番組を仲介した広告代理店・博報堂がクライアントから料金を徴収していた事が分かった。大震災の直後からCMが自粛され、放送が中止になったり、AC(公共広告機構)に差し替えられたことは、読者も記憶しているだろう。「番組(スポットCMを含む)の休止→料金の請求」は、震災のどさくさの中で発生したようだ。

この不正徴収が発覚する引き金となったのが、博報堂が発行した1枚の書面である。アスカコーポレーション(本社・福岡市)に宛てた書面で、「東日本大震災に伴う特別編成による番組休止のご報告」というタイトルになっている。

博報堂はアスカコーポレーションに対して、この書面を送付し、2011年3月15日の「27:42~28:12分」の時間帯に放送予定だった「噂のお買い得セレクション」(朝日放送)の放送を休止したことを伝えた。

■裏付け資料

ところがアスカコーポレーションへ宛てた3月31日付けの「請求書」では、3月15日の当該番組が請求対象になっている。請求額は100万円。

■裏付け資料

※「御見積書」となっているが、これは請求書を併用したものである。通常、「御見積書」は、企画の段階で提示するものだが、博報堂は事後に提出して請求書を兼ねていたという。実際、3月放送分の「御見積書」の日付けが3月31日になっている。

不測の事態でスポットCMや番組が放送されたなかった場合、通常は他の時間帯に振り替えられることが多いが、アスカコーポレーションによると、放送されないまま広告代理店から料金だけを徴収されていた例がほかにも多数あるという。

続きを読む »

2016年06月17日 (金曜日)

『週刊実話』がCM問題を報道、タイトルは「博報堂のテレビCM『巨額水増し請求』を暴く!」

昨日(16日)発売された『週刊実話』が「博報堂のテレビCM『巨額水増し請求』を暴く」と題する記事を掲載している。

博報堂と通販のアスカコーポレーション(福岡市)の係争は、メディア黒書でも重点的に報道して来た。博報堂がアスカから請け負っていた通販情報誌に多数のデータ流用(バックナンバーからのパクリ)が発見された事件を皮切りに、昨日付けの記事では、CMコードが刻印されていない放送確認書が多数発見された件などを伝えた。

◇視聴率21.9%で番組制作を提案

『週刊実話』の記事は、新たに視聴率の偽装を報じている。視聴率のデータは通常、ビデオリサーチ社のものを使用する。番組(CM/通販番組)の制作提案書に同社のデータを明示して、「しかじかの視聴率が期待できるので、この時間帯にCMを流しましょう」と提案するのだ。

『週刊実話』は、実際にはあり得ない数字が提示されていたと伝えている。実は、不自然な視聴率の問題に関しては、筆者もアスカから若干の資料を入手している。それによると極端なケースでは、21.9%の視聴率を提示して、番組企画が提案されている。この数字を参考にしても『週刊実話』の記事は、信憑性が高い。

ちなみに『サンデー毎日』(6月14日号)に、主要放送局の視聴率比較表が掲載されている。次の数値である。

続きを読む »

2016年06月16日 (木曜日)

100枚近いCMコード不在の放送確認書を発見、博報堂による代筆も判明、「博報堂VSアスカ」の係争

大手広告代理店の博報堂と通販のアスカコポーレーションの係争は、両者あわせて請求額が約21億円にもなる巨額の訴訟だ。博報堂が約6億1000万円を請求し、アスカコポーレーションが15億3000万円である。

■参考記事

係争の勃発から半年が過ぎ、さらに賠償額が膨れ上がる可能性が浮上している。アスカコポーレーションは現在、博報堂を通じて契約したCMが本当に放送されたか否かの調査を進めているという。

筆者がアスカコポーレーションを取材したところ、CMの放送確認書に「CMコード」が刻印されていないものが、すでに100枚近く見つかっていることが分かった。「CMコード」は、CMが放送された証拠であり、これが刻印されていないものは、原則として放送されていないことを意味する。

ただ、CMコードがない放送確認書が多数存在する原因については、アスカコポーレーションが調査しており、現段階では原因は不明だ。

ちなみにCMコードが不在になっている放送確認書の発行元放送局は、朝日放送、テレビ大阪、福岡放送、高知報道など多数に及んでいる。

次に示すのがCMコードが不在になった放送確認書の例である。

続きを読む »

PICK UP

mdk160606b

佐賀新聞の元店主が「押し紙」裁判を提起、約7100万円の損害賠...

「押し紙」で損害を受けたとして、佐賀新聞の元販売店主が6月3日、佐賀新聞社を相手どって約7100 万円の損害...

aka-1

博報堂による「過去データ」の流用問題検証(続編)、画像が示す「...

博報堂による「過去データ」の流用問題検証の続編である。前編は、30日付けのメディア黒書に掲載している。 ...

mdk160530b

博報堂による「過去データ」流用問題、編集の実態、アスカ側は情報...

電通のオリンピック「賄賂」の疑惑や、博報堂による過去データの流用問題など、大手広告代理店の業務の実態が輪郭を...

mdk160524a

博報堂に対して約15億3000万円の不当利得返還請求、通販のア...

広告代理店大手の博報堂から過剰な請求を受けていたとして、通販のアスカコーポレーション(本社・福岡市)が、5月...

mdk160511l

写真で見る博報堂によるデータの流用(パクリ)① メディア黒書が...

大手広告代理店による業務の実態を示す資料を紹介しよう。 博報堂と通販のアスカコーペレーションの係争を取...

mdk160510a

「押し紙」の決定的証拠、西日本新聞の内部資料を公開、佐賀県下の...

次に紹介(エクセルにリンク)する一覧表は、西日本新聞の販売店主から提供された内部資料である。西日本新聞の佐賀...

mdk160402a

『ZAITEN』が博報堂によるパクリ(過去記事の転用)を報道、...

1日に発売の『ZAITEN』(財界展望社)に、「博報堂ベンチャー社長を喰った広告マンの『不適切請求書』」(黒...

PICK UP

mdk160429b

信用できない国境なき記者団の「報道の自由度ランキング」、ヨーロ...

国境なき記者団が毎年発表するデータのひとつに「報道自由度ランキング」がある。2016年度、日本は72位だった...

mdk160419b

熊本・大分の震災で何が「報道規制」「報道自粛」されているのか、...

熊本県と大分県を中心に多発している地震をめぐり、メディアによる世論誘導が進行しているようだ。今回の地震を引き...

mdk160320

記録映画『バナナの逆襲』、軍事独裁政権の時代の公害が、30年後...

1980年ごろまで、中米の政治は、米国のフルーツ会社と軍事政権によって牛耳られているとも言われていた。中米の...

mdk150424g

衝撃画像! ビデオカメラで撮影された「押し紙」の回収作業、新聞...

新聞に対する軽減税率の適用を勝ち取った新聞業界だが、新税率の適用が始まる2017年4月までにやらなければなら...

mdk150510a

読売・江崎法務室長による著作権裁判、「戦後処理」係争開始から8...

読売新聞西部本社の江崎徹志法務室長が、喜田村洋一・自由人権協会代表理事を代理人として、わたしに対して著作権裁...

mdk151216l

【ツィッターによる名誉毀損の判例】歌手で作家・八木啓代氏のツィ...

市民運動家の志岐武彦氏が歌手で作家の八木啓代氏に対して起こした名誉毀損裁判が東京高裁へ舞台を移すことが確実に...

mdk500715a

「EUはラテン・アメリカの二の舞を演じている」、ギリシャの悲劇...

【サマリー】ギリシャ危機のキーワードは、「緊縮策」である。が、この「緊縮策」という言葉は分かりにくい。結論を...