2019年05月24日 (金曜日)

教育現場で進む「心の教育」、従順な生徒を大量に育成、観念論による洗脳

最近の学校教育が常道を逸している。

先日、京都へ取材に行く機会があり、夕方、東京へ戻るために京都駅の新幹線改札を通ったときのことである。中学生と思われる一団が床に腰を下ろして、教員の話に耳を傾けている。

教師は、「無事にここまで帰ってこられたことに感謝をしてください」と繰り返している。安倍内閣の下で進行している文教政策の一場面だった。「心の教育」の現場である。

埼玉県朝霞市の自宅近くに、川沿の散歩道がある。夕方になると、近くの中学校の生徒らが走っている光景によく遭遇する。驚いたことに、わたしとすれ違うときに立ち止まり、「こんにちは」と言って礼をする。礼儀正しいというよりも、気持ちが悪い、子どもらしくないという印象を受ける。おそらく教師から、部活の途中で、年長者とすれ違うときは、挨拶するように指示されているのだろう。これも「心の教育」の一場面である。

◆◆

わたしが中学生だった昭和47年ごろ、現在の「心の教育」とそっくりな体験をした。通っていた中学では、公立校であるにもかかわらず、朝礼である種の呪文をとなえる儀式が行われていた。その呪文の中に、「すべてのものに感謝しよう」とか、「草にも木にもよいことをしよう」とか言った5ヶ条があった。【続きはウェブマガジン】

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2019年05月22日 (水曜日)

NHKの怪番組「これでわかった!世界のいま」、「学校」のセンセイを絶対視する昔の価値観が根底に

なんともいやらしく鳥肌が立ちそうな番組だ。NHKが毎週日曜日の午後6時から放送している「これでわかった!世界のいま」という番組を、読者はご存じだろうか。世界の時事問題を初心者むけに解説する番組で、スタジオ設定がなんと学校の教室になっているのだ。

学校のセンセイの役を務めるのは、たいていNHKのデスクと呼ばれる人々だ。企業でいえば部長さんだ。

1回の放送で通常3件のテーマを取り上げるのだが、その区分が、「1時間目」、「2時間目」、「3時間目」になっていて、「授業」はチャイムと共とに終了する。まさに学校そのものなのだ。

なぜか、日本のテレビには、「先生」や「学校」がよく登場する。東進予備校の林修センセイ。東大生もクイズ番組によく登場する。奇妙な知識偏重主義があるのだ。「歩く百科事典」を好む。

授業でセンセイがでたらめを話しているわけではない。しかし、池上彰氏とおなじ路線であることは間違いない。ステレオタイプの域をでないのだ。また、それをはみ出すテーマ自体が扱われない。

参考記事:やっぱり歪んでいる池上彰氏のニュース解説、英国の元首相・サッチャーの新自由主義「改革」を評価する愚

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2019年05月21日 (火曜日)

滋賀医科大の事件、取材するメディアが急増するも、NHKは取材せず

昨日、大津地裁で、滋賀医科大学医学部附属病院の岡本圭生医師らが病院に対して起こしていた小線源治療の妨害禁止を求める仮処分の判決があった。判決は、岡本医師の主張を全面的に認めたものだった。

滋賀医大附属病院の特殊がん治療「小線源治療」継続認める決定(MBS)

この事件は、メディアの関心を集めていることもあって、判決後の記者会見には、これまで報道を続けてきた朝日新聞、大阪毎日放送、朝日放送などはいうまでもなく、関西テレビ、共同通信、京都新聞、産経新聞、読売新聞なども参加した。

ところが主要メディアの中で一社だけ取材しようとしないメディアがある。NHKである。この局は、事件の勃発当初はいうまでもなく、刑事告訴も絡んできてこの事件が深刻さを増してきた後も、まったく取材しない。

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【書評】荻野晃也著『身の回りの電磁波被曝』、スマホで使われる電磁波にはなぜ遺伝子毒性があるのか?

荻野晃也氏の『身の回りの電磁波被曝』(緑風出版)が出版された。著者の荻野氏は、京都大学の元講師で、スリーマイル島原発事故(1979年)の調査が本格化した時期に、米国から日本へ電磁波問題を紹介した最初の研究者である。多数の著書があるが、本書は、電磁波による人体への影響をさまざまな角度から指摘している。

5Gの導入が世界規模で進むなか、皮肉にも電磁波が身体に及ぼす影響が否定できなくなっている。かつては、電磁波(放射線)の中でも、エネルギーがより高い原発のガンマ線やレントゲンのエックス線は危険だが、エネルギーの低い家電から放射される超低周波の電磁波は安全と考えてられてきた。しかし、現在ではエネルギーの大小には関係なく、遺伝子毒性があるとする説がほぼ定着している。

しかし、電磁波問題は、背後に電話会社、電機メーカー、自動車メーカー、それに軍事産業などの巨大利権が絡んでいるので、ほとんど報じられることはない。

本書が扱っているテーマは幅広く、すべてを紹介するわけにはいかないが、ここでは大半の人々が利用している携帯電話やスマホで使われるマイクロ波についての荻野氏の見解を紹介しよう。

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2019年05月16日 (木曜日)

やっぱり歪んでいる池上彰氏のニュース解説、英国の元首相・サッチャーの新自由主義「改革」を評価する愚

テレビ朝日の「グッド!モーニング」(4:55~8時)の中に、「池上彰のニュース検定」というセクションがある。クイズ形式で社会科の問題を出題して、3つの選択肢から答えを選び、池上氏が「正解」の解説をする。まるで高校社会科の授業か、「お受験」の現場をテレビで再現しているかような内容だ。

それ自体が悪臭を放つ滑稽な光景だが、その内容が実にあきれている。池上氏に世論誘導の意図があるのではないかとすら思わせる出題も含まれている。ぼんやりと画面に見入っていると、メディアリテラシーの視点が遠ざかり、音声と映像に洗脳されかねない。

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2019年05月15日 (水曜日)

進む天皇の政治利用とメディア、加熱する皇室報道の背景に何があるのか?

マスコミ報道によると、14日、天皇が安倍首相から、「内奏」を受けた。
「内奏(ないそう)」とは、ウィキペディアによると、「天皇に対して国務大臣などが国政の報告を行うこと」である。

天皇が国政に関与することは、過去の戦争犯罪に鑑みて、日本国憲法で禁じられているはずだが、堂々と「内奏」が行われ、メディアが批判的な視点を提供しないまま、徳仁天皇と安倍首相の「会談」を報じている。たとえば、朝日新聞は、「天皇陛下、即位後初めて首相の内奏受ける」というタイトルで次のような短い記事を掲載している。

天皇陛下は14日、皇居・宮殿で、安倍晋三首相から内奏を受けた。即位後初めてで、宮内庁が写真を公開した。

陛下は即位した今月1日、宮内庁幹部の人事について、菅義偉官房長官から内奏を受けていた。14日は宮殿・鳳凰の間で午前10時から行われた。内奏は、首相や閣僚が一対一の場で、所管する事柄を説明するもの。内容は明らかにされない。■出典

「内奏」が行われたことは事実であるから、報道そのものは当たり前だが、問題は、事実をたれ流しているだけで、何の批判もしていないことだ。こうした報道では、「内奏」が当たり前のこととして受け入れられてしまう。一種の洗脳状態が、国家規模で生まれかねない。

「令和」への改元を機にして、天皇を国家元首に据えた体制の構築が進んでいる。このプロセスに関与しているのが、マスコミである。皇室の政治利用という視点を欠いたまま、皇室報道へ走っているのだ。

ちなみに、「大嘗祭(だいじょうさい)」で使う米を収穫する都道府県を決める際に、「亀卜(きぼく)」という占いが行われ、その道具を宮内庁が公開したニュースも大々的に報じられたが、「占い」はまったく科学的な根拠がない。こんなものを公共の電波を使って、無批判に垂れ流していること自体が考えものだ。日本人の思考の形態を、「観念論」で染め上げる意図があるのではないか。

◇ヘイトスピーチの政治利用

こうした流れたと平行して進んでいるのが、国家や地方自治体が国民の行動規範を、法律や条例によって強制する波である。もちろんその背景には、国民のモラルが相対的に低下している事情があるのだが、客観的に見れば、公権力が国民のモラル低下を逆手に取って、「規制」の口実にしているのである。【続きはウェブマガジン】

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2019年05月14日 (火曜日)

荻野晃也氏を講師に電磁波問題の学習会、6月22日に東京で

電磁波問題の専門家・荻野晃也氏を招いて、電磁波問題の学習会が開催される。主宰は、「電磁波からいのちを守る全国ネット」の予定。

無線通信網の普及で、電磁波問題はますます日常生活の中に忍び寄ってきたが、巨大産業の利権に配慮して、メディアはほとんど報じていない。しかし、その危険性はいまや明白になっている。

学習会では、日常生活のどこに電磁波被曝のリスクが潜んでいるのか、専門家の荻野氏が語る。

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