1. 防衛省に対する博報堂からの請求、自衛隊音楽まつりの企画が4373万円にも、公金の無駄遣いの典型

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2016年11月01日 (火曜日)

防衛省に対する博報堂からの請求、自衛隊音楽まつりの企画が4373万円にも、公金の無駄遣いの典型

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筆者は、博報堂が2008年から2016年までの期間に、防衛省(本部)に送付した請求書のすべてを入手した。このうち陸上自衛隊に関する請求を精査したところ、ある興味深い事実が浮上した。

これらの請求書の解釈については、多様な視点があるが、本稿では、「自衛隊音楽まつりの企画演出等薬務」の名目で、博報堂が請求した額の変遷を検証してみよう。好奇心を刺激するある事実が浮き彫りになる。

次に示すのは、請求項目と請求額を日付け順に並べたものである。緑のマーカーの箇所に注目してほしい。

自衛隊音楽まつりとは、ウィキペディアによると、「防衛省が毎年11月に日本武道館で行う自衛隊音楽部隊の演奏会である」。「毎年11月の連続した2~3日間に日本武道館で行われる。防衛省に招待された観覧者および事前に抽選された一般観覧者に対して、1日に1~2回の公演が行われる。これらに加えて、招待者のみを対象とした公演も行われる。各回の公演内容は同じで、1回あたりの所要時間は約2時間である」。

防衛省は、この自衛隊音楽まつりの企画を博報堂に発注してきた。その際、博報堂からの請求額は、2009年(平成21年)から2013年(平成25年)までは、約2999万円で変化はなかった。

ところが2014年(平成26年)になると、3899万円に上がっている。請求額が1000万円増えたのだ。

翌2015年(平成27年)には、さらに請求額が増え、4378万円になった。

◇タレント料の請求も年々増

請求額を段々高く設定していくやり方は、実は、防衛庁に対する請求だけではない。たとえばメディア黒書で報じてきたように、アスカコーポレーション(以下、アスカ)に対しても、繰り返している。

次に示す表は、博報堂がアスカに対して請求したタレント料の年度比較である。2008年度と2011年度を比べてみた。

この表を見る限り、わずか数年の間にタレント料が高騰していることが分かる。平均タレント料は次の通りである。

2008年度:411,333円
2011年度:708,000円

同じタレントで2008年度と2011年度を比較しても、2011年度の方がはるかに高くなっている。たとえば浜木綿子(「1」と「1a」)の場合、45万円から70万円になっている。「2」から「2a」、「3」から「3a」、4」「4a」(上記の表)のタレントについても同じ傾向を示している。

◇ずさんな蓮舫議員の事業仕分け

博報堂がPR活動を担当しているすべての企業で、同じ請求額の「高止まり」傾向が現れているかどうかは、今後調査する必要があるが、少なくともアスカに対する請求の仕方と、防衛省に対する請求の仕方には、同じ傾向が見られる。

ちなみにたった3日の演奏会を企画するのに、本当に4000万円を超える資金が必要なのだろうか。演奏者は自衛隊員であるわけだから、通常のコンサートの企画よりも遥かに安くなるはずだ。

新自由主義=構造改革が進むなかで、無駄をなくすために「小さな政府」が提唱され、自民党や民主党の議員が議員定数を減らすべきだと盛んに主張しているが、国会議員を減らして国民の参政権を狭める愚策をとるよりも、先に公金の使い方を見直すべきだろう。

民主党の蓮舫議員は、民主党政権時代に事業仕分けを行い、本当に必要な公金(たとえば次世代スーパーコンピュータの開発費)まで削減することに熱心だったが、広告代理店に対する予算の無駄遣いには、一切メスを入れなかった。

広告代理店に対する予算は、取引の中身を徹底検証した後に再考すべきだろう。そして犯罪めいた騙しの手口を使った広告代理店に対しては、入札禁止処分にする必要がある。もちろん不正な公金は返済させるべきだろう。