2026年07月06日 (月曜日)
崖っぷちのコロンビア(大統領選の結果を受けて)

執筆者:ロベルト・トロバホ・エルナンデス
コロンビアの政治は4年ごとにリセットされる。候補者は変わり、スローガンも、公約も変わる。しかし、決して変わらないのは、「次の政権こそが、ついに国を正しい方向へ導いてくれる」という期待感である。その希望自体はごく自然なものだが、多くの場合、選挙戦の演説では語り尽くせない、はるかに複雑な現実の前に打ち砕かれてしまう。
アベラルドが引き継ぐのは、廃墟と化した国ではない。しかし同時に、明るい未来へと順調に進んでいる国でもない。彼が受け継ぐのは、深く分断され、国の制度に対する信頼を失い、そして歴代政権のいずれも完全には解決できなかった構造的な問題を抱えた国家である。
黒薮注:アベラルド。フルネームは、Abelardo de la Espriella(アベラルド・デ・ラ・エスプリエジャ)。2026年8月7日にコロンビア大統領へ就任する
2026年06月25日 (木曜日)
コロンビア大統領選、投票したが、その分断は解決されなかった

コロンビア大統領選決選投票は、右派のアベラルド・デ・ラ・エスプリエジャ氏が左派のイバン・セペダ氏を僅差で破り、新大統領に選出された。治安回復を訴える保守層と、社会正義や和平を重視する進歩派との対立は最後まで拮抗し、国民の深い政治的分断を映し出した。新政権は治安、経済格差、和平プロセスをめぐる難しいかじ取りを迫られる。
執筆者:ビクトル・M・ロドリゲス
決選投票によって勝者は決まった。しかし、この選挙はそれだけではなかった。安全と平和、不安と希望の間で揺れる国の姿を改めて浮き彫りにし、政治的な分断が統治を妨げないようにするという課題も示した。
2026年06月22日 (月曜日)
圧力にさらされる民主主義――統治するだけでは十分と思われなくなるとき

執筆者:ビクトル・M・ロドリゲス
政治の議題が一時的な論争や政党間の対立、短期的なメディア向けの騒動に費やされる一方で、ウルグアイやラテンアメリカでは、はるかに深刻な緊張が徐々に顕在化しつつある。それは、民主主義が約束するものと、実際に市民のために解決できていることとの間に広がる溝である。
これは単に大統領支持率や世論調査、あるいはイメージの低下の問題ではない。より構造的な課題なのだ。治安、雇用、生活費、福祉といった問題が依然として市民の最大の関心事であるにもかかわらず、政治的な議論が権力をめぐる内部対立ばかりに終始しているとき、統治者と被統治者の関係には何らかの亀裂が生じ始める。
2026年06月22日 (月曜日)
サッカー・ワールドカップの意外なエピソード

執筆者:ロベルト・トロバホ・エルナンデス
FIFAワールドカップは、単なるスポーツ大会以上の存在である。世界文化に刻まれた偉業や記録、そして数々の名場面が生まれる舞台となってきた。
1930年の開始以来、ワールドカップにはドラマ、創意工夫、そして逆境を乗り越える力を象徴する数多くの逸話が積み重ねられており、その中でラテンアメリカの代表チームは特に重要な役割を果たしてきた。
第1回ワールドカップは1930年にウルグアイで開催され、開催国であるウルグアイが優勝した。当時は予選がなく、参加国は主に南米諸国を中心としたわずか13チームだった。ウルグアイはすでに1924年と1928年のオリンピックで金メダルを獲得し、その強さを証明していた。
2026年06月18日 (木曜日)
奇跡のコロンビア

コロンビア大統領選挙の決選投票が現地時間の6月21日に行われる。候補者は右派のアベラルド・デ・ラ・エスプリエジャ候補と、右派のイバン・セベタ候補である。ブラジルの世論調査・データ分析会社Atlaslntelによると、最新の支持率は、アベラルド・デ・ラ・エスプリエジャが52・6%、イバン・セベタ候補は44・8%となっている。現政権の腐敗もあり、右派が優位に立っている。
新たな冷戦に向かうのか?――ウクライナ、中国、ベネズエラと世界秩序をめぐる争い

執筆者:ビクトル・M・ロドリゲス
アンドリュー・コリブコは、ウクライナ戦争が多極化する世界への移行を加速させたと主張する。一方で、その動きに対しアメリカは、新たな地政学的圧力の手法を通じて自らの影響圏を強化することで対抗していると警告する。
アレシャンドレ・ガランチとの長時間にわたる対談の中で、このアナリストは、現在の国際紛争、ヨーロッパの将来、そして競争が激しさを増す世界情勢におけるブラジルの役割について、議論を呼ぶ見解を提示している。
注:アンドリュー・コリブコ(Andrew Korybko)
アメリカ出身の地政学アナリスト。ハイブリッド戦争、多極化、米中露関係、ユーラシア情勢などを主な研究対象としています。ロシア寄りの視点から国際政治を論じることが多く、ウクライナ戦争やBRICS諸国、グローバル・サウスに関する分析で知られている。
注:アレシャンドレ・ガランチ(Alexandre Galante)
ブラジルのジャーナリスト・軍事評論家。軍事・安全保障・国際政治を専門とし、ブラジルの防衛・航空宇宙分野のメディアで活動している。軍事技術や地政学に関するインタビューや解説記事を数多く手がけており、本稿の対談では聞き手を務めた。
ボリビア、統治と国家の政治的将来を脅かす「複合危機」に直面

ボリビアは、ロドリゴ・パス政権発足からわずか半年で深刻な「複合危機」に直面している。長期化する道路封鎖や物資不足、死者の発生に加え、経済不安と政治対立が絡み合い、統治能力そのものが問われる事態となった。非常事態宣言の検討が進むなか、国の将来を左右する政治的解決への道筋が模索されている。
執筆者:ビクトル・M・ロドリゲス
就任から6か月。ロドリゴ・パス政権は、道路封鎖、物資不足、死者の発生、社会の分断、そして信頼の危機に直面しており、ボリビアの民主主義の安定性が試されている。
フィデル・カストロとボゴタソ事件

執筆者:ロベルト・トロバホ・エルナンデス
キューバ人のフィデル・カストロとラファエル・デル・ピノは、ベネズエラ人のロムロ・ベタンクールと共謀し、スターリンのために活動していた。彼らはNKVD(KGBの前身)のロシア人スパイから資金提供を受けており、暗殺されたガイタンや「ボゴタソ(Bogotazo)」で命を落とした他の4,000人に対する責任がある。
※黒薮注:ガイタンは1940年代のコロンビアで絶大な人気を誇った自由党の政治家で、貧困層や労働者の支持を集めた。社会改革や格差是正を訴え、1948年には次期大統領の最有力候補とみなされ、「人民の代弁者」として広く支持されていた。
スターリンはNKVDの対外諜報活動を強化し、その指示のもと、ソ連諜報機関は共産主義インターナショナル(コミンテルン)を通じて工作員を潜入させ、秘密ネットワークを構築した。
コロンビア大統領選の世論調査、デ・ラ・エスプリエジャ候補、決選投票でセペダ候補にリード

執筆者:ビクトル・M・ロドリゲス
今週木曜日に公表されたCB Global Dataの最新世論調査によると、アベラルド・デ・ラ・エスプリエジャ(黒薮注:右派)がコロンビア大統領選挙の争いで首位に立ち、イバン・セペダ(黒薮注:右派)に対して6.3ポイントのリードを保っている。
この調査では、野党候補であるデ・ラ・エスプリエジャのイメージ評価がより高いことも示されており、未定層の票を配分した場合には、その差が約7ポイントに達すると予測されている。
環境団体MOVUS(持続可能なウルグアイのための運動)、ウルグアイ政府の森林・環境政策に懸念を表明

MOVUS(Movimiento por un Uruguay Sustentable=持続可能なウルグアイのための運動)は、2011年に設立されたウルグアイの市民環境団体・ネットワークである。特定の政党や宗教、政府機関から独立した組織であり、「環境の持続可能性と社会的公正を両立した発展」を目指している。そのMOVUSが、ウルグアイの国会で森林・環境政策の見直しを求めた。主な論点は、森林植林に関する公的データの不足、他国で禁止・規制されている農薬の国内使用禁止、天然林保護の強化、森林火災法の施行規則未整備である。その背景には、ウルグアイが過去30年ほどの間に進めてきた輸出主導型の林業・農業モデルと、それに対する環境保護団体の批判がある。
次に紹介するのは、ウルグアイ報道協会のウエブサイトに掲載されたビクトル・M・ロドリゲス(Victor M Rodríguez)氏の記事である。
ペプシコーラとロシア

執筆者:ロベルト・トロバホ・エルナンデス
冷戦の真っただ中、20世紀で最も奇妙で、あまり知られていない商業史の一つが起こった。アメリカとソ連が政治、軍備、宇宙開発で競い合っていた一方で、あるアメリカ企業がソ連市場への参入に成功した。その企業とはペプシだった。
すべては1959年、モスクワで開催されたアメリカ国民博覧会から始まった。当時のアメリカ副大統領だった Richard Nixon は、ソ連の指導者たちに西側諸国の製品を紹介していた。その視察の途中で歴史的な場面が生まれる。ニクソンはカメラの前で Nikita Khrushchev にペプシを一杯差し出したのだ。その写真は世界中に広まり、ソ連とアメリカ企業との予想外の商業関係の始まりとなった。

