1. 「押し紙」の実態

「押し紙」の実態に関連する記事

【速報】参院選の公報を水増し、千葉県流山市で発覚、住民が通報、背景に「押し紙」問題

7月20日に投票の参議院議員選挙の選挙公報が、ASA(朝日新聞販売店)で水増しされていることが分かった。筆者は、同市に在住する男性から通報を受け、14日の午後、男性と一緒にASAに急行した。店舗の外側に残紙や包装物(折込チラシの可能性が高い)に交じって、参院選の選挙公報の束が山積みになっていた。

目視できたのは、2包装。その下にも、包装束が積まれており推測で4包装から、5包装の公報が古紙回収の対象になっていた可能性が高い。

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2025年07月09日 (水曜日)

西日本新聞押し紙訴訟福岡高裁判決(敗訴)のお知らせ -モラル崩壊の元凶 押し紙-

福岡・佐賀押し紙弁護団 弁護士江上武幸(文責)2025年(令和7年)7月8日(火)

去る7月3日(木)に、長崎県西日本新聞販売店の押し紙訴訟の福岡高裁判決が言い渡されました。地裁判決に続き販売店の敗訴判決でした。(なお、福岡地裁の佐賀県西日本新聞販売店の押し紙訴訟の判決言い渡し期日は、9月9日(火)午後1時10分に指定されています。)

この二つの裁判については折々に投稿させて頂いていますので、今回の高裁判決と併せて御覧ください。

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2025年06月22日 (日曜日)

【YouTube配信9】西日本新聞 4月と10月に「押し紙」を増やす変則的な手口

「4・10増減」(よんじゅう・そうげん)と呼ばれる変則的な「押し紙」の手口がある。4月と10月に「押し紙」を増やす販売政策である。なぜ、4月と10月なのか。
結論を先に言えば、4月と10月のABC部数が、折込広告の設定枚数(折込定数)を決めるための有力なデータになるからだ。4月の数値は、6月から11月の折込定数に反映し、10月の数値は、12月から翌年の5月までの折込定数に反映する。新聞社は、それを知っているから「4・10増減」に走るのである。

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2025年06月16日 (月曜日)

控訴審判決を前にして   モラル崩壊の元凶 -押し紙-

福岡・佐賀押し紙弁護団 江 上 武 幸 (文責)2025(令和7)年7月16日

7月3日(木)午後1時25分の西日本新聞押し紙訴訟福岡高裁判決の言渡期日が迫ってきました。既報のとおり、福岡地裁判決は前年の4月1日に東京高裁・東京地裁・札幌地裁から転勤してきたいわゆる「東京組」と呼ばれる3人の裁判官達による判決でしたので、敗訴判決が出る可能性はある程度予期せざるを得ませんでした。

しかし、この裁判では、西日本新聞社が原告販売店に毎年4月と10月に前月より200部も多い部数を供給し続けていること、その目的は、原告の押し紙の仕入代金の赤字を補填するために折込広告部数算定の基礎となるABC部数を大きくするためであること、つまり、押し紙政策を続けるために西日本新聞社が主導して折込広告料の不正取得(詐欺行為)を行わせていたことが明らかでした。

また、押し紙を行っている新聞社は、西日本新聞社に限らず押し紙の責任を販売店に押し付けるために、販売店の実配数は知らないし知り得ないと主張します。しかしこの点についても、西日本新聞社は販売店の実配数を把握しており、毎月、実売部数を記載した部数表を作成し、外部に知れないように本社で厳重に管理している事実を認めました。

この裁判は販売店が勝訴する条件が充分に揃った裁判でしたので、敗訴判決を聞いた瞬間、東京組の裁判官3名を福岡に派遣した最高裁事務総局の、新聞社の押し紙敗訴判決は出させないという強い意志を感じました。

* 福岡地裁判決の問題点については、5月25日に投稿した「控訴準備書面(全文)」をご覧ください。

福岡高裁の裁判官達が九州モンロー主義が支配した時代にみられた「最高裁なにするものぞ」という気概に満ちた判決をくだしてくれるかどうか、皆様と共に期待しながら待ちたいと思います。

なお、近時、司法試験合格者の裁判官希望者が少なくなっており、若い裁判官の中途退官も増えていると聞いています。外部からはこれらの情報はなかなか知ることはできませんが、幸い、岡口基一元裁判官がフェイスブックで裁判の独立と裁判官の果たすべき役割について積極的に発信しておられますので、それらの様子を伺い知ることができています。

裁判所内部からも岡口元裁判官と同じ危機意識をもった人たちの動きが表面化してくれることを期待しています。

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2025年06月10日 (火曜日)

【YouTube】読売新聞社の「押し紙」を認定した真村訴訟、読売代理人として喜田村洋一弁護士も登場

007年12月、読売新聞の「押し紙」を認定した判決が最高裁で確定した。この裁判は、新聞販売店が地位保全を求めて起こしたもので、販売店の残紙が「押し紙」か否かが争われた。裁判所は、残紙を「押し紙」と認定。その後、雑誌による「押し紙」報道が本格化するが、読売は、裁判提起により反撃した。読売裁判には、自由人権協会代表理事の喜田村洋一弁護士が、延々とかかわってきた。喜田村弁護士は、読売に「押し紙」は、一部も存在しないと主張してきた。

 

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2025年06月03日 (火曜日)

新聞特殊指定に関する情報公開期限を延長、公取委が通知

2025年4月21日付けで筆者が公正取引委員会へ申し立てた新聞特殊指定に関する情報公開請求に対して、同委員会は、5月27日付けで「開示決定等の期限の延長について(通知)」と題する文書を筆者宛てに送付した。延長の期間は、開示請求があった日から60日以内である。延長の理由は、「行政文書の精査及び開示の可否の検討に時間を要するため」としている。

通知文書の全文は次の通りである。

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2025年06月02日 (月曜日)

【YouTube 配信7】 徹底検証「押し紙」、新聞業界から政界へ政治献金、2021年度は598万円、100名を超える自民党議員へ

2021年度の政治資金収支報告書によると、新聞業界は政界に対して、総額で598万円の政治献金を行った。献金元は、新聞販売店の同業組合である日本新聞販売協会(日販協)の政治連盟である。さすがに日本新聞協会が政治献金を支出するわけにはいかないので、パートナーの日販協が献金元になっている。 政治献金という観点から、新聞業界と政界の関係を検証する。

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2025年05月29日 (木曜日)

【YouTube版】レイバーネットTVが「押し紙」問題を特集

レイバーネットTVで「押し紙」問題について黒薮が解説した。出演者は次の通りである。

出演者:黒薮哲哉(フリージャーナリストメディア黒書主宰)

岩本太郎(ライター、週刊金曜日)

中川紗矢子(元毎日新聞記者、イギリス在住/オンライン)

アシスタント:馬場朋子

放送日 2025年5月28日(水)19:30~20:40(70分放送)

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2025年05月25日 (日曜日)

西日本新聞佐賀県販売店押し紙訴訟結審のお知らせ、モラル崩壊の元凶―押し紙―

福岡・佐賀押し紙弁護団  江上武幸(文責)2025(令7)年5月22日

福岡地裁の西日本新聞佐賀県販売店の押し紙訴訟は、5月20日に原告本人尋問と販売部長の証人尋問が実施され、9月9日(火)1時10分に判決言渡しと決まりました。一審で敗訴した長崎県販売店の福岡高裁の判決は、既報のとおり、7月3日(木)1時25分に言渡し予定です。

二つの訴訟は、主張と証拠はほぼ同一ですので、担当する裁判官によって、それぞれどのような判断が示されるのか興味が持たれるところです。

なお、佐賀県販売店の原告本人と販売部長の尋問の結果とその評価については、近日中に報告させていただくことにします。

* 追記
 長崎販売店の控訴審において、提出済みの書証について説明した準備書面を提出しましたので、興味のある方は御覧ください。なお、個人名は黒塗りしております。

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2025年05月25日 (日曜日)

元店主側が控訴準備書面(1)を提出、新聞特殊指定でいう「注文した部数」の定義をめぐる主張、拡大解釈に反論

西日本新聞社に対する「押し紙」裁判(原告:長崎県の元店主)で、元店主の弁護団は、5月12日、控訴準備書面(1)を提出した。第1審は、元店主の敗訴だった。12日に提出された書面は、前半で「押し紙」問題の概要を、おもにこれまで証拠として提出した文献を紹介するかたちで概略し、後半で元店主側の主張を展開している。

■控訴準備書面(全文)

■控訴準備書面(1)の補正申立

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2025年05月24日 (土曜日)

【YouTube配信6】徹底検証 産経、読売の「押し紙」、新聞特殊指定の何が問題なのか?

「配信6」では、産経新聞と読売新聞の「押し紙」の実態を紹介する。「押し紙」は1999年の新聞特殊指定の改定を機に急激に増えた。搬入される新聞の
40%が「押し紙」といった例も当たり前になった。

「押し紙」の元凶である1999年の新聞特殊指定の改定について、イラストを使って具体的に説明する。「押し紙」問題の核心に外ならない。この改定は、北國新聞に対する公取委による「押し紙」の排除勧告を受けて、公取委と新聞協会の間で対策を協議した結果行われたものなのだが、なぜか新聞社の「押し紙」政策に加勢する内容になった。

かえって「押し紙」がしやすくなったわけだから、独禁法の主旨や方個性とも整合していない。

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2025年05月20日 (火曜日)

28日(水)に「押し紙」問題を考えるインターネット番組を生放送、レイバーネットネットTVが企画

古くて新しい社会問題----「押し紙」問題を検証するインターネットの番組が5月28日、午後7時30分から、生配信される。タイトルは、「新聞『押し紙』のヤミ」。レイバーネットTVが企画した番組で、出演者は次の通りである。

出演者:黒薮哲哉(フリージャーナリスト、「メディア黒書」主宰)
    岩本太郎(ライター、週刊金曜日)
    中川紗矢子(元毎日新聞記者、イギリス在住/オンライン)

アシスタント:馬場朋子

放送日 2025年5月28日(水)19:30~20:40(70分放送)

・視聴サイト https://www.labornetjp2.org/labornet-tv/216/
YouTube配信 https://youtube.com/live/mKSHrurEzXs?feature=share

企画の発端は、レイバーネットTVによると、昨年末に同事務所宛てに「一枚のFAXが届いた」ことである。「送り主は「読売新聞東京本社管内 読売新聞販売店 店主有志一同」。『34店を代表してやむにやまれずお伝えします』の書き出しで、『読売新聞の予備紙(押し紙)率が40%を超えていて、その負担に耐えきれず倒産、破産とともに一家離散などの悲劇が各所で生まれている。事実を知らせ世論喚起をしてほしい』という内容だった」。

番組の詳細については、次のURLを参考にしてほしい。

http://www.labornetjp.org/news/2025/0528kokuti

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2025年05月15日 (木曜日)

西日本新聞押し紙訴訟の福岡高裁判決言渡期日と福岡地裁尋問期日のお知らせ -モラル崩壊の元凶-押し紙-

福岡・佐賀押し紙弁護団 江上武幸(文責) 2025年(令和7年)5月15日

西日本新聞社を相手方とする押し紙裁判は、長崎県の販売店主の一審敗訴判決を受けて福岡高裁に控訴申立をした控訴審裁判と、佐賀県販売店主の地裁の裁判の2件が継続中です。

長崎県の販売店の福岡高裁第1回裁判期日が、15日、午前10時から、チームスと呼ばれるビデオ会議で開催され、双方から提出した書面と証拠の取り調べを行い即日結審して、次回、判決言い渡しとなりました。判決の期日は、7月3日(木)、午後1時25分である。

それから、佐賀県販売店の福岡地裁の裁判は、来週、5月20日(火)午後1時半から、地裁902号法廷で、原告販売店主と被告販売部長の尋問が実施され、その日で、結審予定です。

以上、日程をご報告します。

■写真出典:ウィキペディア

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