2017年08月15日 (火曜日)
北朝鮮のICBM、北の友好国・キューバのプレンサラティナ紙はどう報じているのか、日本の報道よりも客観的
北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を開発に成功したことで、米国と北朝鮮の緊張が高まっている。このニュースを日本の大半のメディアは、「北脅威論」の視点から伝えている。しかし、北朝鮮の友好国のメディアは、そのような報道をしていない。
たとえばPrensa Latin(キューバ)は、「トランプが北朝鮮に対する挑発を強める」(8月10日)という見出しの記事を掲載している。「誰も見たことがないこと起きる」というトランプの発言を受けての記事である。■出典
その数日前、7日付けの同紙は、フィリピンの首都マニラで、6日から8日にかけて開かれた東南アジア諸国連合の会議で、北朝鮮が「米国以外の国に対しては核兵器は使用しない。しかも、米国が北朝鮮を攻撃した場合に限る」とする立場を明らかにしたこと伝えている。しかし、筆者の知る限り、日本のマスコミは、この重要な事実を伝えていない。■出典
2017年08月11日 (金曜日)
ジャーナリズムになり得ない ソーシャルメディア(SNS)
メディアについて語るとき、SNSを無視できない状況が生まれている。その影響力は想像以上に大きい。たとえば安倍晋三首相は、SNSにより実質的に再起不能なダメージを受けている。自業自得であるが。
加計学園事件に関するツイッターの投稿をまとめた次のページを見てほしい。
安倍内閣やその関係者を批判した投稿が延々と出てくる。これらの投稿が「リツイート」により拡散される。「リツイート」の回数が1000回、時には1万回を超えている投稿も決して少なくない。
毎日、このようなかたちで安倍批判が繰り返されると、ボディーブローのようなダメージを受けて、立ち上がれなくなる。
2017年06月21日 (水曜日)
2017年06月20日 (火曜日)
本当に信用できるのか、メディア各社が発表した安倍内閣の支持率、世論誘導の道具になっている危険性
主要メディア(新聞・テレビ)が6月の内閣支持率を発表した。定期的に行う世論調査で、いずれの社も安倍内閣の支持率が落ちていることを示した。
しかし、メディアによる世論調査がどこまで信用できるのかという別の根本的な問題もある。まずは、調査結果から紹介しよう。
日テレ 支持40%(-6) 不支持42%(+6)
毎日新聞 支持36%(-10) 不支持44%(+9)
朝日新聞社 支持41%(-6) 不支持37%(+6)
共同通信 支持45%(-11) 不支持43%(+9)
NHK 支持48%(-3) 不支持36% (+6)
読売新聞 支持49%(-12) 不支持41%(+13)
2017年05月29日 (月曜日)
テロ・ミサイル報道で共謀罪法案の成立に加勢、絶望的なNHKの実態
読者は、このところテロや北朝鮮のミサイルに関するニュースが極端に増えていることに気づいているだろうか。29日の午前6時のNHKニュースも、北朝鮮がミサイルを発射した第一報が入ると、途中から仰々しい「臨時ニュース」に切り替えた。民放は通常どおりである。
テロやミサイルのニュースは、もちろん偽りのニュースではない。事実である。しかし、こられのニュースをどう報じるかで、それを受けとめる側の反応は異なってくる。
2017年05月25日 (木曜日)
NHK受信料支払率、過去最高の78・2%、日本人の無知ぶりを露呈した結果に
産経新聞が23日付けで、「NHK受信料支払率、過去最高の78・2% 首位は秋田、最下位は沖縄」と題する記事を掲載している。短いものなので、そのほとんどを引用しておこう。
地震で契約・収納業務が停滞した熊本県を除く46都道府県で前年度を上回り、全国平均は過去最高の78・2%(前年度比1・3ポイント増)。受信料の支払いについて、啓発活動を強化したことなどが影響したとしている。前年度と同様、首位は秋田の96・3%(同1・1ポイント増)、最下位は沖縄の48・8%(同0・9ポイント増)だった。
この記事を読んで筆者は、共謀罪法案のような世界に類をみない悪法が堂々と衆議院を通過してしまう社会状況を重ね合わせた。無知な人が増えているのだ。国会議員だけではなく、同じ傾向が全体に広がっている。大半の人々は自分たちがNHKに上手に洗脳されていることに気づいていない。
2017年05月22日 (月曜日)
NHKの大罪、北朝鮮のミサイル発射と安倍改憲論をセットで報道
21日の午後7時のNHKニュースは、冒頭から長々と北朝鮮のミサイル発射のニュースを流した。関係者へのインタビューも含めて、いかに北朝鮮が危険な国であるかを印象ずけた。
折しも安倍首相が改憲を打ち出した時期である。その意味では、NHK報道は首相にとって追い風になっている。22日の午前6時のNHKニュースでは、冒頭にまず北朝鮮のミサイル発射のニュースをとりあげ、それから安倍首相による改憲提案を報じた。
世論誘導とは、今、NHKが行っているニュース報道そのものである。北朝鮮によるミサイル発射が事実であるとしても、日米をミサイル攻撃する意思など毛頭ないことは、少し国際情勢に通じているひとであれば、だれでも分かるはずだ。
しかし、NHKの手にかかると、この程度の普通のニュースが、「ビック・ニュース」になる。改憲へ向けて、世論誘導を意図していることは疑いないだろう。
PRとはなにも内閣府が政府広告を出して、何かを訴えることだけではない。メディア企業をコントロールすることで、テレビニュースや新聞記事で世論を誘導することも、今や常識と化している手法なのだ。メディアリテラシーを受けていな日本の国民は、世論誘導の原理がよく分かっていなので、簡単に騙される。
2017年05月18日 (木曜日)
政治危機の瞬間、皇室報道と共謀罪報道のどちらを優先すべきなのか?
秋篠宮夫妻の長女、眞子氏が婚約を発表したニュースが盛んに報道されている。新聞の第1面のトップ記事になったり、テレビニュースでも冒頭に紹介した局がある。
皇室報道は視聴率が高いことで知られている。しかし、共謀罪の法案が強行採決されようとしている山場にしては、ニュースの優先度が間違っている。それに17日には、加計学園の問題で内閣府の関与を疑わせる新事実も明らかになっている。
2017年05月16日 (火曜日)
共謀罪についてのNHKの世論調査、露骨な情報操作で安倍政権に奉仕
次に示すのは、NHKによる最新の世論調査の結果である。
共謀罪に関するものだ。
賛成:25%
反対:24%
どちらとも言えない:42%
設問は次のようになっている。
「政府は、テロなどの組織犯罪を未然に防ごうと『共謀罪』の構成要件を改めて、『テロ等準備罪』を新設する法案を国会に提出し、審議が行われています。
与党側は、テロ対策は急務だとして今の国会での成立を目指していますが、民進党や共産党などは1億総監視社会になりかねないなどとして、廃案に追い込みたい考えです。」
読者はこの設問が、どこか変だと感じないだろうか。筆者は恣意的に「賛成」の数値を上げようと意図した設問ではないかと考えている。
2017年05月09日 (火曜日)
北朝鮮「有事」報道の背景に米国の軍事産業の利権、メディアを巻き込んだ巧みな世論誘導
米国・日本・韓国の3国と北朝鮮の間で戦争が勃発する可能性はあるのだろうか。5月に入って、北朝鮮有事の報道はやや下火になったが、それまでは、いまにも戦争が勃発するかのような報道が氾濫していた。しかも、新聞・テレビだけではない。雑誌からインターネットメディアまでが、トランプ政権の強権的な姿勢と、北朝鮮の脅威を報じ、国民の不安を煽った。
が、結局はなにも起こらなかった。おなじような現象が以前にもあった。尖閣列島や竹島の領土問題で戦争の火ぶた切られそうな空気がつくられた。これも結局は何も起こらなかった。冷静に考えれば、当然だ。日米にとって最大の防衛相手国・中国に戦争をしかけて最も打撃を受けるのは、日米の財界であるからだ。
大半の人は気づいていないが、これが国策プロパガンダの実態なのだ。北朝鮮や中国が日常的に行っている軍事開発についての動きを、特定の期間に大量にたれながす。その結果、それが平和を脅かす新たな動き、新たな脅威であるかのように錯覚してしまう。
2017年04月27日 (木曜日)
国境なき記者団による報道の自由度序列化の愚行、「第3世界」に対する偏見
フランスのパリに本部を置く、国境なき記者団が26日に、2017年の「報道の自由度ランキング」を発表した。これは毎年の恒例行事である。日本は72位だった。前年も同様の順位だった。
1,ノルウェー 2,スウェーデン 3,フィンランド 4,デンマーク 5,オランダ 6,コスタリカ 7,スイス 8,ジャマイカ 9,ベルギー 10,アイスランド
2017年04月25日 (火曜日)
高校生の重労働を美談に描くNHK報道「旅立ちの春」、知られざる治安維持ビジネス=国策プロパガンダの典型
NHKが4月23日に「目撃!にっぽん 高校生ワーキングプア 『旅立ちの春』」という番組を放映した。NHKの番組案内によると次のような内容だ。
6人に1人の子どもが相対的貧困とされる日本。今、家計を支えるために働かざるを得ない「高校生ワーキングプア」が増えている。幼い妹や弟のためにアルバイトで働き詰めの日々を送る女子高生は、家族のために大学をあきらめて専門学校へ進学することを決断した。一方、アルバイトをしながら兄弟2人で生きてきた男子高生は、春、そろって就職。助け合って生きてきた日々から卒業する。高校生ワーキングプアの旅立ちの春を描く。
この番組をぼんやりと視聴していると、「立派な高校生もいるものだ」「わたしも頑張ろう」という感想を抱くだろう。事実、この番組に登場していた高校生たちは、模範的な人物である。この点に異論はない。
しかし、なぜ憲法で保障されているはずの教育を平等に受ける権利が侵害されているのかという点に、番組はまったく言及していない。その原因を究明するのがジャーナリズムだが、NHKはもっとも肝心な点を避けているのだ。
そのために高校生による重労働が美談のように感じてしまう。