東京都議選にみる世論誘導の実態、自民と都民ファーストの対立構造はウソ、公明と都民ファーストの共闘は「反共シフト」
左の図は、7月2日に投票が行われた東京都議選で各党が獲得した議席をイラストで現したのもである。NHK選挙WEBからの引用だ。
このイラストには、NHKによる世論誘導の意図が現れている。右側に「小池知事支持勢力」が配置され、左側にそれ以外の勢力が配置されている。そして自民党は、最も左側に配置されている。
この図を見る限り、都民ファーストの会と典型的な対立政党になっているのは、自民党ということになってしまう。しかし、結党の基盤にある思想・政策という観点からすれば、都民ファーストの会と自民党は極めて距離が近い。選挙期間中も、小池知事は自民党に党籍を置いたままだった。自民党は離党手続をしていなかった。
使い古された世論誘導とだましの手口、「自民党」VS「都民ファーストの会」の構図、政党名は異なり中身は同じ
時事通信が28日に配信した東京都議会選の情勢分析の記事によると、「都民ファーストの会」が、優位に立っているという。
公明党など知事の支持勢力を合わせて都議会定数127の過半数の64議席を確保する勢いだ。自民党は、学校法人「加計学園」の獣医学部新設問題などの逆風で苦戦している。
【出典】小池氏勢力過半数の勢い=自民、逆風で苦戦―都議選終盤情勢
他のメディアの分析もほぼ類似している。
一体、小池百合子とはどのような人物なのだろうか。「都民ファーストの会」は、本当に都政に新風を吹き込むのだろうか。筆者は、かつての民主党ブームや、「維新」旋風を連想するのだが。
結論から先に言えば、「都民ファーストの会」は、没落する自民党のダーミーであり、自民党の受け皿である。多くの人々がそれに気づかず、漠然とした斬新さを感じ、またまた世論誘導に騙されようとしている。
メディアがこの点を指摘しないのが問題だ。
選挙の結果、おそらく東京都議会は、自民党と都民ファーストの会が圧倒的な議席を占めて、現在の国会よりもひどいことになるだろう。遅かれ早けれ、小池は自民党タカ派の馬脚を現すに違いない。
暴言の豊田真由子議員、新聞業界から政治献金と議員推薦を受ける
「この、ハゲーーーーーっ!」、「お前の娘にも危害が及ぶ」、「うん、死ねば?」。暴君ぶりが暴露された豊田真由子議員(自民党)が、新聞業界と親密な関係にあることを、読者はご存じだろうか。
新聞業界から政治献金を受けてきたうえに、前回の衆議院選挙でも推薦をとりつけている。その見返りに新聞に対する軽減税率の適用問題でも、新聞業界に便宜を図ってきた。
豊洲市場はなぜ危険なのか? 遺伝子毒性のあるベンゼンが基準値の100倍、工事を請け負ったゼネコン15社から自民党へ1億1300万円の政治献金
豊洲移転にどのようなリスクがあるのか、「臨海部開発問題を考える都民連絡会」の矢野政昭氏が語った。豊洲も築地も、土壌が汚染されているが、汚染レベルには極めて大きな差がある。
豊洲ではベンゼンが環境基準の100倍、シアンが13倍、ヒ素が3.4倍という高レベルの汚染が確認されている。これに対して築地の汚染は、鉛が4.3倍、水銀1.8倍など汚染レベルが低い。
高市早苗総務大臣と森裕子議員の政治献金を悪用したマネーロンダリング、与野党政治家の劣化が顕著に
6月18日に閉会した第193国会。加計学園の件に象徴されるように政治家や官僚が関与した事件をめぐる攻防が繰り広げられた。同時に、権力を持つ人々を裁く高いハードルが浮き彫りになった。
赤旗・朝日・東京を筆頭に、日刊ゲンダイ、週刊金曜日、週刊文春、週刊新潮、それに最後にはNHKまで、安倍首相らが共謀したこの事件の疑惑を追及したが、国会の閉会により、渦中の人々は場外に逃れたかたちになった。
が、国民の審判を受けなければならなかったのは、加計学園事件に関与した面々だけではない。実は、高市早苗、森裕子の両議員も、別の事件で責任を問われる立場だったのだ。この両名に対する刑事告発が、それぞれ奈良地検と新潟地検で受理されている事実を、読者はご存じだろうか。
東京都議選、自民党と都民ファースト、看板は異なるが中身は同じ、大がかりな騙しの手口がまたまた登場
東京都議会議員選挙が6月23日からはじまる。改めていうまでもなく注目されているのは、小池百合子氏がひきいる都民ファーストがどこまで票をのばせるのかという点である。
各種の世論調査によると、都民ファーストと自民党がほぼ肩を並べているようだ。当然、両者の何が違うのかという点が気になる。
結論を先に言えば、筆者は両者には、根本的に異なる点はないと考えている。まず、小池氏の思想面についていえば、安倍晋三氏に近い。自民党時代には、憲法記念日を祝日から外すように提案したり、戦後の民主教育を批判している。
第1次安倍内閣の時代(2007年)、女性初の防衛大臣に就任した。同年の10月に行われた日本会議の設立10周年大会開催では、次のようなメッセージを送った。
加計事件かくし? 衆議院内閣委員会が2ヶ月「休会」していた問題、「休会」に至る事情を秋元司委員長に質問
加計学園事件に関与していた疑惑が取り沙汰されている内閣府。その内閣府に関するテーマを審議する衆議院内閣委員会が、約2ヶ月「休会」になり、加計学園事件など重大問題がほとんど審議されたなかった問題で、筆者は12日、秋元司委員長(自民党)に質問状を送付した。
質問状では、次の2点を問うた。
①加計学園の問題が起きているにもかかわらず衆議院内閣委員会が約2ヶ月も委員会を開かなかった理由。
②この間、議員報酬は支払われるのか?
森友・加計よりも深刻なオリンピック選手村用地の払い下げ事件、1200億円の割引、報じられない背景は?
森友学園や加計学園の事件は、メディアで盛んに報じられるようになったが、なぜかほとんど報じられていないのが、晴海のオリンピック選手村用地の払い下げ事件である。この事件は、2016年5月に東京都が地価相場の9割引きにあたる129億6千万円で、公有地を払い下げた事件である。
約1200億円の値引きであるから、森友学園や加計学園の比ではない。豊洲問題よりも深刻だ。しかも、オリンピック関連であるから、東京都が払い下げを単独で決めたとは思えない。当然、オリンピックに係わっている人々も調査しなければならない。
加計学園疑惑や公共広告費の不正経理疑惑など問題が山積する内閣府、肝心の内閣委員会がほどんど開かれていなかったことが判明
加計学園の事件に安倍首相が関与している疑惑が濃厚になっているが、前川喜平前事務次官や安倍晋三の国会招致が行われる気配はない。安倍首相も管官房長官も疑惑そのものを否定している。証人喚問は必要ないという立場を取っている。
異常な国会運営は、実はこれだけではない。問題の鍵を握る内閣府のグレーな実態を明らかにする動きも抑制されているようだ。
「加計学園」疑惑の渦中の人、安倍首相は平然と夫人同伴で外遊、 独裁者の傲慢さを露呈
前川前次官が「加計学園」の獣医学部新設を巡る文書について「確実に存在する」と述べたことで、安倍晋三首相が加計学園の問題のキーパーソンである疑いがますます強くなった。前川氏は国会招致の要請があれば、受ける旨を表明している。
ところが松野文科大臣は「再調査の考えはない」と述べ、菅官房長官も疑惑を否定している。一部のマスコミは、前川前次官のスキャンダルを報じることで、「加計学園」事件を闇に葬ろうとしている。
森友学園、加計学園、豊洲よりも重大な「晴海の五輪選手村用地」の払い下げ問題、約1200億円の値引き
安倍晋三夫妻の関与が疑われている森友学園と加計学園の事件は、新聞やテレビで報じられてきたが、不思議なことに、それよりも遥かに金額が大きい公有地払い下げ事件-「晴海の五輪選手村用地」の件はほとんど報じらていない。
2016年5月に東京都が地価相場の9割引きにあたる129億6千万円で、公有地を払い下げた事件である。約1200億円の値引きであるから、森友学園や加計学園の比ではない。豊洲問題よりも深刻だ。しかも、オリンピック関連であるから、東京都が払い下げを単独で決めたとは思えない。