1. 森友・加計よりも深刻なオリンピック選手村用地の払い下げ事件、1200億円の割引、報じられない背景は?

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2017年06月03日 (土曜日)

森友・加計よりも深刻なオリンピック選手村用地の払い下げ事件、1200億円の割引、報じられない背景は?

森友学園や加計学園の事件は、メディアで盛んに報じられるようになったが、なぜかほとんど報じられていないのが、晴海のオリンピック選手村用地の払い下げ事件である。この事件は、2016年5月に東京都が地価相場の9割引きにあたる129億6千万円で、公有地を払い下げた事件である。

約1200億円の値引きであるから、森友学園や加計学園の比ではない。豊洲問題よりも深刻だ。しかも、オリンピック関連であるから、東京都が払い下げを単独で決めたとは思えない。当然、オリンピックに係わっている人々も調査しなければならない。

【参考記事】森友学園、加計学園、豊洲よりも重大な「晴海の五輪選手村用地」の払い下げ問題、約1200億円の値引き

◇しんぶん赤旗と日刊ゲンダイ

この事件の報道を調べてみると、筆者の調査に誤りがなければ、報道したのは、次の2つのメディアだけである。

■しんぶん赤旗

東京五輪 選手村受託会社に天下り、都幹部OB12人、不動産7社に時価の1割で 都有地を売却

■日刊ゲンダイ

小池都政にも“森友疑惑” 五輪選手村用地を1200億円値引き

このうち赤旗は、森友学園と加計学園の事件も最初に報道している。最も実力のあるジャーナリズムといえるだろう。赤旗の信頼性が高いから、自然に情報が集まるのだろう。

この問題をマスコミが取りあげない背景には、大手の広告主である不動産会社が複数事件に絡んでいる事情があるのかも知れない。疑惑の規模という観点からいえば、1200億円の割引であるから、森本疑惑や加計疑惑とは比較にならない。

まもなく東京都議選が始まるが、各政党はこの問題を争点にすべきだろう。

【参考記事】五輪招致委の竹田恆和会長が東京都へ約27億円の補助金を請求、三幸商事は「ピンバッジ」で約3200万円を請求、懸念されるスポーツの政治利用