統一協会=国際勝共連合の機関誌に安倍首相が繰り返し登場、そっくりな思想と提言
安倍晋三首相と統一協会=国際勝共連合の親密な関係を示す証拠を幾つか紹介しよう。
まず、冒頭の写真をはじめ、この記事に使った写真に注目していただきたい。いずれも国際勝共連合の機関誌『世界思想』の表紙である。
驚くべきことに、安倍首相が何度も登場しているのだ。
◇国際勝共連合
国際勝共連合は統一協会の下部組織として1968年に文鮮明氏が作った。「日本の初代会長は『統一協会』の会長でもあった久保木修己。名誉会長は笹川良一、顧問団に小川半次、大坪保雄、辻寛一、千葉三郎、玉置和郎、源田実らがいた」(ウィキペディア)。
国際勝共連合のウエブサイトによると、彼らの主張は安倍首相の主張と極めてよく似ている。
■北朝鮮について
共産主義問題はなくなったが、財政・経済、環境、社会福祉問題は深刻だ」というような間違った見解が定着しつつあります。ところが、このような風潮を背景に共産主義思想の策動が進んでいるのです。
勿論、アジアに存在する共産主義国、中国や北朝鮮がもたらす軍事的脅威も極めて大きな問題です。アジアと世界が平和と安定、そして繁栄を享受することができるようになるためには、日本、韓国、米国の結束をもって現実的脅威に対備するとともに、大きな変化を引き起こす戦略が求められています。
■憲法について
現在の世相から現行憲法がいかに矛盾に満ちているかは、多くの国民の知るところであります。今こそ戦後レジームから脱却し、日本人自らが新たな国家像を求め自主憲法を制定すべきです。
■教育について
教育基本法が改正されたにもかかわらず、教育の現場では日教組によって骨抜きにされつつあります。
今こそ国の基である教育の再生を実現すべきです。家庭を愛し、地域を愛し、国を愛し、世界を愛する子供を育てましょう。
◇児玉誉士夫・笹川良一の名も
既に述べたように、国際勝共連合は、文鮮明が創立した統一協会の下部組織である。文鮮明氏は1960年ごろから、日本でも布教に乗りだした。集団結婚式で有名だが、国際勝共連合の「反共活動」というもう一つの柱があるのだ。(ちなみに文氏の宗教は、キリスト教とは縁もゆかりもない。)
この動きに加わったのが、児玉誉士夫、笹川良一といった右翼の人々だった。
「反共」で一致したのだろう。このあたりの事情について、国際勝共連合のウエブサイトは次のように述べている。
その創立の経緯は次の通りだ。67年6月、日韓両国の反共首脳会談が実現し、韓国側文鮮明師、劉孝元氏、日本側は笹川良一氏、児玉誉士夫氏代理・白井為雄氏、市倉徳三郎民らが出席して、山梨県本栖湖畔で「第1回アジア反共連盟結成準備会議」が開催され、勝共運動日本受け入れの合意が成立。同年11月、久保木修己氏が中心となり国際勝共連合の前身、「勝共啓蒙団」が結成された。
文鮮明と安倍首相の祖父・岸信介(元首相、元A級戦犯容疑者)が親しい関係にあったことは、よく知られている。たとえば江本武忠氏の次のウエブサイトには、文鮮明・岸信介の両氏が日本の統一協会の本部を訪問した際の写真が掲載されている。
◇共謀罪の成立で統一協会=勝共連合の天下か?
一時期、創価学会が日本を牛耳る日が来ると考えていたひとが多かった。が、それは正しくない。日本の支配層にのし上がったのは、統一協会=勝共連合である。実際、安倍政権になってから、特定秘密保護法を制定したり、憲法9条の解釈を変えたりするなど戦前回帰が進んでいる。そして今、共謀罪を法制化する段階にまで至った。
しかし、「反共」は戦争の前夜である。安倍首相が日本をどこへ導くのか、慎重に検証していく必要がある。その際、必ず連動してくるのが、広告代理店を使った大がかりな、しかし、洗脳とは認識できないプロパガンダである。