2014年09月16日 (火曜日)
世界の科学者が高周波電磁波をめぐるカナダ保健省の方針を批判する声明、ガン増加、異常精子、学習・記憶障害などを指摘
携帯電話の通信などで使われる高周波電磁波の安全性についての研究に携わっている世界の科学者らが、カナダ保健省が定めている「安全コード6指針」に苦言を呈する声明を、今年の7月9日に、発表していたことが分かった。声明のタイトルは、「科学者は高周波数の放射曝露からの防護を求めます」。声明はカナダ保健省のずさんな方針を批判する内容となっている。
声明の内容は、そのまま日本にもあてはまる。
◇愚民政策と電磁波問題
携帯電話やスマートフォンの普及により高周波電磁波に被曝する機会が増えている。ところが電磁波が人体に及ぼす影響については、ほとんど認識されていない。そのために膝の上に抱きかかえた乳幼児の頭上で、スマートフォンを操作している女性の姿をみかけることも少なくない。
電磁波のリスクが常識として定着しない背景には、次のような事情が考え得る。
①電話会社や電力会社の大口広告主になっている新聞とテレビが、電磁波問題をほとんど報じないこと。
②無線通信網の整備が国策となっている関係で、国や地方自治体が電磁波の危険性を知らせる活動をしないこと。むしろ人体影響はないと「宣伝」している。
③「②」の背景には、巨額の政治献金が電話会社の労組から政界へ流れている事情がある。また、電話会社などへの天下りの事実もある。
④国民の側に、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」の感覚があること。
⑤電磁波が視覚できない上に、被曝の影響がただちに現れることが少ないこと。
ここにあげた①から⑤は、「愚民政策」の結果である。
7月に発表された科学者の声明は、高周波電磁波の被曝と疾患の関係について、次のように指摘している。
疫学研究によつて、このRF曝露と、ガン、神経疾患、ホルモン変化、電気的過敏症(electrical hypersensitivity EHS)その他の症候とのあいだに、関連があることが示されてゐます。研究室における研究でも、ガン増加、異常精子、学習・記憶障害、および心臓の不規則疾患があきらかにされてゐます。