1. ソフトバンクの資料で裏付けられた総務省の電磁波対策の誤り、現在の基準値を10万倍厳しくできる決定的根拠

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2014年11月14日 (金曜日)

ソフトバンクの資料で裏付けられた総務省の電磁波対策の誤り、現在の基準値を10万倍厳しくできる決定的根拠

携帯電話の基地局設置をめぐり各地で住民とのトラブルを起こしているソフトバンクが、神戸市の住民グループに提示した資料が興味深い。「電波測定結果報告書」と題する次の書面である。

「電波測定結果報告書」PDF

ソフトバンクの広報部は、13日、この書面が間違いなく同社が作成したものであることを認めた。それはある意味では、大変な勇気である。無線通信事業を展開している企業にとって、極めて不利に作用するからだ。

この資料の存在は、11日付け「黒書」でも紹介した。次の記事である。

参考記事: マイクロ波の規制値を大幅に厳しくできる決定的証拠、ソフトバンクが測定した電力密度は国の規制値の5204万分の1

簡単に概略を説明しよう。神戸市鈴蘭台でソフトバンクと住民の間で、基地局設置をめぐるトラブルが発生した。住民は、基地局の撤去を求めている。一方、ソフトバンクは、基地局の安全性を主張する。

その根拠としてソフトバンクが住民に提出したのが、「電波測定結果報告書」である。そこにはソフトバンクが、現地で測定した電波密度が示されている。たとえば次の数値である。

SBの測定値:0.000019215808μW/c㎡

(電波測定結果報告書では、[mW/c㎡]の単位が使われているので、規制値の単位と同様に[μW/c㎡]に換算した)

「0.000019215808μW/c㎡」が総務省が定めた規制値をクリアーしているから、基地局は安全だというのがソフトバンクの主張である。
その総務省が定めている規制値とは、次の値である。

総務省の基準値:1000μW/c㎡

ソフトバンクが測定した数値は、規制値の5204万分の1である。実際、そのことがこの書面には明記されている。

ちなみに世界一厳しい規制値(厳密には、目標値)を設けているのは、ザルツブルク市である。

ザルツブルク市の目標値:0.0001μW/c㎡

ソフトバンクが公表した測定値は、「0.000019215808μW/c㎡ 」であるから、ザルツブルク市の目標値を軽々とクリアーしているのだ。

さて、ここからが重要事項だ。