1. 小学校周辺における携帯基地局設置の状況、4局設置の例も、埼玉県朝霞市を対象に調査

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2014年08月27日 (水曜日)

小学校周辺における携帯基地局設置の状況、4局設置の例も、埼玉県朝霞市を対象に調査

若い女性が電車に揺られながら、膝の上に抱きかかえた幼児の頭の上でスマートフォンを操作している。慌ただしい指の動き。「熟練工」なみの指使いである。

こうしてマイクロ波を浴び続けた幼児の脳が、あるいは女性の指が、これから5年後、10年後、あるいは20年後にどのような影響を受けるのかは、まだ、よく分かってない。海外ではマイクロ波の危険性を指摘する見解が年々増えているが、日本にあまり情報が入ってこない。

マスコミによって、ほとんどが遮断されているからだ。

フランス政府は法律で、幼稚園、小学校、中学校で携帯電話を使用することや、14歳以下の子供を対象に携帯電話を広告宣伝することを禁止している。

また、イギリス政府は、16歳以下の子供の携帯電話使用を控えるように勧告を出している。8歳以下の子供については、使用禁止を勧告している。マイクロ波は、特に年少者に危険という常識が定着しているからだ。

ところが日本では規制がないどころか、学校や児童施設の近くに当たり前のように基地局が立ってる。子供のために設置したわけではないが、マイクロ波に配慮しない日本の風潮が露呈している。

わたしは、自分が在住する埼玉県朝霞市をモデルに、小学校の近隣にどの程度、基地局が設置されているかを調べてみた。

◇小学校近くの基地局数

朝霞市には、小学校が10校ある。校名は、朝霞第1小学校、朝霞第2小学校、朝霞第3小学校というように「朝霞」に数字を付すことで区別している。

調査内容は、学校の敷地から200メートル以内に基地局が何局設置されているかである。結果は次の通りだった。

朝霞第1小学校:2局

朝霞第2小学校:1局  

朝霞第3小学校 :1局

朝霞第4小学校:1局

朝霞第5小学校:1局(ビルの陰で、学校から目視できない)

朝霞第6小学校:2局

朝霞第7小学校 :4局

朝霞第8小学校:1局

朝霞第9小学校:2局(300メートル地点の局を加えると3局)

朝霞第10小学校:0局
このうち朝霞第9小学校は市の郊外にあり、学校の周辺には3つの携帯基地局がある。学校の正面玄関から150メートルの地点に鉄塔型の基地局が、80メートルの地点に電柱の先端に設置したフォーク型の基地局が、さらに300メートルの地点に鉄塔型の基地局が立っている。

3つの基地局に加えて、校舎から70メートルの地点を、高圧電線が走っている。いわば電磁波の海の中に小学校があると言っても過言ではない。

第9小学校から100メートルの地点には、保育園もある。厳密に言えば、保育園の方が小学校よりも基地局に近く、危険な状態になっている。

朝霞第7小学校は、住宅街の中の小学校で、4つの基地局は、いずれも近隣マンションの屋上に設置されている。

◇朝霞市の条例は否決

わたしは2010年に、朝霞市に対して携帯基地局の設置を規制する条例を制定するように陳情したが、公明党と自民党系会派などの反対で否決された。マイクロ波に関する知識が乏しかったことを記憶している。

 

参考: