1. ラテンアメリカ

ラテンアメリカに関連する記事

2016年03月22日 (火曜日)

米国のフルーツ会社と軍事政権の関係にみるグローバリゼーションの危険な側面

多国籍企業と国際ビジネスを考えるうえで格好のモデルとなるのは、前世紀までに見る米国とラテンアメリカの関係だった。ラテンアメリカは、「米国の裏庭」と言われてきたが、「庭」とは文字通り多国籍企業の「農園」の意味である。この裏庭ビジネスに使われる農地は、たとえばグアテマラの場合、全体の農地の6割から7割にも達していた。

当然、米国のフルーツ会社は、進出先の政界と軍部にも強い影響力を持っていた。事実、フルーツ会社が背後にいた政治的事件も多発している。

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2016年03月18日 (金曜日)

記録映画『バナナの逆襲』、軍事独裁政権の時代の公害が、30年後に浮上、公害の恐ろしさを語る

1980年ごろまで、中米の政治は、米国のフルーツ会社と軍事政権によって牛耳られているとも言われていた。中米の肥沃な大地と気候に目をつけた米国の多国籍企業が、原野をバナナ農園に変え、港まで鉄道を敷き、現地の人々を奴隷のように働かせて、バナナを収穫し、船で米国へ運搬した。地元の人々は豊かに実ったバナナの下で飢えていた。

「先進国」の繁栄と第3世界の悲劇が共存していたのである。

『バナナの逆襲』は、スエーデンのゲルテン監督の制作。ニカラグアに進出していた米国のドール社による禁止農薬の散布により生じた人体影響(無精子症、癌など)をめぐり、元バナナ農園労働者たちが米国で損害賠償を求める裁判を起こした事件の記録である。

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2016年01月14日 (木曜日)

中米グアテマラで進む戦争犯罪の検証、ジェノサイド作戦を指揮した元軍人18人を逮捕

軍事政権の時代に住民に対するジェノサイド(皆殺し作戦)を指示するなど著しく人権を侵害した当時の軍事政権の元大統領に対して、禁固80年の刑罰を課すなど、急激な社会変革を遂げている中米グアテマラ。そこで、また新しい動きがあった。

キューバのプレンサ・ラティナ(Prensa Latina)紙などの報道によると、グアテマラ警察は、恩赦により刑罰を逃れていた18人の元軍人を逮捕した。

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2016年01月01日 (金曜日)

戒厳令下チリ潜入記

チリの映画監督ミゲル・リティンが、1985年、パラグアイ籍のビジネスマンに変装して、亡命先からピノチェトによる軍事独裁政権下のチリに潜入し、戒厳令下の祖国を記録したドキュメンタリー。1986年に公開された。

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2015年10月13日 (火曜日)

日本における海外情報の貧困、FMLNの事例に見る公安調査庁の情報収集能力

エルサルバドルのFMLN(ファラブンド・マルティ民族解放戦線 、Frente Farabundo Martí de Liberación Nacional)が、設立から35年をむかえた。1980年10月10日、5つのゲリラ組織が統一してFMLNを結成すると、首都へ向かって大攻勢をかけた。首都陥落は免れないという見方が広がったが、米国レーガン政権が介入して、以後、12年間にわたり内戦が泥沼化にしたのである。

FMLNに関しては、日本にはほとんど情報がないし、あったとしても、とても正確とはいえない情報が一人歩きしている。

たとえば、公安調査庁は、FMLNについて次のように述べている。全文を引用しよう。

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2015年09月22日 (火曜日)

パブロ・ネルーダ没後42年、チリの軍事クーデターを予知していた詩人

9月23日は、チリの詩人パブロ・ネルーダの没42周年である。ネルーダは1973年9月11日に軍事クーデターが起こったのち、持病の癌を悪化させ、軍靴に血塗られていく祖国を見ながら生涯をとじた。

1904年7月12日生まれ。内戦下のスペインへ外交官として赴任していた時代、1934年、スペイン人民戦線を支援して職を解任された。代表作に、『大いなる歌』などがある。1970年にノーベル文学賞を受賞した。

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2015年09月18日 (金曜日)

安保関連法の狙いは何か? ラテンアメリカに見る海外派兵と多国籍企業の関係

【サマリー】チリの軍事クーデターから42年が過ぎた。このクーデターに象徴されるように米軍やCIAによる暴力的策動の背景には、常に多国籍企業の権益がある。グローバリゼーションが進行するなかで安保関連法は、日米共同で多国籍企業の権益を守るための体制づくりの法的根拠となる。

ラテンアメリカの同時史から、マスコミが報じない安保関連法の本当の目的を想定する。

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