1. 憲法9条の未来、自然再生エネルギーは、争いを防ぐ

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2013年03月18日 (月曜日)

憲法9条の未来、自然再生エネルギーは、争いを防ぐ

◆吉竹幸則(フリージャーナリスト・元朝日新聞記者)

これまでの記者経験に基づき、私はこの欄で、憲法9条をこの国が堅持する必要性を考えて来ました。今回でいったん憲法論に、1区切りをつけます。そこで、この国が人類史的にも画期的とも言える憲法9条を、将来的にも堅持するために何が必要かに思いを巡らしたいと思います。

「憲法9条は、観念的な理想論に過ぎない」「米国からの押し付け憲法」との意見もあります。でも、9条は現実論です。この国に住む人々のDNAからも受け入れる素地があり、むしろ誇りであることを、これまでの4回の連載から分かって戴けたのではないでしょうか。

「9条の未来」も、もちろんその延長で考えれば、自ずと方向性は見えます。9条を支えたのは何か。足らざるものは、何だったのか。もう一度、前回までの4回をおさらいしてみれば、この国が9条に基づき未来を切り拓くカギは、原子力などではなく、自然再生エネルギー技術を磨くことにあると、私は思っています。

◇憲法9条のDNA

私の朝日記者生活は、長良川河口堰報道を止められて以来、常に異例でした。でも、思いがけなく東北に赴任する機会を得たことで、この地域に多く分布する縄文遺跡に出合うことも出来ました。

そこで聞いた話から、私たちの遠い祖先、縄文人の心や生活に思いをはせて書いたのが、「憲法9条のDNA 、この国の祖先、縄文人に思う」(2月13日付)でした。

この国に旧石器時代から住み、私たちのDNAの半分を構成するのが縄文人です。その遺跡からは、闘いで傷ついた人骨はほとんどみつからず、もともと争いを好まない心優しい人たちだったようです。

縄文人のDNAを私たちが受け継いでいるからこそ、曲がりなりにも「戦争放棄」と言う、世界的にも稀な9条を持つ憲法がこの国に根付いたのだと思います。

ヒトは、サルのDNA・闘争本能を受け継いで懲りもせず、群れの陣地拡張争いを繰り返す、救いのない生物です。しかし、縄文人は、陣地争いによる闘争を好みません。つまり、サルからの分化度の高い、その意味では最も進化した人類だったとも言えるのではないでしょうか。

私たちは、大陸からやってきてこの国を占拠した弥生人との混血です。しかし、大陸の人たちと同じDNAの弥生人の心で東アジアの人たちと対決して見ても、人類史に新しい道を切り開くことは出来ません。私たちが世界の中で発揮すべき存在感とは、縄文人から受け継いだその気質・DNAのはずです。

◇領土侵略なき戦後日本の繁栄

ただ、縄文人のDNAだけで、9条がこの国に根付く訳はありません。根付くには、それなりの経済的基盤が必要です。私は、愛知県・豊田市にも赴任しましたが、その時、「基盤」を発見したのです。それを書いたのが、「領土侵略なき戦後日本の繁栄 憲法9条を支えたのは、技術力」(2月28日付)です。

豊田は、言うまでなくトヨタ自動車のお膝元の街です。でも、市域のうち工場・住宅のある市街化区域はわずか5%程度でしかでしかありません。後は農地や山林。豊かな自然がありました。

でも、わずかな面積の市街地で造る自動車などの工業品出荷額は、広い世界全体のGNPの0.8%余りも占めているのです。戦後、人々が真面目に努力し、資源のない小さな国土、狭い土地でも、その場所に心血を注ぎ、叡智・技術力を結集させた結果です。

これまでの世界史では、国の領土の広さが国力に比例すると考えられてきました。しかし、私たちはその常識を覆し、領土の拡張・侵略なしに戦後の荒廃から驚異的な復興を成し遂げ、世界有数の経済力を持つまでになりました。つまり、狭く資源の少ない国土でも立派に国としての発展が遂げられることを、人類史上初めて立証したのです。

何も「米国から押し付けられた憲法を持ち、自主独立さえ果たしていない」と、卑下する必要はありません。9条を持つ国でありながら、人々の「努力と叡智・技術力」により、憲法前文にある「国際社会において、名誉ある地位」を立派に占めていると、胸を張ればいいのです。

◇憲法9条改正の次は徴兵制

戦後、この国の発展に9条が果たした役割をもう一度、再評価しておく必要もあります。9条を米国がプレゼントしてくれたお蔭で、軍事費にお金を掛けず、工場などに集中投資出来たことが、戦後復興に大きく寄与しました。

そのことからも,9条が今も現実政治で深く機能していることを書いたのが「徴兵制のないのは若者の既得権、現実論としての憲法9条」(2月13日付)です。

私の東京・政治部在籍は、河口堰報道を止められたことで、わずか1年半で終わりました。しかし、政治記者経験の浅い私に対しても、9条堅持がこの国にとって最も現実的で賢い選択であることを真剣に語ってくれたのが、中曽根政権時代の官房長官、故後藤田正晴氏でした。

故吉田茂首相が朝鮮戦争当時、9条を盾に米国からの警察予備隊(自衛隊の前身)の朝鮮半島派遣要請を断り続けたのは、あまりにも有名な話です。軍備にあまりカネを掛けず、経済投資に集中したことが、この国の経済的繁栄の礎になったのは間違いありません。

自民党はカネ・利権にあまりにもだらしない党です。でも、この保守本流の基本政策があったからこそ、政権が長続きしたのでしょう。私は、中曽根首相の中東への自衛隊派遣方針に対し、体を張って止めた後藤田氏に、保守本流を自認する政治家の気骨を感じました。おそらく、そうした政治家は後藤田氏が最後です。

この国は、多くの地域住民が健康被害を心配し、原発からの核廃棄物の処分場すら確保出来ていません。そんな国が国内に実験場を作り、核兵器の開発・保有することなど、現実政治の上からも到底不可能です。

残念ながら、未だに核バランスの上に立っているのも、世界政治の現実です。もし、9条を改正し、「自前の軍隊を持った」と虚勢を張ってみても、結局は米国の核のカサに入るしかないのです。所詮、通常兵器にしか持っていない日本の軍隊は、米国の世界戦略に組み込まれたよる補完部隊に過ぎません。

9条が改正されると、次に来るのは徴兵制です。私たちの世代は、9条のお蔭で、軍隊経験もなく平和で豊かな生活を満喫してきました。しかし、その一方で、無駄な公共事業で天文学的数字にまで国の借金を膨らませてしまいました。

その世代が、次代に膨大な借金を引き継ぐだけでなく、徴兵制を敷き、米国の軍事戦略に組み込まれた補完部隊に若者の命までも差し出す……。それは、若者の「平和な生活」や「命」という既得権まで奪うことであり、あまりにも無責任です。

◇海部首相の平和外交

私は政治記者時代、海部政権の首相番をしていました。この時起きたのが、イラクのクウェート侵攻を発端にした湾岸戦争でした。当時、私が首相官邸で見たもの、聞いたものに基づいて書いたのが、「平和外交を進めたことがないこの国 憲法9条の改憲を言う前に」(1月16日付)です。

自民の中でハト派であった海部氏は、日本が自衛隊派遣などでこの戦争に巻き込まれる事態を危惧し、何とか平和裏に収める道を探っていました。そのために自らの中東歴訪を模索したのです。しかし、「危険だから」と、止めたのは、外務省の官僚です。

首相がわざわざ和平のために中東に出掛けるとしたら、それなりの成果を出さなければなりません。事前調整を担うのが、外務省です。中東各国の首脳、政治家との深いパイプは不可欠、確度の高い裏情報もなくてはなりません。

しかし当時の外務省の情報収集能力は、あまりにもお粗末でした。私たち記者も、外務省情報に頼っていると、中東で何が起きているかさえさっぱりつかめません。商社などにいる大学時代の友人などのツテを利用し、裏情報を集めていたのが実情だったのです。

そんな情報源の一人は、「外務省の人間は、利権漁りに熱心。裏金も自分たちの優雅な外交官生活を維持するために使っているだけで、まともに情報源作りもしていない。商売を賭け、本当に生きたカネを使い、地を這いまわるように情報集めしている我々とは、真剣さがまるで違う」と、嘆いていました。

その程度の外交能力ですから、和平を目指し、わざわざ首相が中東まで来られても、外務省は、自分たちで何のお膳立ても出来ません。成果が上がらないのが目に見えている以上、首相の行動は、何とも迷惑千万な話です。外務官僚は、御身大事。米国に追従するのが身の安泰と考え、中東訪問を止めたのでしょう。

もともと湾岸戦争は、イランとの戦争で軍事費を使い果たし、原油値上げで財政再建を目論むイラクと、それを敵対視する欧米という構図が背景にありました。しかし、米国の中東での軍事行動は思惑とは逆に、ますます石油の高騰を招き、イラン一国の台頭も許しました。

中東に駐留する米軍への敵意が世界同時テロを誘発させ、報復のための多額の軍事負担が世界同時不況の原因の一つでもあります。

「もしあの時、首相が中東に出掛け、何らかの和平交渉が出来ていたら、世界は別の方向に進んだかも知れない」と、海部氏周辺も残念がっていました。私も、決して海部氏の考えが突飛で、間違っていたとは思っていません。

経済的繁栄を享受しても、この国が世界で平和国家としての存在感を示し得ない現実……。外務官僚は、自分たちの行動、能力不足を棚に上げ、よく「9条が足かせになっている」と、言い訳します。でも、9条があるからではないのです。利権と保身しか頭にないこの国の官僚の志の低さに起因することではないかと、私は思っています。

◇憲法9条と日本の戦後

自民・安倍政権では、9条改正の地ならしに、まず憲法改正の手続きを定めた96条の改正を先行させるつもりのようです。しかし、96条改正の前にもっと先行してやることがあるはずです。為政者、官僚の憲法順守義務を定めた99条の検証です。

よく、政治家や官僚は、「9条はこの国の現実に合っていない」と口にします。でも、彼らの行動の方が余程、99条に合致していません。この国の為政者の政治家・官僚は、世界平和を希求する9条を政治・行政・外交の中で内実化するため、戦後、どこまで真剣に取り組んで来たか。99条の検証抜きに、96条の改正などあり得ないと、私が主張する所以もそこにあります。

9条によって支えられた戦後のこの国の歩み・繁栄……。それを振り返ってみると、結論は次の三つに集約出来ます。

?? 領土侵略・拡張なしに、戦後の驚異的な復興と今の繁栄をもたらしたのは、この国の民の勤勉さと叡智・技術力であった。

?? 保守本流と言われた政治家は戦後、9条を盾に軽軍備に徹し、乏しい資金を経済復興に投入したことが、復興に大きな役割を果たし、9条は現実政治の中でも機能している。

?? 復興・繁栄の実績にあぐらをかいた政治家・官僚は、利権漁りに溺れ、縄文人のDNAでもある9条の理念・哲学をこの国の政治に内実化しなかった。平和外交により、憲法前文にある「国際社会において、名誉ある地位」を実現する努力を怠り、この国の世界での存在感を薄くしている。

ならば、「9条の未来」、つまり、この国と世界の繁栄と平和は、この実績と反省に立って描けばいいのです。

第2次大戦以降の世界は、米ソの冷戦時代を経て、大国による露骨な領土侵略戦争はそれなりに影を潜めたように見えます。しかし、地域紛争は後を絶たず、その裏にあるのは、エネルギー確保を巡る陣地争いです。限られた地下資源に頼るから、争いが起きます。

そうであれば、それぞれの国が自然再生エネルギーで自立出来るようになれば、争いは自ずと大幅になくなるはずです。

福島の原発事故で分かったことは、原子力は私たちにとって未だ制御不能だと言うことです。核兵器と言う人類全体を破滅に追い込む、危険な技術にも直結しています。何かが引き金になって、事故・戦争が起きれば、もうその土地・地球に住むことも出来ない。そんな危険なエネルギーに頼る訳にもいきません。

しかし、地球には太陽からのエネルギーが降り注いでいます。太陽光、太陽熱、風力、波力……それはすべて太陽の恵みにより、無限に頼れるエネルギーです。地球最深部からも、「地熱」というエネルギーが絶えることなく、湧き出ています。

◇エネルギー政策と利権

この再生エネルギーの利用・技術開発でも世界をリードしてきたのは、この国の研究者・技術者です。この国に戦後、繁栄と平和をもたらした人々の真面目な努力と工夫、叡智・技術力は、ここでも発揮されているのです。にも拘わらず、ドイツの太陽電池、ニュージーランドの地熱……。この国よりはるかに多くの自然の恵みを、エネルギー源として利用している国があります。

この国の為政者が、もっと真剣に自前の技術でもある再生エネルギーを利用しようと財源も投入してきたら、研究も進み、コストも安くなっていたはずです。世界の再生エネルギー開発・市場でも、他国の追随を許さぬほどリード出来、世界不況に直面しても、若者の職場も確保出来たでしょう。

しかし、この国の政治家、官僚は、未だに懲りもせず原子力や石油などの地下資源にエネルギー源を求めようとしています。何故なのかは、「選挙で政治家を見抜くノウハウ 上半身より下半身を見よう」(昨年12月13日付)も、合わせて読んで戴ければ、もっと分かり易くなると思います。

つまり、政治家、官僚にとっては、エネルギー政策の在り方などと言う大所高所の議論より、政治資金、天下りに直結する目先の利権の方が大切なのです。原子力や火力は地元にとり、迷惑施設であるとともに、大きなハコものです。本体にとどまらず、建設で地元の理解を得るための対策費で、公民館などのハコものも数多く作れます。その利権が莫大なのです。

政治家や官僚がそれに飛びつかない訳がありません。資源のないのが、この国です。将来を長い目で見れば、自前の技術・資源でもある自然再生エネルギーを伸ばすことが、当然の方向性だったはずです。しかし、利権に目がくらみ、その政策を採用しなかったのです。結果,原発事故と電力不足を補完するための石油・天然ガスの大量輸入で、この国の経済をますます痛みつけています。

ならば、遅らばせながらもこの国は、循環可能な自然再生エネルギーを最重要視する政策に早急に舵を切るべきです。

◇憲法9条が目指す日本の未来

東北の復興も、津波で壊れるような防潮堤を再び作り、海岸線を延々とコンクリートで固めて、土建業者を喜ばせることではないはずです。その予算があるなら、瓦礫の上に土を載せ、津波対策にもなる高台を作り、太陽電池を敷き詰めればいいのです。その沖合には、海洋風力・波力発電所です。

この国の人々の知恵を結集すれば、発電だけでなく、津波の減衰にも寄与する方法が見つかるかも知れません。同時に施設の海中に養殖場や稚魚の育成に役立つ藻場も出来れば、漁業する若者も増え、雇用確保にも寄与するでしょう。

この国の公共事業には、一つの構築物を防災、廃棄物処理、発電、漁業振興と言った多目的に使おうという発想がもともとありません。公共事業は省庁にとり、利権を生み出す打ち出の小槌です。複数の目的で事業をすると、他省庁との予算・権限とも重なり、利権を分け合わなければなりません。うまみも少なく、省庁間の利害対立で調整も難しいからです。

確かに今は、自然再生エネルギーは、か弱く、コストも高い技術かも知れません。しかし、葉緑素などのメカニズムの解明から太陽からの熱線も利用可能な次世代電池の可能性が伝えられています。

比較的低温度まで発電に利用出来る技術は、地熱のほかにもさまざまな熱源からの発電を可能にするはずです。工場からの廃棄物、排ガスを利用するバイオマス発電や微生物を利用する人工石油の生成……。再生エネルギー研究・技術開発で伝えられる最近の新しいニュースは、数え出せばきりがありません。

しかも、どの技術も実用化に一歩手前のところまで来ています。きっと研究者の開発した再生エネルギーにより、自前でこの国のエネルギーを賄える時代が近い将来、到来するでしょう。ここで為政者が、研究と普及に予算を潤沢につけ、後押ししてやれば、一気に花を開きます。この国はその時、「9条の世界」をもう一段、高見に登らせることが可能になるはずです。

何故なら、尖閣も詰まるところは、海底資源の領有権問題です。もともと尖閣周辺の石油開発は高い開発費が課題です。安価な自然再生エネルギーでこの国が自立出来るようになれば、中国も高コストの石油開発に手を付けず、エネルギー確保を巡る対立も自ずと解消して行きます。

中国が増強した軍事力で威嚇しても、「無駄な軍備に、カネを使って」と、鼻でせせら笑えばいいのです。何も尖閣を中国にくれてやれとまでは言いません。しかし、この国が尖閣周辺の資源を当てにせずに済むなら、「お互いこの周辺海域の資源に手を付けない」と言う、合意は可能なはずです。

海底をほじくり返して、次世代の人々のものでもある地下資源を、すべて私たちの世代で浪費してしまうことは、あまりにも身勝手です。私は、島の周りにグロテスクな石油の採掘井戸が何本も林立する光景は見たくありません。何より尖閣の美しい風景が残りさえすればいいと思っています。

いい齢をした若者に働き場所がなく、生活保護費を懐にパチンコに行く風景も、あまりにも不自然です、知恵があるものは知恵を出す。力のあるものは力を出す。私たちの前世代は貧しい中でも、そうして懸命に働き、この国を復興・繁栄させました。

憲法9条が描くこの国の未来像……。そのカギは、再生エネルギー技術・産業が握っていると、私は思っています。政治家・官僚の利権・思惑を排して、この国で再生エネルギー産業を力強く育てる。コスト問題も解消して、世界での資源戦争に終止符を打つ。若者の雇用をこの産業で造りだし、もう一度、若者を中心に戦後復興の頃の活力をこの国に取り戻す……。

9条を安易に改正するのではなく、再生エネルギーで世界をリードし、9条の目指す未来社会を創出すればいいのではないでしょうか。

 

≪筆者紹介≫ 吉竹幸則(よしたけ・ゆきのり)

フリージャーナリスト。元朝日新聞記者。名古屋本社社会部で、警察、司法、調査報道などを担当。東京本社政治部で、首相番、自民党サブキャップ、遊軍、内政キャップを歴任。無駄な公共事業・長良川河口堰のウソを暴く報道を朝日から止められ、記者の職を剥奪され、名古屋本社広報室長を経て、ブラ勤に至る。記者の「報道実現権」を主張、朝日相手の不当差別訴訟は、戦前同様の報道規制に道を開く裁判所のデッチ上げ判決で敗訴に至る。その経過を描き、国民の「知る権利」の危機を訴える「報道弾圧」(東京図書出版)著者。

 

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