1. 大渕愛子に1ヶ月の業務停止処分、過去にはマイニュースジャパンに対する言論抑圧行為、弁護士に対する処分は公平か?

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2016年08月04日 (木曜日)

大渕愛子に1ヶ月の業務停止処分、過去にはマイニュースジャパンに対する言論抑圧行為、弁護士に対する処分は公平か?

東京弁護士会がタレントで弁護士の大渕愛子氏に対して1ヶ月の業務停止処分を下した。依頼人からの着手金を不当に受け取ったことが処分の理由である。

大渕氏は、金銭トラブルが絶えず、 2014年9月には、「大渕愛子 被害者の会」が結成されている。マイニュースジャパンの記事に対しても、名誉毀損裁判を起こすなど、言論に圧力をかけ続けたスラッパーの一人である。

1ヶ月の業務停止処分は、一見すると軽い処分のように思われがちだが、想像以上に重い。大渕氏は、まず、事務所の看板を外さなければならない。さらにクライアントとの契約を一旦、解除しなければならない。

今回、東京弁護士会が下した処分は妥当だ。

ただ、懲戒請求を受けた弁護士に対して、今回のような正当な処分が下されていないケースも多い。特に弁護士会はスラッパーに対する「保護」の姿勢が顕著で、そのために訴状ビジネスが衰えることはない。

わたしは2011年1月、第2東京弁護士会に対して、自由人権協会代表理事で「人権派」の喜田村洋一弁護士を処分するように申し立てたことがある。

◇誣告罪(ぶこくざい)に類似した言動

読売がわたしに対して提起した3件の訴訟(請求額は約8000万円)のうち、最初の裁判(著作権)で、喜田村氏らが虚偽の事実を前提にわたしを提訴していた高い可能性が司法認定されたからである。刑事事件でいえば、「誣告罪(ぶこくざい)」に類似している。

懲戒請求の判定は、半年程度で下されるのが普通だが、この件では2年以上もの歳月を要し、結局、第2東京弁護士会は、わたしの申し立てを棄却した。喜田村弁護士を「救済」したのである。

しかし、わたしは第2東京弁護士会と日弁連の判断は完全に誤っていると確信している。わたしが提出した証拠書類も理解していない可能性が高い。

この一連の事件は毎年検証を繰り返し、今年で8年目になる。

■喜田村洋一弁護士が作成したとされる催告書に見る訴権の濫用、読売・江崎法務室長による著作権裁判8周年①

■報道・出版活動に大きな支障をきたしていた可能性も、読売・江崎法務室長による著作権裁判8周年②

◇著作者人格権を譲渡の怪

事件の発端は、読売の江崎法務室長が、2007年12月に、メディア黒書の記事から、読売作成の文書(販売店主に宛てたもの)を削除するようわたしに催告書を送付したことである。

わたしはそれを断り、今度は、催告書をメディア黒書に掲載した。その結果、江崎氏が、催告書は自分の著作物であると主張し、削除を求めて裁判になったのだ。

ところが裁判の中で、催告書の作成者が江崎氏ではない疑惑が浮上したのだ。調査した結果、ほとんど同じパターンの催告書が「喜田村名義」で他のメディアにも送付されていたことなどが判明。裁判所は、わたし宛ての催告書の作成者も喜田村氏である高い可能性を認定したのだ。

その結果、喜田村氏らは門前払いのかたちで敗訴した。

■知財高裁判決の全文

著作権法の著作者人格権は、他人への譲渡が認められていない。一身専属の権利であり、他人に譲渡できない。それにもかかわらず江崎氏は自分が著作権者であると偽って、裁判を起こしていたのだ。

つまり元々、提訴する権利はなかったのだ。代理人の喜田村氏はこのような事情を知っていたのだ。

『弁護士職務基本規定』の第75条は、虚偽行為を次のように禁止している。

弁護士は、偽証若しくは虚偽の陳述をそそのかし、又は虚偽と知りながらその証拠を提出してはならない

喜田村氏らは、催告書の名義を「江崎」に偽り、それを前提にわたしを提訴し、裁判所に書面を提出して、催告書の削除を求めていたのである。

こうした一連の行為がいかにデタラメであるかは、わたしの弁護団が東京地裁の判決後に発表した次の声明に現れている。

■弁護士団声明

ちなみに喜田村氏に対する懲戒請求書の要点をまとめた準備書面(1)は次の通りである。

■懲戒請求の要旨-準備書面(1)