1. 本日発売の「紙の爆弾」、東京五輪選手村1200億円 官製談合疑惑

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2018年07月07日 (土曜日)

本日発売の「紙の爆弾」、東京五輪選手村1200億円 官製談合疑惑

本日、発売の『紙の爆弾』に、「東京五輪選手村1200億円 官製談合疑惑」と題する筆者のルポが掲載されている。オリンピック・パラリンピックをめぐる水面下の汚職疑惑の手口を解説している。

以下、冒頭の部分を紹介しよう。

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新聞研究者の故・新井直は、『ジャーナリズム』(東洋経済新報社)の中で、ある貴重な提言をしている。

「新聞社や放送局の性格を見て行くためには、ある事実をどのように報道しているか、を見るとともに、どのようなニュースについて伝えていないか、を見ることが重要になってくる。ジャーナリズムを批評するときに欠くことができない視点は、『どのような記事を載せているか』ではなく、『どのような記事を載せていないか』なのである」

新井の提言を念頭に、新自由主義が大手を振って歩きはじめた二一世紀初頭の報道検証をするとき、ある大がかりな官製談合事件疑惑が浮上してくる。

その現場は、東京オリンピック・パラリンピックの選手村を建設中の晴海五丁目。東京湾の埋め立て地で、銀座から三キロという好立地でもある。かつてはモーターショーがコミックマーケット(コミケ)が行われていた「東京国際見本市会場」の跡地だ。また、石原慎太郎知事時代には「二〇一六東京五輪」のメインスタジアムが計画された〝ワケあり″の土地でもあった。

選手村にあてるエリアは、一三〇〇億円に相当する一三.四ヘクタールの都有地だが、驚くべきことに、この土地がたった一二九億六〇〇〇万円で、ディベロッパー(開発業者)に譲渡されたのだ。

一平方メートルあたりに換算すると約一〇万円である。なんと約一二〇〇億円の値引きである。森友学園の「八億円値引き」とは比較にならない。桁違いの数字なのだ。なぜ、こんな土地取引が可能になったのだろうか。その謎を追ってみよう。

二〇一八年六月一四日、筆者は疑惑の現場に足を運んだ。大小のコンクリート・ブロックを散りばめたような遠方の市街地と高層ビル群を背に、赤と白のクレーンの細長い腕が、幾本も空に向かって背伸びしている。作業現場のあちこちで黄色い重機が玩具のように動いている。東京湾を渡ってくる風の音に、重機のうなるようなエンジン音や、車両を誘導する警備員の笛の音が混入する。これが選手村の工事現場である。【続きは、「紙の爆弾」8月号】

 

【参考ビデオ】【動画】東京オリ・パラの選手村予定地の売買をめぐる重大疑惑、東京都が1200億円の値引き、払い下げ先は、三井・住友・三菱など大口ディベロッパー