1. 18日に特定秘密保護法違憲訴訟の判決、懸念される安保関連法との連動的運用

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2015年11月17日 (火曜日)

18日に特定秘密保護法違憲訴訟の判決、懸念される安保関連法との連動的運用

フリーランスのジャーナリスト、編集者、写真家などが起こした特定秘密保護法違憲訴訟の判決が18日に東京地裁で下される。判決後、参議院会館で報告集会が開かれる。詳細は次の通りである。

日時:3月18日 15時

場所:東京地裁 103号法廷

報告集会:15時30分から、参議院会館B109会議室

◇多国籍企業のための海外派兵という脈絡の中で

メディア黒書でも既報したように、特定秘密保護法は、もともと日本が軍事大国化する中で、米軍と自衛隊の共同作戦の際に生じる秘密事項を保持するための法的根拠を得る目的で浮上してきた。しかし、いざフタをあけてみると、秘密指定の権限をもつ行政機関が次に示す19省庁にも広がっていた。

(1)国家安全保障会議 (2)内閣官房 (3)内閣府 (4)国家公安委員会 (5)金融庁 (6)総務省(7)消防庁 (8)法務省 (9)公安審査委員会 (10)公安調査庁 (11)外務省 (12)財務省 (13)厚生労働省 (14)経済産業省 (15)資源エネルギー庁 (16)海上保安庁 (17)原子力規制委員会 (18)防衛省 (19)警察庁

秘密指定の権限をもつ行政機関を並べてみれば明らかなように、この法律により、日本の政治に関する情報は、「役所」の裁量でほとんど特定秘密あつかいにすることができる。特定秘密に指定された情報を職員が開示したり、逆に何者かが収集する行為が発覚した場合、最高で禁固10年という重い刑罰がある。戦前の治安維持法の現代版にほかならない。

報道に携わる者には、この法律の適応が除外されるという条項はあるが、「報道に携わる者」とは、NHKや新聞社などいわゆる企業に所属し、記者クラブや軽減税率(新聞社)、それに補助金(NHK))などの既得権益を提供することで簡単にコントロールできる記者のことで、フリーランスに関しては、除外される可能性が高い。そこでフリーランスの報道関係者43名が違憲訴訟を起こしたのである。

従ってこの点に関して裁判所がどのような判断を下すのかが、ひとつの注目点である。

◇安保関連法との複合汚染

この法律の脅威は、安保関連法と連動したときに一層危険度が増す。たとえば海外における自衛隊員の戦闘による死者数や活動実態が特定秘密により封印された場合、「日本軍」が海外でなにをやっているのかがまったく把握できなくなる。

核兵器の運搬が行われていても、その運搬作業が特定秘密に指定された場合、表向きは、運搬作業など実施されなかったことになってしまう。これでは憲法で保障された国民の知る権利が侵害されてしまう。

太平洋戦争下の中国大陸で旧日本軍が起こした重大な戦争犯罪に対する深い反省のない安倍政権が、このような法律を運用する危険性をいくら強調してもしすぎることはない。

繰り返しになるが、特定秘密保護法の危険性は、安保関連法案と連動すると規模を増す。「複合汚染」により猛毒と化すのだ。