1. 共産党が指摘した自衛隊内部文書「統幕長訪米時の(ママ)おける会談の結果概要について」をネット公開、日米両軍の合体に向けた計画の存在を暴露

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2015年09月08日 (火曜日)

共産党が指摘した自衛隊内部文書「統幕長訪米時の(ママ)おける会談の結果概要について」をネット公開、日米両軍の合体に向けた計画の存在を暴露

【サマリー】日米両軍の合体に向けた計画が着々と進んでいる。 共産党の仁比聡平議員はそれを裏付ける自衛隊の内部文書を国会で暴露した。タイトルは「統幕長訪米時の(ママ)おける会談の結果概要について」。「黒書」はこの文書を入手し、公開に踏み切った。

  この内部文書は、会話形式のもので、たとえばワーク国防副長官は河野統幕長に対して、「ガイドラインの見直し作業は進展しており、私だけでなくヘーゲル長官や我々の政治チームも10月の中間報告には満足している。現在は4月の作業完了を期待している」などと述べている。
日米両軍の合体に向けた計画が着々と進んでいることが、共産党の仁比聡平議員が暴露した自衛隊の内部文書によって明らかになった。「黒書」はこの文書を入手した。

特定秘密保護法に指定されている文書の可能性もあるが、同法の第22条1項は、「国民の知る権利の保障に資する報道又は取材の自由に十分に配慮しなければならない」と謳い、第2項は「法令違反又は著しく不当な方法によるものと認められない限りは、これを正当な業務(報道の仕事)による行為とするものとする」と述べているので、公開に踏み切った。

内部文書は、「統幕長訪米時の(ママ)おける会談の結果概要について」と題されたもので、おもに米国の軍関係者と日本の河野克俊統幕長の間の会話形式で構成されている。全体は22ページ。最初のページは目次である。

■出典:目次PDF

◇「予定通りに進んでいるか?」

2ページには、オディエルノ陸軍参謀総長と河野統幕長の会話が収録されている。

オディエルノ陸軍参謀総長:現在、ガイドラインや安保法制について取り組んでいると思うが予定通りに進んでいるか? 何か問題はあるか?

河野統幕長:与党の勝利により来年夏までには終了するものと考えている。

■出典:2ページPDF

◇「中間報告には満足している」

9ページには、ワーク国防副長官と河野統幕長の会話が記録されている。

ワーク国防副長官:ガイドラインの見直し作業は進展しており、私だけでなくヘーゲル長官や我々の政治チームも10月の中間報告には満足している。現在は4月の作業完了を期待している。

河野統幕長:我々も集団的自衛権行使に関する閣議決定がなされたことから、改訂されたガイドラインには期待している。(略)

ワーク国防副長官:今回の勝利について安倍首相にお祝い申し上げる。これは我々にとっての助けになるだけでなく、安保法制の検討中である日本にとっても良いことであると認識している。

■出典:9 ページPDF

◇「方針の変更はないとの認識である」

さらに20ページには、ダンフォード海兵隊司令官と河野統幕長の会話が記録されている。辺野古に関する意見交換では、それぞれ次のように述べている。

河野統幕長:沖縄県知事選挙時にはリバティーポリシーの実施、地域情勢に配慮して頂き感謝する。結果として普天間移設反対派の知事が就任したが、辺野古への移設問題は政治レベルの議論であるので方針の変更はないとの認識である。安倍政権は強力に推進するであろう。

ダンフォード海兵隊司令官:沖縄には3回勤務をしているので地元の状況についてはよく認識している。この様な問題には忍耐力が必要であり状況が好転するまで待つことも必要である。しかしながら、安倍総理は移設を現行計画どおり実施し、沖縄の基地負担を減じる努力をしていくと理解している。

河野統幕長:衆院選挙においては安倍政権与党が圧勝した。安倍首相のリーダーシップによりこのような問題も進展していくものと認識している。

■出典:20ページPDF

これらの会話から、われわれの知らないところで日米両軍の合体に向けた計画が着々と進んでいることが読みとれる。メディアによる世論誘導が露骨になっているとはいえ、自民党を選択してきた国民の側にも大きな責任がある。