1. 販売店が和解勝訴、佐賀新聞・小城販売店の「押し紙」裁判、勝訴の流れが販売店へ

「押し紙」の実態に関連する記事

2020年01月11日 (土曜日)

販売店が和解勝訴、佐賀新聞・小城販売店の「押し紙」裁判、勝訴の流れが販売店へ

佐賀新聞の小城販売店が起こしていた「押し紙」裁判が、昨年12月に和解解決していたことが分かった。

この事件の発端は2016年4月にさかのぼる。店主が佐賀新聞社に対して提出が義務づけられている部数に関する報告書に、「仕入れ部数2550部お願いします」と記載したが、佐賀新聞はそれを認めず、従来からの搬入部数2980部を送り続けたことである。

この時点で、差異の430部が1日あたりの「押し紙」となっていた。これを仕入れ価格に換算すると、約86万円(月額)になる。店主は、この86万円の納金を拒否した。

4月以降も佐賀新聞は、店主が発注した搬入部数を認めず、「押し紙」を続けた。店主の方も、「押し紙」に相当する仕入れ代金については、支払いを断った。

そして12月の時点で、「押し紙」部数に相当する未払い金は、約705万円になったのである。

この時点で佐賀新聞は、小城販売店との商契約を打ち切る旨(契約の更新拒否)を通知した。そこで店主は、地位保全の仮処分を申し立てた。佐賀地裁は、販売店の申し立てを認めた。明らかな「押し紙」であったからだ。ただし、地位保全の期間は1年に限定された。

◆弁護団声明

この事件は仮処分申立てのほか、本訴にも発展していた。おりしも佐賀新聞では別の「押し紙」裁判も進行していた。吉野ヶ里販売店が原告になった「押し紙」裁判である。

佐賀地裁は、これら二つの係争を統合した。

今回、和解解決したのは小城販売店の係争である。和解条件などは公開されていないが、原告の江上武幸弁護士は、次のような声明を出している。

 

佐賀新聞押し紙訴訟支援者各位 殿

2019年(令和元年)12月27日 

                佐賀新押し紙訴訟弁護団
                       弁護士 江 上 武 幸

各位におかれましては年の瀬を迎え、慌ただしい日々をお過ごしのことと推察申し上げます。

佐賀新聞社の小城販売店並びに吉野ケ里販売店の押し紙訴訟に対し、物心両面にわたり皆様方から多大なご支援とご協力を頂いており感謝の申し上げようもありません。とりわけ、去る11月1日と15日に両日にわたり行われました佐賀地裁での証人・本人尋問期日には法廷傍聴に多数ご参集いただき、まことにありがとうございました。裁判所に対し、押し紙問題の重大性と世論の関心の高さを十分理解してもらうことが出来たのではないかと考えております。

ところで、訴訟と並行して裁判所主導による和解の話し合いを重ねて参りましたが、12月26日、小城販売店につきましては佐賀新聞社と和解の合意が成立しましたので、皆様にご報告申し上げます。小城販売店経営の小山社長並びに私ども代理人弁護士ともども納得のいく解決が出来たものと自負しております。

なお、和解条項については、双方とも第三者には開示しないことになっておりますので、結果のみをご報告させていただくことになりましたことを、深くお詫び申し上げます。

他方、吉野ヶ里販売店に関しましては一致点を見出すことが出来ませんでしたので、予定通り来年の1月10日(金)に結審し判決期日が指定されることになっております。吉野ケ里販売店に関しましても、裁判所は私どもの主張に十分耳を傾け前向きに受け止めてくれているものと期待しています。

引き続き皆様のご支援・ご協力をお願いして ご報告とさせて頂きます。

その後、判決は4月24日(金)午前10時に決まった。

佐賀新聞「押し紙」裁判に関する全記事