政治家の劣化、日本の世襲議員が170人、北朝鮮の金王朝を批判できない深刻な実態
日本の政治家が劣化しているひとつの原因が世襲にあるのではないかと言われて久しい。世襲議員だから必ずしも能力が低いとは限らないが、そういう傾向があることは否めない。
日本では政治家の世襲は、あまり批判の対象にはならない。北朝鮮の金王朝を批判するひとはいても、日本の世襲政治家、たとえば麻生太郎氏に同じ視線を向けるひとはまずいない。
政治は舞台裏の人物が操っていることが多く、その結果、世襲があまり問題にならない可能性もある。たとえばこれが実力本位のスポーツの世界であれば、世襲は通用しない。
ジャーナリストの林克明氏が編集した本に『世襲議員-ゴールデン・リスト』(データハウス)がある。そこには170人の世襲議員の経歴が紹介されている。議員に対する評価も付されている。
2009年の出版なので、データがやや古いが、大物政治家との定評がある議員のうち、世襲議員に該当するのは次の方々である。一部を紹介しよう。
麻生太郎、小泉純一郎、福田康夫、町村信孝、石破茂、岸田文雄、宮澤洋一、伊吹文明、加藤紘一、野田毅、丹羽雄哉、島村宜伸、高村正彦、谷垣禎一、大島理森、細田博之、森山眞弓、高木毅、中谷元、小沢一郎、鳩山由紀夫、松野頼久、羽田孜、小宮山洋子、北側一雄、田中眞紀子、渡辺喜美、
このうちたとえば、週刊誌が下着(パンツ)泥棒の烙印を押した高木毅議員の経歴は次のようになっている。
もちろん親子は別の人格だから、世襲を禁止することはできないが、有権者が世襲議員の職能を慎重に見極めることはできる。
ジャーナリズムが正常に機能していたら、このような前近代的は状況は出現しなかったのではないか。