1. 安倍内閣の政策に直接関与する選挙で選ばれていない人々、サントリーの新浪剛史 社長ら、深刻な議会制民主主義の危機

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2015年05月05日 (火曜日)

安倍内閣の政策に直接関与する選挙で選ばれていない人々、サントリーの新浪剛史 社長ら、深刻な議会制民主主義の危機

1990年代の半ばから日本の財界が政界に対して一貫して求めてきたのは、構造改革=新自由主義の導入だった。現在、安倍内閣の下で進行しているドラスチックな構造改革に決定的な影響力を持っているのは、次のグループである。

■経済財政諮問会議

■日本経済再生本部

■規制改革会議

■国家戦略特別区域諮問会議

これらのグループの特徴は、安倍首相が「長」を務めていることである。また、日本経済再生本部を除くグループの中に、政治家以外の人々、具体的には財界の代表や識者が多数加わっていることである。

選挙で選ばれた国会議員が政策の方向性を決めるのであれば問題はないが、財界や識者の意向が政策に反映される仕組みになっている。以下、経済財政諮問会議、規制改革会議、それに国家戦略特別区域諮問会議を構成するメンバーのうち、選挙で選ばれていない人々の氏名を明記しておこう。

■経済財政諮問会議

黒田東彦(日本銀行総裁)
伊藤元重(東京大学大学院経済学研究科教授)
榊原定征(東レ株式会社 取締役会長)
高橋進 (日本総合研究所理事長)
新浪剛史 (サントリーホールディングス株式会社 代表取締役社長)

■規制改革会議

安念潤司 (中央大学法科大学院教授)
浦野光人 (株式会社ニチレイ代表取締役会長)
大崎貞和 (株式会社野村総合研究所主席研究員)
大田弘子 (政策研究大学院大学教授)

岡素之 (住友商事株式会社相談役)
翁百合 (株式会社日本総合研究所理事)
金丸恭文 (フューチャーアーキテクト株式会社代表取締役会長兼社長)
佐久間総一郎 (新日鐵住金株式会社常務取締役)

佐々木かをり (株式会社イー・ウーマン代表取締役社長)
滝久雄 (株式会社ぐるなび代表取締役会長)
鶴光太郎 (慶応義塾大学大学院商学研究科教授)
長谷川幸洋 (東京新聞・中日新聞論説副主幹)

林いづみ( 永代総合法律事務所弁護士)
松村敏弘 (東京大学社会科学研究所教授)
森下竜一( アンジェスMG株式会社取締役)

■国家戦略特別区域諮問会議

秋池玲子 (ボストンコンサルティンググループ、シニア・パートナー&マネージング・ディレクター)
坂根正弘 (株式会社小松製作所相談役)
坂村健 (東京大学大学院情報学環・学際情報学府教授)
竹中平蔵 (慶應義塾大学総合政策学部教授)
八田達夫 (アジア成長研究所所長)