1. ハワイでは高級ホテルが1年閉鎖、日本のコロナ対策はずさん、政府は客観的な感染の実態すら把握していない

日本の政治に関連する記事

2020年07月20日 (月曜日)

ハワイでは高級ホテルが1年閉鎖、日本のコロナ対策はずさん、政府は客観的な感染の実態すら把握していない

22日から政府主導の「GO TOキャンペーン」がはじまる。コロナウィルスの感染拡大に拍車がかかっている状況の下で政府が、このような政策に踏み切ったことに対して、疑問や心配の声が上がっている。

現在、感染が最も深刻なのは米国である。次にブラジル。これら両国は、現政権が発足したのち、経済を優先する政策を採ってきた。新自由主義の路線にほかならない。半ば予想できたことである。

日本政府による対策は、米国にも劣っている。感染の客観的な実態すらも把握していないレベルなのだ。

◆◆
米国の友人から、情報提供があった。三井不動産が所有するハワイのハレクラニホテルが2021年の中ごろまで閉鎖するというのだ。ハレクラニは、「一生に一度は泊まりたいホノルルのホテル」の第1位にランクされている高級ホテルだ。

閉鎖の表向きの理由は改装だが、コロナウィルスの感染拡大が止まらないので、この機会を逆手に取って改装にあてたようだ。ハワイでは、ほとんど経済活動が止まっているという。観光の復活はありえないという悲観的な声も聞こえてくる。

中国は、都市封鎖を繰り返すなどドラスチックな対策を取って、今のところコロナウイルスの拡散を抑制している。武漢市に関しては全市民にPCRが実施された。台湾も科学の視点を採用して、対策に成功している。

諸外国の対策の背景には、コロナウィールスは難敵という認識があるのだ。正体がよく分からず、夏場にも流行が衰えないという予測は科学者にも出来なかったのだ。

◆◆

ところが安倍政権は、22日から条件付きで、「GO TOキャンペーン」をスタートさせる。

コロナ対策の財源がないから仕方がないから、経済活動の再開はやむを得ないという意見もあるが、約450兆円にものぼる大企業の内部留保を吐き出させる方向で政策を採れば、財源は確保できる。大企業はアベノミクスで莫大な利益を得たのだから、理不尽な政策ではない。コロナ税を新設すべきだろう。

◆◆◆
コロナウイルスの感染が広がってからのち、メディアに「神頼み」に関する記事が現れるようになった。たとえば、産経新聞の次の記事である。

「コロナ前」と比べて、祈り、供養の習慣に変化があったかについては、「前と変わらない」が7割強を占めたが、24・3%が「ゆかりの深い故人への祈りや願いなど心の中で語りかける機会が増えた」と回答した。約15%が仏壇、位牌、遺影に手を合わせたり、花や線香を供えたりする機会が「増えた」とし、いずれも「減った」を大きく上回った。

祈りや供養の機会が増えたと答えた人の約8割は「今後も維持・継続したい」としており、コロナ禍で先祖との「絆」を求める指向が高まっていることも明らかになった。■出典

わたしは安倍政権のコロナ対策は、科学的な見地よりも、政治家個人の主観や信仰をベースに決められているのではないかと推測する。専門家の意見を参考にはするが、財界の要求と科学を重視しない安倍首相の思考回路が重なったとき、「見切り発車」的な政策が執られるのではないか。

日本が「神の国」だといった森流の観念があれば、国策の方向性を誤まる。客観的な事実を正確に把握することなくして、問題の解決方法はあり得ない。主観に頼っていては失敗する。

願望することと、客観的な事実にはギャップがある。