1. 米国ハワイ州のコロナウィルス対策、5000ドルの罰金など日本よりも厳格、アベノミクスで蓄積した大企業の内部留保463兆円を救済へ

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2020年04月20日 (月曜日)

米国ハワイ州のコロナウィルス対策、5000ドルの罰金など日本よりも厳格、アベノミクスで蓄積した大企業の内部留保463兆円を救済へ

新型コロナウィルスの感染拡大が止まらない。このウィルスは想像以上に拡散しているようだ。時事通信の報道によると、ウイルスによる汚染状況を中国の軍事医学科学院の研究チームが調べたところ、「集中治療室(ICU)に出入りする医師や看護師らの靴底にウイルスが付着し、薬剤部などに拡散していたほか、ウイルスを含む微粒子が約4メートル飛散した可能性が示された」という。感染力も強い。

ただ、幸か不幸か大半の人は自覚症状を感じないか、現れても軽症ですむ。その一方で、若年層も含めて一定の割合で死に至るケースが発生する。戦死者が出るようなものだ。

緊急事態宣言が出された後も、東京の交通網は従来どうり動いており、都市を完全に封鎖する対策とはほど遠い。諸外国と比べて、日本政府が取っている措置は柔軟すぎる。

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たとえば米国のハワイ州と比べると違いがよく分かる。現地の日本総領事館が「イゲ・ハワイ州知事の罰則規定のある緊急事態宣言追加措置の発令」という文書を現地の日本人にメールなどで送付したのだが、日本とは比較にならないほど厳し内容になっている。緊急事態宣言に従わない者には5000ドル(約50万円)の罰金を課すというのだ。

以下、引用しておこう。

ハワイ州の緊急事態宣言追加措置について,4月17日から以下の措置が追加されました。違反者には、5,000ドル以下の罰金又は1年以下の禁固刑のいずれか、もしくは両方が科されます。

−すべての個人は、社会的活動に従事している場合を除き、公共の場においてマスク又は布マスクを着用しなければならない。

−ハワイ州が管理するすべてのビーチは閉鎖される。ビーチで座ること、立ち止まること、寝そべることは認められない。ただし、運動のためにビーチを横切ることは構わない。

−同一家族の場合を除き、娯楽目的のボートには2人までしか乗ることが認められない。また、各ボートは他のボートと20フィート(約6メートル)離さなければならない。

−同一家族の場合を除き、いっしょにハイキングするのは2人までしか認められない。各ハイカーは、20フィート(約6メートル)以上離れなければならない。

−同一家族の場合を除き、釣りのために集まるのは2人までしか認められない。

−不可欠な事業に従事する従業員及びその顧客は、顔を覆うものを着用しなければならない。

−施設内に入場する人数を制限しなければならない。

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終息の兆しが見えている中国でも、厳しい規制が敷かれた。中国の場合は団地の住民が大半を占めるのだが、武漢からはるかに遠方の遼寧省(首都は瀋陽)などでも住民以外は団地のゲートから内側へは入れない措置が取られていたらしい。宅配も郵便も、ゲートでストップする。

小規模スーパーから大規模スーパーまで、入口で体温チックが義務づけられていた。スーパーの入口では、体温計が無料配布された。0

公共交通が止まり、会社も学校も閉鎖になったが、共働きの場合、一人分の給料は完全に補償されていた。

武漢市では、900万人の住民全員にPCR検査が課された。

このあたりが社会主義国家の強みである。住民は日本ほどダメージを受けていないようだ。

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日本では、対策も補償も曖昧なままだらだらと時間を浪費している。結局、経済を最優先しているのだ。経済が麻痺しても、新自由主義政策の下で補償制度が崩壊しているからそうせざるを得ないのである。皮肉なことが、コロナウィルスの感染拡大を通じて、日本に貧困が大規模に広がっていることが判明したのである。

大企業の内部留保463兆円を吐き出させるような方向性の政策が必要だろう。大企業は、アベノミックスでぼろもうけさせてもらったわけだから、緊急時には社会貢献すべきだろう。