1. 強制わいせつ未遂と住居侵入の疑いで読売新聞販売員を逮捕 責任を転嫁する新聞社の「取引関係にある販売店」という表現

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2014年03月27日 (木曜日)

強制わいせつ未遂と住居侵入の疑いで読売新聞販売員を逮捕 責任を転嫁する新聞社の「取引関係にある販売店」という表現

新聞ばなれが進むなか、強引な新聞勧誘が増えている。24日付けの産経(電子版)は、読売新聞の販売員が強制わいせつ未遂と住居侵入の疑いで逮捕されたニュースを掲載している。タイトルは、「契約断られた直後に… 強制わいせつ未遂容疑で読売勧誘員の男逮捕」。

新聞購読の勧誘で訪れたマンションで、女子大生(19)にわいせつな行為をしようとしたとして、京都府警北署は24日、強制わいせつ未遂と住居侵入の疑いで、京都市北区大宮北林町、読売新聞販売員、堀茂樹容疑者(38)を逮捕した。同署によると「行ったことは間違いない」と話しているが、わいせつ目的については否認している。

 逮捕容疑は2月11日午後8時20分ごろ、新聞購読の勧誘で訪れた同区のマンションで、一人暮らしをしていた女子大生の部屋に入り、わいせつな行為をしようとしたとしている。

 同署によると堀容疑者は犯行前にも勧誘に訪れ、女子大生は4日間の試し読みをしていた。試し読み後に購読契約を断ると、犯行に及んだという。

 読売新聞大阪本社広報宣伝部の話 「取引関係にある販売店の従業員が逮捕されたことは誠に遺憾。事実を確認のうえ、厳正な対処を販売店に求める」

疑問を呈したくなるのは、読売の広報宣伝部のコメントである。「取引関係にある販売店」という表現は、販売店が不祥事を起こしたときの常套句になっている。が、これは商取引の契約上、新聞社は販売店との「取引関係」にあるということに過ぎない。読売に限らず新聞社は販売店に対して、販売政策を徹底させている。むしろ実態からすると、販売店は、新聞社販売局の実働部隊と解釈することもできる。

◇真村高裁判決の判例

そのことは実質的に新聞社の優越的地位の濫用を認定した真村裁判・福岡高裁判決にも現れている。同判決には読売の販売政策について次のような認定がある。

※文中の「虚偽報告」とは、「押し紙」(残紙、あるいは偽装部数)を実配部数に含めて、新聞社に報告する行為を指す。販売店がこうした行為に走るのは、「押し紙」が独禁法に違反するので、帳簿上は「押し紙」が存在しないことにする必要があるからだ。そこで「押し紙」を実配部数として報告するのだ。

新聞販売店が虚偽報告をする背景には、ひたすら増紙を求め、減紙を極端に嫌う一審被告の方針があり、それは一審被告の体質にさえなっているといっても過言ではない程である。

一方で定数と実配数が異なることを知りながら、あえて定数と実配数を一致させることをせず、定数だけをABC協会に報告して広告料計算の基礎としているという態度が見られるのであり、これは、自らの利益のためには定数と実配数の齟齬をある程度容認するかのような姿勢であると評されても仕方のないところである。

これらの認定から、読売は自社の販売政策にしたがって、販売店の業務を指導していることが読み取れる。と、すれば「取引関係にある販売店」を強調することで、新聞拡販員が起こしたトラブルの責任を販売店に転嫁するのは、誤っている。

改めて言うまでもなく、景品を使わなければ購読してもらえない紙面では、ジャーナリズムの価値がない場合が多い。