1. 滋賀医科大病院事件

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大津市民病院の新理事長に滋賀医科大の河内明宏教授、過去の有印公文書偽造事件は不問に、前近代的な人事制度の弊害 

赤色に錆び付いた人事制度。人脈社会の腐敗。それを彷彿させる事件が、琵琶湖湖畔の滋賀県大津市で進行している。

大津市の佐藤健司市長は、9月9日、大津市民病院の次期理事長の名前をウェブサイトで公表した。新理事長に任命されるのは、滋賀医科大付属病院の泌尿器科長・河内明宏教授(写真、出典=九州医療新報)である。河内教授の理事長就任は、今年の6月に既に内定していたが、今回、任命予定者として公開されたことで、近々、公式に理事長に就任することが確実になった。任期は、2022年10月1日から25年3月31日である。

デジタル鹿砦社通信でも報じてきたように、河内教授は滋賀医科大病院の小線源治療をめぐる事件に関与した当事者である。はたして公立病院の理事長に座る資質があるのか、事件を知る人々から疑問の声が上がっている。

佐藤市長に対して、新理事長選任のプロセスを公開するように求める情報公開請求も提出されている。

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2022年06月16日 (木曜日)

大津市民病院の新理事長に滋賀医科大の河内明宏教授、就任の経緯は迷宮の中、大津地検への書類送検など懸念される経歴

滋賀県大津市は、大津市民病院の新理事長に、滋賀医科大泌尿器科長の河内明宏教授(63)を内定した。同病院では、今年の2月ごろから次々と医師が退職に追い込まれる事態が続いている。

『京都新聞』(6月6日)によると、「これまでに京都大から派遣された」「医師ら計22人が退職意向、またはすでに退職したことが明らかになっている」。自主退職なのか、退職強要なのかは不明だが、大津市民病院から京都大学人脈を排除する意図があるとする見方もある。

現理事長の北脇城氏は、「女性ホルモンの研究と手術にあこがれて産婦人科医を志した」経歴の持ち主である。京都府立医科大の出身で、新理事長の河内医師とは同門である。

わたしは大津市の地域医療政策課に、今回の理事長人選の経緯を問い合わせた。これに対して副参事の職員は、次のように回答した。

「選任の経緯を記録した文書は存在しません。選任にあたり会議は開いていません」

誰かが独断で、河内医師を新理事長に決めた公算が高い。

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2022年06月11日 (土曜日)

滋賀医科大から大津市民病院へ、腐敗のタスキリレー

予期せぬかたちで滋賀医科大事件の第2幕が始まった。

滋賀県大津市は、6月6日、滋賀医科大の泌尿器科長、河内明宏教授(63)を新しい理事長に内定したと発表した。同病院では、京都大学系列の医師らが次々と退職して混乱が広がり、前理事長が引責辞任した。空白になった椅子を河内教授が占めるかたちとなった。

この人事の背景に何があったのかを、わたしは現時点では把握していない。しかし、河内教授の履歴についてはかなり知っている。滋賀医科大事件を取材する中で、事件の核心的人物であることが分かった。

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2021年10月20日 (水曜日)

前立腺癌の革命的な療法-京都の宇治病院で岡本メソットが再開、1年半の中断の背景に大学病院の社会病理

大学病院から追放された非凡な医師が医療現場に復活を果たした。前立腺癌治療のエキスパートとして知られる岡本圭生医師が、治療の舞台を滋賀医科大付属病院(大津市)から、宇治病院(京都市宇治市)に移して治療を再開したのだ。

この治療法は、岡本メソッドと呼ばれる小線源治療で、前立腺癌の治療で卓越した成果をあげてきた。しかし、後述する滋賀医科大病院の泌尿器科が起こしたある事件が原因で、1年7カ月にわたって治療の中断を余儀なくされていた。岡本医師が言う。

「8月から月に10件のペースで治療を再開しました。年間で120件の計画です。関東や九州、東北からもコロナ禍にもかかわらず受診される患者さんが大勢います」

名医が治療の舞台を移さなければならなかった背景になにがあったのか。

◆中間リスクの前立腺癌、根治率は99%

小線源治療は、放射性物質を包み込んだカプセル状のシード線源を前立腺に埋め込んで、そこから放出される放射線でがん細胞を死滅させる治療法だ。1970年代に米国で誕生した。

その後、改良を重ねて日本でも今世紀に入るころから実施されるようになった。岡本医師は、従来の小線源治療に改良を加えて、独自の高精度治療を確立し、癌の根治を可能にした。放射線治療の国際的ガイドラインを掲載している『ジャーナル・オプ・アプライド・クリニカル・メディカル・フィイジックス』誌( Journal of Applied Clinical Medical Physics )[2021年5月]は、その岡本メソッドの詳細を紹介している。【続きはデジタル鹿砦社通信】

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2020年09月30日 (水曜日)

前立腺癌患者会が大学関係者80名に事件に関する資料を送付、小線源治療をめぐる滋賀医科大事件

滋賀医科大医学部付属病院の岡本圭生医師による小線源治療が終了して11月末で1年になる。民事裁判は終了して事件は一応の決着をみたが、滋賀県大津署が2件の刑事告訴(容疑者は1件は河内明宏教授、他の1件は被疑者不詳、)を検察に書類送検したこともあって、患者会は攻勢を強めている。

患者会は9月に入って、事件に関する資料を整理してPDFにまとめ、それを滋賀医科大の幹部、診療科長、部長など約80名に送付した。資料は中日新聞・作山哲平記者のルポルタージュ、判決ダイジェスト、MEDIA KOKUSYOの記事などから構成されている。

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2020年08月26日 (水曜日)

滋賀医科大の河内教授による公文書偽造疑惑事件で、滋賀県警大津署が書類送検、アンケート用紙の偽造疑惑も検察庁が捜査へ

メディア黒書で報じてきた滋賀医科大事件で新しい動きがあった。滋賀県警大津警察署は、8月21日付けで、泌尿器科の河内明宏教授を有印公文書偽造などの容疑で大津地方検察庁へ書類送検した。

この事件は、昨年の11月で終了した前立腺癌の小線源治療に特化した寄付講座の運営をめぐり、主導権を握ろうとした河内教授が、部下の准教授を講座のスタッフに加えようと企てたのが発端である。自分の部下を講座のスタッフに加えるために必要な公文書を偽造したとされる。

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2020年07月13日 (月曜日)

前立腺がん患者をモルモットに、「疑惑の判決」、滋賀医科大付属病院事件の総括

手術のモルモットにされかけたとして4人の前立腺癌患者が、滋賀医科大医学部付属病院(以下、滋賀医大)の2人の泌尿器科医に対して総額440万円の損害賠償を求めた裁判で、大津地裁は2020年4月14日、原告の訴えを棄却した。大阪毎日放送や朝日新聞など主要メディアが、提訴から注視してきた事件で、原告の勝訴を確実視する見方が固まっていた事情もあって、判決は物議をかもした。

この裁判が結審したのは、昨年の12月。その後、最高裁事務総局は、3人の裁判官のうち2人を異動させた。判決を読み上げたのは、原告にも被告にも面識のない裁判長だった。

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2020年06月08日 (月曜日)

 7日に発売の『紙の爆弾』、滋賀医大事件の判決にみる「報告事件」の実態、裁判所の公正・中立を問う

『紙の爆弾』(7月号)に、わたしが執筆した滋賀医科大事件の記事が掲載された。タイトルは、「前立腺がん患者をモルモットに 滋賀医大病院事件『疑惑の判決』」。

このルポは、4月14日に判決が下された滋賀医科大事件の判決に、「報告事件」の疑惑があることを伝えたものである。「報告事件」というのは、全国の裁判所を管理する最高裁事務総局の政治的判断と介入により、公正・中立な判決が阻害された可能性がある事件を意味する。

裁判の進行を担当書記官が最高裁事務局へ「密告」して、最高裁が政治的判断が必要と考えた場合、担当裁判官を人事異動させることによって、最高裁事務局の意に沿う判決を下させる事件のことである。

滋賀医大病院事件では、結審の後、2人の裁判官が異動になった。判決を読み上げたのは、結審の後、裁判官に就任した新しい裁判長だった。前裁判長は、判決に捺印していない。

国立病院で起きた人間モルモット事件に審判を下すのは、厚生労働省の信用失墜につながりかねない。実際、厚生労働省はこの事件を傍観し続けたのである。

この裁判が「報告事件」であることは、書面を読めば判断できる。わたしのようにジャーナリストの端くれであっても、長年に渡って記事やルポを書いていると、論理が破綻している「作文」には反応する。編集者やライターの視点で、判決文を読んでみると、判決文が後から、誰かが修正を加えたものであることが分かるのだ。

「作文」としては、書き直しが求められるレベルなのだ。繰り返しになるが、それは「作文」で最も大事な論理が破綻しているからだ。

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2020年05月02日 (土曜日)

滋賀医科大医学部付属病院の事件で原告が控訴を断念、弁護団が声明を発表

滋賀医科大医学部付属病院の事件で、原告が控訴を断念した。4月28日、弁護団長の井戸謙一弁護士は、「控訴断念についての声明」を発表した。

それによると判決そのものは不当としながらも、原告が高齢であることなどを考慮して、控訴を断念するに至った。しかし、原告が主張してきた事実関係はほぼ認定されたことや、最終的には、50人もの前立腺がん患者の命を救ったことも大きな成果として評価している。

以下、声明文である。 (PDFはここから)

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滋賀医科大事件の裁判,「報告事件」の疑惑、陪席の小松美穂子裁判官は横浜副流煙裁判の元裁判官だった

滋賀医科大事件の裁判が、「報告事件」に指定されていたのではないかという声があがっている。「報告事件」とは、裁判の書記官が裁判の進行を最高裁事務総局に報告し、それを受けて最高裁事務総局が判決の方向性を決めるペテン裁判のことである。公権力や大企業に不利な判決が下りそうな雲行きになると、裁判官を交代させて、最高裁事務総局のおもわく通りの判決へ誘導する事件のことである。

この問題を指摘しているのは、元裁判官で弁護士の生田暉雄氏(写真)である。

次に紹介する動画は、2016年2月28日に「最高裁をただす市民の会」で生田氏が行った講演である。この講演では、報告事件に関しては直接の言及はないが、裁判所の内幕を暴露している。創価学会の関係者が起こした訴訟と担当裁判官の関係についても言及している。また、理不尽な給与体系や人事異動についても言及している。容赦なく「闇」を暴いている。

滋賀医科大事件の判決を検証するに際し、その前段としてメディア黒書で紹介する

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2020年04月15日 (水曜日)

大津地裁が原告患者らの請求を棄却、滋賀医科大医学部付属病院の小線源治療をめぐる事件

医師が患者に対する説明義務を怠ったとして4人の癌患者が滋賀医科大医学部付属病院の2人の医師に総額440万円の損害賠償を求めた裁判の判決が14日に大津地裁であった。堀部亮一裁判長は、患者側の請求を棄却した。

この事件の発端は、2015年1月に同病院に前立腺癌に対する小線源治療の寄付講座が開設されたことである。講座の特任教授に就任したのは、この分野のパイオニアとして知られる岡本圭生医師だった。滋賀医科大は岡本医師を中心に、小線源治療のセンター化へ向けてスタートを切ったのである。

ところが泌尿器科の河内教授と成田准教授が、岡本医師の講座とは別に小線源治療の窓口を設置して、一部の患者を泌尿器科へ誘導し、泌尿器科独自の小線源治療を計画したのだ。実際に20数名の患者が事情が分からないまま泌尿器科へ誘導された。

しかし、滋賀医科大には、小線源治療においては岡本医師という卓越した実績の持主がいる。当然、泌尿器科へ誘導された患者も岡本医師による岡本メソッドを受ける権利がある。4人の原告患者は成田氏らが、自分たちにも岡本医師による異次元の治療を受ける選択肢があることを説明しなかったことが、説明義務違反にあたるとして提訴したのである。

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2020年04月13日 (月曜日)

4月14日に大津地裁で判決、争点は説明義務違反の有無、滋賀医科大事件

滋賀医科大医学部付属病院で起きた“人間モルモット”事件の判決が、4月14日の15時に大津地裁で言い渡される。この事件は既報してきたように、前立腺癌の小線源治療をめぐり、4人の患者が説明義務違反で、2人の医師に対して総額440万円の損害賠償を求めたものである。

同病院では、小線源治療のパイオニア・岡本圭生医師が独自の講座で、前立腺癌の患者に対する小線源治療を実施してきた。その治療成績は卓越していて、全国から患者が治療を希望して集まっていた。

【参考記事・ビジネスジャーナル】前立腺がん、手術後の非再発率99%の小線源治療、画期的な「岡本メソッド」確立

ところが泌尿器科の河内明宏教授と成田充弘准教授が、岡本医師とは別に自分たち独自で小線源治療を実施しようと計画した。そして20名あまりの癌患者を泌尿器科へ誘導した。

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2020年04月04日 (土曜日)

前立腺がん、手術後の非再発率99%の小線源治療、画期的な「岡本メソッド」確立

前立腺がん治療において手術後7年の非再発率が99.1%――。

そんな驚異的な成果を示す論文が、2月28日付けの医学誌「ジャーナルオブコンテンポラリーブラキセラピー(Journal of Contemporary Brachytherapy)」に掲載された。電子版には、それに先立つ1月19日に掲載されている。

論文を発表したのは、前立腺がんに対する小線源治療のパイオニアである岡本圭生医師である。今回、公表された最新の論文は、2005年から16年の期間に、同医師が中間リスクの前立腺がん患者397人に対して実施した小線源治療の成績を報告したものである。

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