1. 基地局設置に関するトラブルが急増、懸念される電磁波の人体影響

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2020年07月02日 (木曜日)

基地局設置に関するトラブルが急増、懸念される電磁波の人体影響

無線通信の基地局設置に関するトラブルが急減に増えている。「電磁波からいのちを守る全国ネット」の運営委員をしていることもあって、また、わたし自身がこの問題を取材していることもあって、相談の対応に追われている。最も多いのはKDDI基地局についての相談である。次に楽天、ソフトバンクとNTTドコモに関する案件はそれぞれ1件である。

◆◆
先週、2件ほど事例を紹介しておこう。

【1】

設置場所は、埼玉県春日部市金崎675-2 にあるグループホーム、庄和ケアセンター「そよ風」に隣接する土地である。KDDI基地局である。

【2】

設置場所は、千葉県野田市岩名2丁目44-1 。 配電盤に通信会社の名前はない。同形の基地局が野田市五木新町37、「五木しんまちふれあい公園」横の駐車場にもある。

東武線野田市梅郷駅東口ロータリ付近、アパート側にも、配電盤に社名がない基地局がある。

◆◆◆
5Gの導入を機に、電磁波問題の認知度が高まってきた。かつては電磁波問題といっても、まったく知識がない人が大半を占めていた。その最大の原因は、マスコミがこの問題を報じないことである。報じない理由は、電話会社が広告のスポンサーになっているからにほかならい。

基地局からの電磁波は、携帯電話末端の電磁波ほど強くはないが、最大の問題は24時間被曝することである。1日か2日の期間ではない。5年、10年、15年と被曝し続けるのである。

3Gや4Gの基地局周辺で癌の発症率が高いことを示す疫学調査はすでに複数ある。

5G基地局からの電磁波は、将来的にはミリ波と呼ばれる極めてエネルギーが強い周波数帯のものが使われる可能性が濃厚だ。その電磁波を長期にわたって被曝したとき、どのような人体影響が現れるのか、まだ分かっていないのである。

しかも、基地局に関する情報は、企業秘密などを理由に公表されない。設置に際しても、電話会社はどのようなリスクがあるのかを住民に説明しない。総務省の電波防護指針に従って操業するので、安全だとオウムのように繰り返す。

住民は自分たちがどのような電磁波に被曝しているのかを正確に知ることすらできないのである。