1. 琉球新報社に対する「押し紙」の集団訴訟、1年半前に和解で終了していた

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2018年05月09日 (水曜日)

琉球新報社に対する「押し紙」の集団訴訟、1年半前に和解で終了していた

「押し紙」を強制されたとして琉球新報社の新聞販売店8店(原告は19人)が集団で、同社に対して損害賠償を求めた「押し紙」裁判が、約1年半前に和解で終了していたことが分かった。

この裁判は注目度が高く、大手の週刊誌も関係者への接触を試みていたが、情報が少なく、結局、ほとんど報じられないままになっていた。メディア黒書に、裁判に関する情報提供があり、それに基づいて筆者が原告の弁護士とコンタクトを取ったところ、既に1年半前に終わっていたことが分かった。

和解内容については、琉球新報社と原告のあいだに非公開の取り決めがあり、分からない。

参考までに、2016年5月12日付けの記事を紹介しよう。

【参考記事:メディア黒書】販売店が集団で琉球新報社を提訴、「押し紙」問題で

◇裁判では明確な証拠がすべて

このところ「押し紙」裁判が急激に増えている。しかし、新聞社は敗訴判決を避けるために、判決前に和解を受け入れるケースが大半を占める。判決が下らないために、報道されることはほとんどないが、司法は「押し紙」を認めない方向へ動いているのだ。

かつて「押し紙」裁判は、提起しても販売店が勝訴する可能性はほとんどなかった。しかし、2007年に読売新聞社による「押し紙」政策が実質的に司法認定された後、司法判断が変化しはじめた。紆余曲折はあったが、現在は「押し紙」を認めない判断が勝を制するようになっている。

読売新聞・真村裁判福岡高裁判決

「押し紙」裁判を起こすためには、新聞社との商取引に関する書面を保存しておく必要がある。裁判は、証拠がすべてなので、「押し紙」の証拠が存在するかどうかが、勝敗を決める。書面はすべて保管するのが望ましい。可能性であれば、担当員との会話も録音しておくのが望ましい。

◇弁護士が公取委を厳しく批判

余談になるが、ウエブサイト「ビジネスジャーナル」(9日付け)が、「押し紙」裁判にかかわった弁護士のペンによる公取委批判の記事を掲載している。弁護士は、公取委を次のように批判している。

「押し紙を取り締まる公取委は何をやっているのか」と疑問に思う方も多いだろう。答えは極めてシンプルで、筆者の知る限り「何もやっていない」のである。

参考までに記事を紹介しておこう。

【参考記事・ビジネスジャーナル】新聞社の「押し紙」、公取委が放置で販売店を見殺しに…部数水増しなら詐欺行為

 

【おしらせ】種子法廃止と遺伝子組み換え食品のリスクについて書いた昨日付けの記事のリンク先が間違っていました。修正済みです。お詫び申し上げます。 ■昨日付けの記事