1. なぜ遺伝子組み換え食品は危険なのか?米国で危険が指摘されている商品を日本で普及させる安倍内閣の愚策、種子法の廃止から猛毒イソシアネートの放置まで

環境問題に関連する記事

2018年05月08日 (火曜日)

なぜ遺伝子組み換え食品は危険なのか?米国で危険が指摘されている商品を日本で普及させる安倍内閣の愚策、種子法の廃止から猛毒イソシアネートの放置まで

4月1日で、種子法が廃止された。

この法律は、日本の主要な農作物(具体的には、稲、大麦、はだか麦、小麦及び大豆)の品種改良を国の管理下で行うことで、種を確実に保存し、普及することを目的に、戦後制定された法律だった。

廃止の理由は実に単純で、農作物の品種改良を公的な管理下から、民間へ移すことである。典型的な規制緩和=新自由主義の政策である。これにより、これまで国が管理していた稲、大麦、はだか麦、小麦、大豆の品種改良に農業ビジネスが参入してくることになる。関連する法整備が整えば、これらの農作物に遺伝子組み換え技術が応用され、実際に国内で生産される可能性が極めて高い。

幸いに、現時点では、国内で遺伝子組み換え農作物を栽培することは、認められていない。スーパーに陳列されている遺伝子組み換え農作物、たとえば大豆やトウモロコシ、ナタネなどはすべて輸入品である。

が、種子法が廃止されたことで、日本でも遺伝子組み換え農作物が開発・生産されるようになる可能性が高い。グローバリゼーションの中で、ビジネスのハーモニーぜーションが進み、米国のモンサント社など、巨大な種会社が日本に進出してきて、日本でも遺伝子組み換え食品があふれるリスクがある。。

と、いうよりも米国では、既に遺伝子組み換え食品の危険性が指摘され、大きな社会問題になっているので、米国の種会社は市場を米国から日本などに移すことになりそうだ。日本人の大半が、遺伝子組み換え食品の危険性を知らされていないからだ。

◇なぜ、遺伝子組み換え食品が危険なのか

遺伝子組み換え食品のリスクは、すでに動物実験でも立証されている。簡単にいえば、次のような理屈になる。たとえば遺伝子を組み換えることで、農薬を散布しても枯れない農作物を作る。そして大量に農薬を使って、作物の大量生産を行う。その結果、作物に付着した大量の農薬残存物が体内に取り込まれ、奇形や癌などを出現させる。

遺伝子組み換え食品の危険性については、次の記事に詳しい。動物実験も紹介している。

【参考記事・メディア黒書】種子法の廃止で、日本に危険な遺伝子組み換え作物が溢れる、恐ろしく無知な安倍内閣の政策

◇イソシアネートによる被曝
日本では、化学物質を被曝するリスクや電磁波のリスクなど生活環境がもたらす人体影響という観点からの報道が極めて少ない。巨大ビジネスの利権にかかわる分野であるからだ。日本のマスコミは、広告依存型なので、これらの企業から広告費が支出されると、大事な問題であっても、報道しない構図になっている。

最近、筆者が取材した水面下の大問題に、イソシアネートの被曝による人体影響がある。イソシアネートは、化学物質のひとつで毒性が強いにもかかわらず、極めて用途の範囲が広い。たとえば身近なところでは、柔軟剤、芳香剤、塗料、化粧品などに含まれている。

イソシアネートは、元々、アレルギーの動物実験のためのラットを作るために使われていた化学物質である。そのためにその有害性は、昔から周知の事実になっている。イソシアネートが体内に入ると、アレルギーを起こすことがは周知の事実となっている。が、それにもかかわらず野放し状態になっている。広範に商業利用されているのである。

【参考記事・メディア黒書】水面下で広がる化学物質過敏症の原因、死亡例もあるイソシアネートの恐怖

◇米国に利用される日本

日本では、生活環境はどんどん悪化している。危険な食品や危険な商品が増え続けている。しかも、こまったことに国会議員にも、ほとんどその認識がないのが実態だ。議員の数が少なく多忙で、規制する法案が作れない事情もあるが、多くの国会議員は議員定数の削減を主張しているわけだから、理由にならないだろう。

種子法の問題に戻るが、日本人の主食である米などに遺伝子組み換え技術を応用し、その種で「新種米」を栽培することを可能にする法整備は止めなければならない。米国で危険が指摘され、縮小の方向へ向かっているものを、日本で普及させる必要はないだろう。