「香害」と電磁波――科学的根拠と疑似科学の境界線

「香害」に科学的な根拠はあるのか、それとも疑似科学なのか? この問いと並行して語られるテーマに、電磁波による人体への影響をめぐる議論がある。電磁波による人体への影響に科学的根拠があるのか、それとも疑似科学なのかという問いは、「香害」と同様に重要なテーマである。
2005年から、わたしは電磁波問題を取材してきた。そもそもの動機は、自宅がある集合住宅の屋上に携帯電話の基地局を設置したいという打診がNTTドコモとKDDIからあり、マンションの管理組合で話し合うことになったことである。しかも、基地局は、わたしの書斎の天井を隔てた真上に設置する計画だった。幸い、管理組合が「NO」の判断をし、計画は中止になった。
「倒産31件」では見えない新聞販売店の経営危機 ――『しんぶん赤旗』記事が見落とした「押し紙」問題

8月22日付の『しんぶん赤旗』に掲載された記事には、重大な事実誤認がある。見出しは「新聞販売店倒産 年間50件超えか」「購読者離れに歯止めかからず」である。
この記事は、東京商工リサーチの調査によると、2026年1~7月の新聞販売店の倒産が31件に上り、このままのペースで推移すれば年間50件を超えるおそれがあるとしたうえで、新聞の休刊や廃刊が進む背景として、購読者の新聞離れや広告収入の減少を挙げている。
しかし、この数字だけでは新聞販売店が置かれている実態を十分に捉えることはできない。販売店の経営が行き詰まった結果、店舗や販売区域を残したまま経営者が交代したケースや、倒産という形を取らず自主的に廃業したケースは、「倒産31件」という数字には含まれていないからである。
Japan’s Declining Newspaper Industry and the Oshigami Problem

By Tetsuya Kuroyabu
Japanese newspapers are losing readers very quickly.
In Europe and the United States, many newspaper companies have moved from printed newspapers to the Internet. This change has helped some of them build a more stable business. Japanese newspaper companies, however, have been slower to make this change.
One reason is Japan’s traditional newspaper delivery system. For many years, newspaper companies grew by using local newspaper shops to deliver printed newspapers directly to people’s homes. Because this system was very important to their business, it has been difficult for them to move away from printed newspapers.
新聞の没落止まらず、読売新聞が500万部割れ、朝日新聞も300万部割れ目前――2026年6月ABC部数

2026年6月度のABC部数が明らかになった。それによると、読売新聞は500万部の大台を割り込み、約499万8,000部となった。この1年間で約44万5,000部を減らした。
朝日新聞は約306万部で、現在の減少傾向が続けば、年内にも300万部の大台を割り込む可能性が高い。この1年間だけで約17万5,000部を減らした。
詳細は次の通りである。カッコ内は前年同月からの減少部数。
ウクライナ紛争で「最大限の勝利」を得られなければ、ロシアは本当に存続できないのか?

ロシアはウクライナ紛争で「最大限の勝利」を収めなければ、国家として存続できないのか。ロシア指導部が勝利の必要性を強調する一方、米国との交渉では一定の妥協に応じる姿勢も示している。本稿は、ロシアがすべての目標を達成しないまま紛争が終結した場合を想定し、その後に直面する軍事・安全保障上の課題と、国家存続への影響を考察する。
執筆者:アンドリュー・コリブコ
ここで最も重要なのは、ロシアが他国との軍拡競争についていけるだけの軍事力を維持し、国民も長期にわたる厳しい状況に耐え続けられるかどうかである。これは、ロシアの著名な専門家ワシリー・カシンが5月下旬に示した見方ともよく似ている。
共産党を名乗る人々は本当に共産党員だったのか、「反差別運動」についての共産党の見解

日本共産党は、7月2日、機関紙『しんぶん赤旗』で、「反動政権、排外主義に反対する運動のあり方について」と題する声明を発表した。これは、共産党員とされる一部の人々が、インターネット上で共産党を名乗り、「レイシスト」や「差別者」を品位を欠く言葉で糾弾する行為について、党として公式見解を示したものである。見解の表明は、あまりにも遅きに失した感を免れないが、過去の過ちを認めたこと自体は評価できる。
「押し紙」を隠す経理マジック――毎日新聞裁判で判明した日本の新聞社のビジネスモデルに、ジャーナリズムが機能しない客観的な理由

既報したように、新聞販売のモデルが、毎日新聞を被告とする「押し紙」裁判の中で、ほぼ完全に解明された。
このスキームが日本のすべての新聞社に当てはまるという確証はない。しかし、販売店が新聞代金を納入できなかった「押し紙」の未納金を、新聞社が支給すべき補助金の未払い分として処理する仕組みが組み込まれていることで、法的には「押し紙」が存在しないかのような状況が作り出されている経理処理方法を踏まえると、「押し紙」を販売政策に組み込んでいる新聞社は、毎日新聞と同様の手法で経理処理を行っている可能性が極めて高い。
このスキームの詳細については、次の記事を参照してほしい。
毎日新聞「押し紙」裁判で販売政策の実態が判明――補助金処理によるスキームが明らかに

毎日新聞社を被告とする「押し紙」裁判で、「押し紙」を販売政策に組み入れるスキームの全容が明らかになった。その仕組みがどのようなものなのか、簡単な数字を使って説明しよう。
メディア黒書で繰り返し報じてきたように、この裁判は兵庫県阪神地区の毎日新聞の元新聞販売店主が、「押し紙」などによって生じた損害の賠償を求めて大阪地裁に提訴したものである。代理人は江上武幸弁護士が務めている。
押し紙弁護団、「押し紙」制度のからくりを解明 毎日新聞の対応に注目 第12準備書面を提出

毎日新聞の「押し紙」裁判を担当する押し紙弁護団は、2026年6月25日、第12準備書面を裁判所へ提出した。第11準備書面は、23日に提出された。次の記事を参照にしてほしい。
【参考記事】毎日新聞「押し紙」訴訟 補助金処理のグレーゾーンが浮上、原告が請求根拠を変更
この裁判は、兵庫県阪神地区の毎日新聞元販売店主が、「押し紙」による損害を受けたとして、毎日新聞社に約1億6000万円の損害賠償を求めているものである。
発端は、元店主が販売店を廃業する際、毎日新聞側から「押し紙」により生じた未払い金は、認証金や販売店譲渡代金と相殺するとの説明を受け、納得できずに押し紙弁護団へ相談したことにある。



