1. 新聞関係者の残紙を「積み紙」と決めつける詭弁

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2020年06月27日 (土曜日)

新聞関係者の残紙を「積み紙」と決めつける詭弁

新聞業界における詭弁の最たるものを紹介しよう。新聞の残紙に関するものである。

もう20年以上も前になるが、新聞協会の職員に、「押し紙」について取材させてほしいと申し出たところ、

「『積み紙』のことですか?」

と、切り返されたことがある。

「押し紙」というのは、新聞社が販売店に買い取りを強制する新聞のことである。これに対して、「積み紙」は新聞販売店が、折込広告の受注を増やすために、みずから希望して買い取る配達予定のない新聞を意味する。

日本新聞協会は、「積み紙」は自分たちの責任ではないとして、放置してきた。

しかし、広告主からすれば、「押し紙」も「積み紙」も折込み媒体の水増しの温床になり容認できない行為にほかならない。しかも、「積み紙」による折込手数料は、新聞の卸代金として、新聞社の懐に入っているのである。

今後、残紙問題には広告主も声をあげるべきだろう。「積み紙」は放置してもいいことにはならない。