1. 東京23区の広報紙を対象にした折込チラシ水増しの実態調査、目黒区など12の区で「水増しの強い疑惑」

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東京23区の広報紙を対象にした折込チラシ水増しの実態調査、目黒区など12の区で「水増しの強い疑惑」

折込チラシの水増し実態を、東京23区の広報紙(2019年度分)を対象に調査した結果、16の区で新聞折込がおこなわれ、そのうち12の区で水増し詐欺がおこなわれている強い疑惑が浮上した。ただし、今回の調査は予備調査なので、今後、当事者に取材を重ねることで、データの信憑性や特殊な事情がないかなど、さらに検証する必要がある。

【新聞折込を実施していない区】
次の7区では、広報紙の配布に際して、新聞折込は行われていない。

足立区、葛飾区、北区、江東区、中野区、渋谷区、台東区

【新聞折込を実施している区】
新聞折込を実施している区は、次の16区である。

荒川区、文京区、千代田区 、中央区、江戸川区 、板橋区 、目黒区、港区、練馬区、大田区 、世田谷区、品川区、新宿区、杉並区、墨田区、豊島区

【水増しが強く疑われる区】
水増しが強く疑われる区は12区あった。新聞社が新聞販売店に「押し紙」を多量に搬入している状況下では、新聞折込を実施している区のすべてで、広報紙が水増し状態になっている可能性が高いが、今回の調査で、「強く疑われる区」として区別した根拠は、次に述べる事情による。

周知のようにABC部数は、新聞社が新聞販売店に送り込んでいる新聞部数のことである。当然、この中には「押し紙」が含まれている。しかし、区ごとに「押し紙」部数を特定することは、新聞社や販売店の内部資料を入手しない限り難しい。

そこでABC部数には「押し紙」は1部も含まれていないという仮の前提に立ち、そのABC部数を超えた数量の広報紙が搬入されている実態がある区を「水増しが強く疑われる区」と定義した。たとえば次の目黒区の例である。

全体:87,000
新聞折込:74,00
ABC部数:51,971

「水増しが強く疑われる区」に該当するのは次の12区である。

荒川区、文京区、江戸川区、目黒区、港区、練馬区、大田区 、世田谷区、品川区、新宿区、杉並区、豊島区

以下、調査結果の詳細データである。

1. 足立区  該当外

2. 荒川区  『あらかわ区報』
「あらかわ区報は区の施策や区民生活情報をお知らせしています。 毎月1日、11日、21日に発行(5月11日、8月11日、1月11日号は休刊)し、 新聞折り込みで配布しています。発行日が新聞休刊日と重なった場合は、前日に配布します」

全体:64、500
新聞折込:48、300
ABC部数:38,145

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