1. 癌の多発とスマホの普及、NHK職員による情報の垂れ流しと世論誘導①

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2015年10月29日 (木曜日)

癌の多発とスマホの普及、NHK職員による情報の垂れ流しと世論誘導①

NHKニュース(29日の7時)が、シリア難民にとってスマート・フォンの活用がライフラインになっている実態を報じていた。

NHKの番組には、スマート・フォンや携帯電話が日常生活のなかにすっかり定着した文明の機器という大前提に立った報道ばかりが目立つ。これらの無線通信機器をNHKが、番組と読者の双方向をつなぐ道具として位置付けていることは言うまでもない。

こうした報道に接していると海外で社会問題になっている無線通信機器による公害、つまり電磁波問題など日本にはもとからなかったかのような錯覚に陥る層も多いのではなかろうか。この新世代公害について、薄々は聞いたことがあっても、NHKが積極的にスマート・フォンの活用をPRしているからには、安全な機器だと勘違いする人も多いのではないだろうか?

まして安倍首相が電話料金の値下げを提案すれば、無線通信機器の爆発的普及が電磁波被曝のリスクを飛躍的に高めるという視点から検証する世論は消えてしまうのではないか。NHKが「一億総スマホ社会」へ向けて旗振り人の役割をしているように見える。これは大罪。

当然、最近急激に上昇線を描いている発癌率を電磁波や化学物質による複合汚染という化学的な観点から再検証しようという空気も生まれない。わたしは癌の増加と携帯電話の普及が同じ上昇線を描いている事実は、十分に検証するに値すると考えているが、そんなことを公言すれば頭がおかしくなったと誤解されかねない空気が生まれている。これが世論誘導の恐ろしさにほかならない。

ちなみにWHOの外郭団体であるIARC(国際がん研究機関)は、2011年に無線通信に使われるマイクロ波に発癌性の可能性があることを認定している。この動きに象徴されるようにマイクロ波からガンマ線やエックス線にいたるまで、広義の電磁波、あるいは放射線が人体に悪影響を及ぼすと考えるのが、世界の研究者の傾向にほかならない。

広島・長崎・福島と核の被爆国である日本は、本来、電磁波問題にはもっとも敏感にならなければならないはずだが、メディアがその動きを押しつぶしている。電磁波問題と放射線問題は別物だと勘違いしている人も多い。

わたしは過去に地下鉄の車内で、簡易測定器を使ってマイクロ波の強度を測定したことがある。結果は驚くべきことに、平均するとEUが定めている提言値の約4倍ぐらいの数値だった。通勤・通学で地下鉄を利用している人々は、癌の予備軍と言っても過言ではない。取り返しがつかない状態になったとき、その原因を推測することになるかも知れない。

こうした未来のリスクを完全に無視して、NHKはスマート・フォンや携帯電話をPRしている。そこには世の中で起きている現象に、一旦は疑いを差し挟んでみるというジャーナリズムの基本的な視点が完全に欠落している。公務員が国策放送を垂れ流しているのとあまり変わらない