2018年07月25日 (水曜日)
【訂正記事】カジノの是非を問うNHKの世論調査と円グラフ、ネット上の情報は事実
昨日(24日) 付けメディア黒書の記事に事実の誤りがあった。記事のタイトルは、「NHKの円グラフ改ざん問題、反NHKの視聴者によるフェイクニュースの可能性も?」。記事を掲載した後、NHKが円グラフの作成ミスを認めていることが分かった。記事を削除すると同時に、「改ざん」の事実を掘り起こした方と読者にお詫びしたい。
この問題は、NHK大阪放送局が7月20日に放送した「関西にカジノ!?~IRの光と影」の中で提示された円グラフに誤りがあった件である。
IR(カジノ)の誘致について、NHKが大阪府民を対象に世論調査を行った結果、「賛成」が17%、「反対」が42%、「どちらともいえない」が34%となった。ところがこれらのパーセンテージを基に作成された円グラフでは、円グラフの占有割合が誤っていたのである。
左が誤った円グラフで、右が正しい円グラフである。
しかし、筆者はこの情報は信憑性に乏しいと判断して、フェイクニュースである可能性を指摘したのである。NHKを嫌っている人が、同局による印象操作が行われているというストーリーをでっちあげるために、フェイクニュースを流したと推測したのだ。
◇誤りの背景
筆者が誤った判断をした背景には、次のような事情がある。
①NHKが誰にでも分かるような訂正をだしていなかったこと。訂正は、ほとんど目につかない。普通、誤りに気づいた場合は、見出しに「訂正」と明記して、大きな訂正記事(放送)を掲載するものなのだが。
②ミスのレベルが極めて初歩的なものだったので、常識的にはまずあり得ないと考えたこと。このレベルの誤りを犯せば、NHKの信用は地に落ちてしまう。たとえ安倍政権がカジノ導入に動いているとはいえ、偽りの円グラフを使ってまで、国に協力するとは考えなかった。
他にも原因はあるが、①と②を特に強調しておきたい。
この件が印象操作だったのか、それとも単純なミスだったのは分からない。ただ、カジノに反対する世論が広がっているために、円グラフは印象操作の道具だったという見方をする人が多いようだ。