2018年06月22日 (金曜日)
スマホなど拡大する電磁波利用のもとで隠されている遺伝子毒性、 マスコミを巻き込んた大がかりな愚民政策
深刻な問題であるにもかかわらず日本のマスコミがめったに報じない情報のひとつにマイクロ波による人体影響(遺伝子毒性)がある。マイクロ波は、携帯電話やスマホなどの移動通信機器に使われてきたが、最近はスマートメーター( 電力のデジタル計測器)にまで使用範囲が広がった。
スマートメーターを各家庭に取り付けることで、電力会社は、事業本部にいて各家庭における電力使用状況を把握できる。しかも、東電のチラシによると「2つの指示数を10秒ごとに切り替えて表示」するのだという。10秒に1回の情報更新であるから、常時、マイクロ波による通信が行われていることになる。
筆者の住んでいる住居にも、東電からスマートメーター設置の案内があった。もちろん筆者は、設置を断った。幸いに設置を希望しない世帯には、現在のところ設置を控えているようだ。強制的な設置はやっていない。その理由は、欧米ではマイクロ波による人体影響が否定できなくなっているからである。同じ流れは日本にもやってくるだろう。
具体的にどのような人体影響があるかについては、次の記事を参照にしてほしい。
■日本人の3%~5・7%が電磁波過敏症、海外では常識として認識されている遺伝子毒性、早稲田大学応用脳科学研究所「生活環境と健康研究会」が公表
◇「この国に絶望した」
さて、筆者は電磁波問題を取材していることもあって、時々、メディア黒書の読者から相談を受ける。先日も、知りあいの元大学理学部の先生から電話があった。次のような内容だった。
「自宅マンションにスマートメーター設置の告知チラシが配布された。マイクロ波の危険性を知っているので、マンションの管理組合で問題点を指摘したが、誰もマイクロ波が何であるかすらもまったく知らなかった。スマートメーター設置に反対する以前に、マイクロ波が何であるかを説明するだけで大変な労力を要する。いくら説明しても誰も信じない。あまりにも無知な人が多い。この国に絶望した」
筆者も似たような体験がある。2014年に拙著『電磁波に苦しむ人々』(花伝社)を出版した直後、PRのためにあるメーリングリストで、自著をPRした時のことだった。本のサブタイトルを「携帯基地局の放射線」としていたのだが、「放射線」は間違いだと指摘されたのである。「放射線」ではなく、「電磁波」だというのだ。
確かに日本では、周波数が低い電波を「電磁波」と呼び、高いものを「放射線」と呼んでいる。これに対して、欧米ではすべての電波を総称して「放射線」と呼んでいる。電波(電磁波)は周波数の高低とは無関係に危険という認識が定着しているからだ。「電磁波」は安全で、「放射線」は危険という見方はしていない。
しかし、こうした説明をメーリングリストで繰り返しても、理解してもらえなかった。結局、とんでもない嘘が書いてある本という評価になったようだ。
原発に反対している人々でさえ、原発は危険だが、携帯電話基地局や高圧電線は安全だと勘違いしている人が大半を占めている。
◇電波利用の拡大、電器・自動車・軍事
このところ「電磁波(放射線)」の使用範囲が急激に拡大している。自動運転も、ある種の電波を利用した仕組みになっているし、リニア新幹線にいたっては、走行中、乗客と乗務員は極めて危険なレベルの被曝にさらされる。電磁波問題の認識がある人は、まず乗車しないだろう。
将来は、軍事産業にも電磁波・放射線が応用される可能性が高い。つまり電波利用は電器産業、自動車産業、軍事産業などとの権益と密接に連動しているのだ。それゆえにマスコミが報じないと言っても過言ではない。日本のマスコミの悪質さだ。
ちなみに化学物質による環境や食品の汚染もかなり深刻になっている。化学物質に汚染された人体に電磁波を被曝すれば、複合汚染のかたちになり、長期的に深刻な人体影響を受けるリスクが極めて高くなる。
日本で癌が急激に増えている背景に、電磁波や化学物質による汚染があると筆者は考えている。短期の影響は少なくても、長期に渡る被曝では、深刻な影響が浮上してくるのだ。
無知ほど恐ろしいものはない。その責任はマスコミにある。