1. 青色LEDが加齢黄斑変性症や糖尿病性網膜など失明の原因に、否定できなくなってきた電磁波の危険

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2015年03月12日 (木曜日)

青色LEDが加齢黄斑変性症や糖尿病性網膜など失明の原因に、否定できなくなってきた電磁波の危険

日本のマスコミが報道を控える傾向があるテーマのひとつに電磁波問題がある。

電磁波とは、ごく単純にいえば「電波」のことである。電波が磁気と磁場を伴っているなどの理由で、電磁波という言葉で電波を形容しているが、「電磁波=電波」と考えても許容範囲である。

電磁波は単に携帯電話やテレビの通信に使われるだけではなく、医療現場でも使われている。あまり意識されていないが、レントゲンのX線や放射線治療のガンマ線も広義の電磁波である。(日本では、電磁波と放射線がエネルギーの違いにより、別々に分類されているが、欧米では、厳密に区別されていない。)

さらに光も電磁波である。電磁波の分類に可視光線と呼ばれる領域があるが、これに該当する。可視光線の利用の典型例は、LEDである。

電磁波は日常生活の利便性を高めるために、広範囲に利用されているが、利権がからんでいるために、そのリスクがマスコミで報じられる機会は極めて少ない。

こうした状況の下で『東京新聞』(2月16日付け)が、青色LEDの危険性を大きく報じている。青色LEDとは、商業施設や倉庫などでよく使われている白っぽい照明である。外見から旧来の蛍光灯と区別することは難しい。

最近では、マンションの共有スペースに青色LED(蛍光物質で白にみえる)を使う動きも活発化している。電気料金を節約するのが目的だ。

◇新世代公害

同紙は、LEDによる人体影響を調べた岐阜薬科大学・原英彰副学長らの実験を紹介している。原教授らは、「マウスの網膜に培養した細胞に、さまざまな色のLEDの強い光を24時間あて、細胞が受ける影響を調べた。その結果、青色光と白色光では、過半数の細胞が死滅し」たという。

最も悪影響があったのは、青色LEDだった。「また細胞周辺に生じた活性酸素の量を測定したところ、青色光でとくに増えていた」という。

青色LEDが原因となる病気としては、加齢黄斑変性症や糖尿病性網膜症などがある。いずれも失明の原因になる。

電磁波は新世代の公害である。目に見えない上に、人体影響の現れ方がゆるやかであったり、他の病気と混同されて、なかなか「公害」として認識されない。

電磁波のリスクが広く指摘されるようになったのは、1980年代に入ってからだった。米国で配電線と小児白血病の関係が取りざたされるようになり、安全性の問題が無視できなくなってきたのだ。以後、研究が活発になる。

携帯電話に使われるマイクロ波と呼ばれる電磁波も、当初は人体影響がないと考えられていた。しかし、現在では、極めて弱いマイクロ波でも、人体影響があることが分かっている。

事実、2011年になってWHOの外郭団体である世界癌研究機関は、マイクロ波に発癌のリスクがある可能性を認定している。

電磁波問題の第一人者である荻野晃也博士は、『携帯電話基地局の真実』の中で電磁波問題の本質を次のように述べている。

「原爆の被爆者・被曝者などの研究から、『電離放射線が特に発ガンの危険性が高い』と思われてきていたのです。ところが、最近の研究の進展で『電磁波全体が危険な可能性』があり、『共通した遺伝的毒性を示す』と考えられるようになってきたのが、現在の「電磁波問題」の本質だといってよいでしょう」

ちなみにパソコンやスマートフォンにも青色LEDが使われている。

20年後、あるいは30年後の電磁波による人体影響がどのようなものであるのか、まだ、だれも知らない。