1. 危険なLED、「電波利権」の報道管制

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2018年02月07日 (水曜日)

危険なLED、「電波利権」の報道管制

(本日発売の『紙の爆弾』より転載)

東京都知事の小池百合子氏といえば、先の衆院選で飛び入り参加のように舞台へ駆け上がり、スポットライトと喝采を浴びたあと、せりふを間違えた役者のように、舞台裏へ遁走した。現在、「希望の党」の支持率は1%程度。解党の危機にある。国民はなぜいとも簡単に騙されるのかという問を突き付けたのである。

その小池知事がまだ人気者だった時期に打ち出した奇抜な都民向けサービスがある。白熱灯を2個持参すれば、それをLED1個と無料交換するというものだ。ただし1人に付き1製品。7月10日に都庁で行われた「LED電球交換開始セレモニー」では、自ら舞台にしゃしゃり出て、ゲストのピコ太郎を都民役に仕立て、電球を交換する手順などを実演してみせた。この日から東京都のLED普及キャンペーンが始まったのである。

なお、青色LEDの用途は広く、照明器具のほか、パイロットランプ、パソコンやスマホのバックライトなどに使われている。100円ショップでもLED製品を販売している。青い光を放つにもかかわらず、蛍光塗料で励起(れいき)させてると白くみえる。

2014年に日本人の三人の科学者が青色LEDの開発でノーベル賞を受けていたことや、小池人気が上昇中であった事情もあずかってか、このLEDキャンペーンは、都民からも歓迎されたようだ。しかし、一方では、疑問視する見方も出ていた。「小池は科学には無知ではないか?」との声があったのだ。

私もそう感じたひとりだった。というのも、青色LED開発を理由とする日本研究者らのノーベル賞受賞と同じ2014年、青色LEDによる生体への深刻な影響を示唆する2つの論文が発表されていたからだ。いずれも英国の権威ある科学誌、『Scientific Reports』に掲載された。(続きは『紙の爆弾』で)