1. 水槽でLEDの照射を4カ月続けたところ熱帯魚に腫瘍が、高度経済成長の時代にタブーになった奇形植物の研究

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2014年06月11日 (水曜日)

水槽でLEDの照射を4カ月続けたところ熱帯魚に腫瘍が、高度経済成長の時代にタブーになった奇形植物の研究

熱帯魚にLEDを照射し続けたところ腫瘍ができた。わたしが自宅で飼育している熱帯魚の水槽にLEDを使ったところ、4カ月で水草が黒くなってしまったのに続いて、熱帯魚の一匹に腫瘍ができたのだ。水草の異変については、今年の1月17日付けMDKで既報した。

これは実験ではなくて、わたしが電気代を節約するために、水槽の照明を蛍光灯からLEDに切り替えた結果、たまたま観察された現象である。

腫瘍の大きさは、7ミリ程度。死んでから写真を撮ろうと思っていたが、腫瘍が進行して体が弱ったのが原因らしく、他の熱帯魚から攻撃され、ちょうど腫瘍の部分を咬み取られ、死んでしまった。

◇体調不良の訴え  

いまや照明の主流となっているLEDであるが、同時に危険性も指摘されるようになっている。携帯電話と同様に人体影響についての研究の進展よりも、普及のスピートの方が早い。   ? 2010年8月26日付け日本経済新聞は、「法の“空白地帯”でLEDトラブル、札幌市 」と題する次のような記事を掲載した。

急速に普及し始めたLED(発光ダイオード)照明。ところが、性能を定めた規格や基準の法整備が追い付いていない。庁舎内の蛍光灯をLED照明に交換した札幌市役所で今春、象徴的なトラブルが起こった。

札幌市が市役所の執務室や廊下にある約9000本の蛍光灯を直管型LED照明に取り換えたのは2010年3月のこと。その直後、一部の職員が「目が疲れる」「気分が悪い」といった体調不良を訴えた。市がアンケート調査した結果、「業務に支障がある」と答えた職員が7.4%に及んだ。

■出典=日本経済新聞

◇高度経済成長の時期に空白になった奇形植物の研究

しかし、LEDに関する安全性の検証は、ほとんど行われていないのが実情である。その背景に電気メーカーに対する政治的配慮があるのではないか。研究が禁止されているわけではない。が、このような研究を大学人が続けると、広義の構造改革の中で行われた大学「改革」により、裁量による補助金をカットされる危険性がある。従って研究者は、敢てこのような分野には切り込めない。

安全性に関する研究は、国策の影響を受けやすい。

■参考:大学評価による補助金算定方式

先日、わたしは国立国会図書館のコンピューターで、「奇形植物」に関する記事を検察した。その結果、驚くべきことに、確か6件しか表示されなかった。しかも、日本が経済成長のレールの上を走り始めた時期(1950年代後半)から、2004年までの間が、ほぼ空白になっていたのだ。

たとえば1950年の8月に『採集と飼育』という雑誌が奇形植物の特集を組んでいる。記事の中では、すでに奇形の原因として環境要因が指摘されているのに、1974年11月の『科学朝日』のグラビア記事「道路に沿って増える奇形植物」を例外として、その後、2004年の週刊金曜日に掲載された加藤やすこ氏の記事までが、空白になっていたのだ。

奇形の原因として、環境汚染が指摘されると、経済成長を優先する国策に支障をきたすから、研究者らも「自粛」したということではないだろうか?

改めて言うまでもなく、わたしは自宅の照明をすべてLEDから蛍光灯に戻した。