1. 4日付けMEDIA KOKUSYOの記事補正 三潴裁判と田中哲郎裁判長

司法制度に関連する記事

2013年07月05日 (金曜日)

4日付けMEDIA KOKUSYOの記事補正 三潴裁判と田中哲郎裁判長

4日付け記事で重要な記述を落としていたので補足する。

携帯基地局に関する部分で、三潴(みずま)裁判(福岡地裁)についての記述が抜けていたのである。この裁判にも田中哲郎裁判官がかかわっている。しかも、かなり奇妙なかかわり方をしていることが、関係者らの話で明らかになった。

三潴裁判は、久留米市の三潴地区の住民が、2002年に基地局の操業停止を求めて起こした裁判である。この裁判で不可解なのは、結審の日に裁判長が交代したことである。

三潴裁判に先行する2件の裁判で住民を敗訴させた田中哲郎裁判官が、「わざわざ結審の日に福岡地裁久留米支部へ赴任」(『隠れた携帯基地局公害』緑風出版)し、三潴裁判の裁判長になったのだ。つまり敗訴の判決を書くために人事異動させられたとしか解釈できない。

(上記の記述を、4付日け記事に赤字で加えました)

その後、田中裁判官は2013年4月、福岡地裁を経て、福岡高裁宮崎支部へ赴任し、延岡大貫裁判の裁判長になった。

◆延岡裁判の裁判長に就任

延岡大貫裁判は、繰り返し報じてきたように、延岡市の住民30名が、携帯電磁波による健康被害を理由に、KDDI基地局の操業停止を求めたものである。携帯電磁波による実質的な健康被害が訴因になったこともあって、全国の注目を集めた。メディアも大々的に報じた。

判決は住民敗訴だった。しかし、結審から判決までに8カ月を要しており、裁判所も敗訴理由を探すのに時間を要した。結局、健康被害が発生している事実については認定せざるを得なかった。

当然、控訴審で住民側が逆転する可能性がかなりあった。 ? ところが舞台が福岡高裁・宮崎支部に移り、第2回の口頭弁論で、田中哲郎裁判官が姿を見せたのである。

さらにその後、取材を進めると、次のことが分かった。  三潴裁判で、田中哲郎裁判長と共に裁判官を務めた増尾崇裁判官が4月1日付で福岡高裁宮崎支部に異動になってたのである。 ?  増尾裁判官は延岡大貫裁判の担当にはなっていないが、この裁判を担当する3名の裁判官のだれかが異動になれば、彼が代役を務める可能性もある。

(参考=PDF田中哲郎裁判官の異動歴)