2017年09月08日 (金曜日)

内閣官房が望月記者の発言をめぐり東京新聞へ送付した抗議文、送付先を誤った的はずれな内容、全文を公開

8月25日に管官房長官が開いた記者会見で、東京新聞の望月衣塑子・記者が行った質問に、内閣官房からクレームが付いた。加計学園が進めている獣医学部施設に関して望月記者が、「認可の保留という決定が出た」と言及した事(この時点では公式発表はされていなかった)に対して、内閣官房の上村秀紀報道室長が抗議の文書を送付したのだ。

送付先は、東京新聞政治部次長(官邸キャップ)の篠ヶ瀬祐司氏だった。

読者はこの対応をどう思うだろうか。抗議文の全文を公開した上で、筆者の意見を述べよう。

【内閣官房による抗議文の全文】
東京新聞政治部次長(官邸キャップ)
 篠ヶ瀬 祐司 様

                内閣官房 総理大臣官邸報道室長
                          上村 秀紀

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2017年09月07日 (木曜日)

半世紀を超えたコロンビア内戦が終わる、世界を変える決意とは何か?

コロンビアのELN(民族解放軍)と政府が、5日、停戦に合意した。コロンビアには、複数の反政府ゲリラがあったが、今回の停戦合意により半世紀を超えたコロンビア内戦は完全に終わる。

これに先だつ2016年8月には、FARC-EP(コロンビア革命軍 - 人民軍)と政府の間で和平が実現していた。FARC-EPは合法政党に生まれかわり、すでに元戦士の社会復帰も始まっている。去る8月には、キューバによる国際支援により、FARC-EPの元戦士ら200人が、医学留学のためにハバナへ旅立った。医師を目指す若ものたちである。(写真左)

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2017年09月06日 (水曜日)

内閣府から疑惑のプロジェクトで電通へ25億7200万円

読者は、メディア黒書でたびたび取りあげてきた内閣府と広告代理店が連携したプロジェクト-「政府広報ブランドコンセプトに基づく個別広告テーマの実施」-を記憶されているだろか? プロジェクト名が長いので、ここでは「ブランドコンセプトP」と略称しておこう。

このプロジェクトは、国策(たとえば、北朝鮮に対する警戒の喚起)をPRするためのもので、新聞広告、テレビCMなど種々の内容で構成されている。内閣府が広告代理店と提携してPR活動を展開するのは、珍しいことではないが、ブランドコンセプトPには、ある著しい特徴がある。

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2017年09月05日 (火曜日)

北朝鮮のミサイル開発の背景に、日本の軍事大国化と歴史改ざんに対する警戒心

東京の中心部に水爆が投下されると、伊豆あたりまで影響が及ぶ。23区は完全に消える。北朝鮮のミサイルと核開発で、偶発により、人類がほろびかねない危機が到来している。

しかし、マスコミにより「木を見て森を見ない」思考が広がっている。いまや国際政治は、単独の事実だけに焦点を絞っていては、正しく理解できない。他の事実との関連の中で考える必要があるだろう。

日本の世論は、北朝鮮のミサイル問題だけを捉えて、一方的にこの国を悪者に仕立て上げているが、筆者は責任の半分は日米にあると考えている。特に日本の責任は重大だ。

結論を先に言えば、現在の状況は、日本政府が1990年代の初頭から進めてきた軍事大国化の行き着いた結果と言っても過言ではない。軍事大国化は、PKOに始まり、自衛隊の活動範囲を徐々に拡大して、いまや日米共同作戦が可能な段階にまで達している。さらにこの体制を維持・強化するために、特定秘密保護法や共謀罪までが施行され、いよいよ憲法9条をドブに捨てかなねない段階に達している。

北朝鮮が警戒を強めるのは当然だ。複眼的に見れば、歴史教科書の改ざん問題も北朝鮮を刺激する要素として存在する。

北朝鮮のミサイル危機は米国と連動した日本の軍事大国化の結果にほかならない。この点を認識ぜずに、北朝鮮だけを非難するのは的はずれである。「木を見て森を見ない」論理で、もちろん問題の解決にはならない。

ちなみに安倍政権が拉致問題をまったく進展させることができないのも、同じ理由による。軍による暴力という歴史問題は、当事者にとっては、想像以上にセンシティブなのだ。その軍隊が再び海外へ出始めたのである。北朝鮮が脅威を抱くのは当然だろう。しかも、両国に外交関係は存在しないのだから、その脅威は尋常ではない。

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2017年09月04日 (月曜日)

汚染された魚類などが都民の食卓へ、築地から豊洲への移転を強行する小池知事の愚行

豊洲新市場予定地の地下水が無害化(環境基準値以下)できていない事を理由に、市場の移転を延期してきた小池ゆりこ東京都知事。だが、都議選が終わったとたんに、無害化の方針を撤回し、移転を強行しようとしている。

豊洲へ移転されれば、世界に誇る安全で良質な「築地ブランド」は消えてしまう。それに代わって汚染された危険な食が食卓へ届く可能性が高い。

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2017年09月01日 (金曜日)

安倍首相が海外での自衛隊PRのCMにみずから登場、東京新聞が報じる

8月1日付けの東京新聞に興味深い記事が掲載されている。日本政府が日本の自衛隊をPRするCMを作成し、それに安倍首相がみずから登場しているというのだ。タイトルは、次の通り。

・自衛隊「活躍」CM
・首相登場「違和感」
・欧米で放映 在外邦人から疑問の声
・「軍隊PR 独裁国家のよう」
・「税金使って個人メッセージか」
・アジアなら反発必至 日本の印象ゆがめる

リードは次のようになっている。

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