米国の独立テレビ局「Democracy Now!」 が伝えた歴史的判決の瞬間、日本の検察官と裁判官に必見
三権分立の崩壊が加速して、司法の場に「政治判断」が幅をきかすようになってしまった日本。その一方で、世界に視線を向けると、急速に民主主義を成熟させているかつての発展途上国がある。
中米グアテマラ--。1960年代の初頭から96年まで、軍事政権に対峙するゲリラ活動があった国で、とりわけ70年代の後半から80年代にかけては、グアテマラ民族革命連合(URNG)と政府軍の対決のもとで、暴力の嵐が吹き抜けた。
81年と82年の2年間だけでも、グアテマラの最高学府・サンカルロス大学の教授97人が殺害されている。宗教関係者の殺害は207件。殺されたジャーナリストは47人である。政府軍と警察による犯罪である。
北部の山岳地帯では、先住民族に対するジェノサイド(皆殺し作戦)が繰り替えされた。
国際政治の表舞台で光が当たっていたニカラグア内戦とは異なり、グアテマラ内戦の実態はあまり報道されていなかった。
96年に和平が実現する。グアテマラ民族革命連合は、合法政党に生まれかわった。その後、戦争犯罪の検証がはじまり、グアテマラの裁判所は、先住民族に対するジェノサイドを指令していた元大統領で将軍のリオス・モントに禁固80年の実刑を下した。
次に紹介するのは、米国の独立テレビ局「Democracy Now! 」(日本語版)が報じた歴史的判決の中継である。前近代的な日本の司法やメディアと比較してほしい。司法やメディアが人々の権利を守る機関として機能している姿が非常に感動的だ。