1. 皮肉にも文科省が1947年発行の『あたらしい憲法のはなし』を展示

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2017年06月11日 (日曜日)

皮肉にも文科省が1947年発行の『あたらしい憲法のはなし』を展示

執筆者:山田幹夫(フリーランス取材者。元通信社記者)

読者は『あたらしい憲法のはなし』をご存じだろうか? これは、安倍首相をめぐる疑惑で、いまスポットライトが当たっている文部科学省が保管している憲法の教科書である。皮肉なことに、それが文科省が開設している「情報のひろば」で展示されている。

安倍晋三首相は今年2017年5月、憲法9条に自衛隊の存在を加えて明文化する案を突然提唱した。2020年の施行を目指すという。それを受けて自民党は、今後、具体的な憲法改正案を検討するという。

こうした情況の下で、この教科書は戦後日本の原点ともいうべき憲法について再考するための有用な材料である。

■『あたらしい憲法のはなし』

太平洋戦争後の1947年8月2日に当時の文部省は、同年5月3日に施行された日本国憲法の解説のために新制中学校1年生用社会科の教科書を発行した。

「憲法」「民主主義とは」「国際平和主義」「主権在民主義」「天皇陛下」「戦争の放棄」「基本的人権」「国会」「政党」「内閣」「司法」「財政」「地方自治」「改正」「最高法規」の15章で、日本国憲法の精神や中身をやさしく解説している。

1950年4月に副読本に格下げ、1952年4月から発行されなくなった。

「戦争の放棄」の章で、戦争放棄と書いた大きな釜で軍艦や軍用機を燃やし、その中から電車や船や消防自動車が出てきて、鉄塔や高層建築物が光り輝いている挿絵は有名。

◆「情報のひろば」は平日に常設展示

「文部科学省 情報のひろば」:東京都千代田区霞が関3-2の旧文部省庁舎内。(建物の表側には案内看板はないが、高層の建物の手前にある旧庁舎が目印。)

開館:月曜から金曜の午前10時から午後6時(土曜、日曜、祝日は休館)。

入館料:無料。

問い合わせ:文科省大臣官房総務課広報室事業第2係。