1. 地方自治体の広報紙・公共広告の水増し

地方自治体の広報紙・公共広告の水増しに関連する記事

大阪府の『府政だより』の水増しをめぐる疑問、謎の約50万部、1回目の広報提供データと2回目の広報提供データに大きな誤差、過去10年分を公式に情報公開請求へ

大阪府(吉村洋文知事)の『府政だより』の発行部数に関して疑惑が浮上している。この問題については、1月22日付けの記事で、新聞折込部数がABC部数を下回り、「水増し」とは言えないと報告したが、その後、過去の取材記録を再検証したところ、次の疑問点が明らかになった。

既報したように筆者らは、都道府県が発行する広報紙の新聞折り込み部数について調査している。このうち大阪府が筆者に公表した『府政たより』の発行総部数と新聞折込部数が、1回目の取材と2回目の取材では異なっているのだ。

1回目の取材では、関連するデータについて大阪府は次のように報告していた。

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大阪府の広報『大阪府政だより』、大阪府が公式の新聞折り込み部数を公表、折込定数<ABC部数、高い残紙率が原因で依然として水増しの疑惑、

新聞折り込みの際の水増しの疑惑がかかっている『府政だより』について、大阪府の広報部は、折込定数(新聞に折り込まれる『府政だより』部数)を公表した。

それによると2020年の11月時点における、『府政だより』の新聞折り込み部数は、2,273,200部だった。

これに対して新聞の発行部数を示すABC部数は、2020年4月の時点で、2,321,305部である。ABC部数の方が約48万部多い。

※最初の取材時に大阪府は、全体の発行部数が282万部、折込枚数が277万部と説明している。

※ABC部数は4月と10月に公表され、適用期間は次のようになっている。4月の部数は「6月から11月の広告営業」に、10月の部数は「12月から翌年の5月の広告営業」に活用される。

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『広報東京都』、新聞折り込みで水増しされている高い可能性

東京都が発行する広報紙、『広報東京都』が水増し状態になっている高い可能性が浮上した。東京都によると、『広報東京都』の折込定数(新聞折り込み部数)は、282,1000部(2020年4月)である。これに対して東京都全域における新聞発行部数(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経のABC部数)は、2,777,430部である。

新聞に折り込まれる『広報東京都』の部数が新聞発行部数を約4万部ほど上回っている。この過剰になった4万部を予備部数とみなすこともできるが、それは残紙(広義の「押し紙」)が1部も存在しない場合の解釈である。しかし、実際は東京都でも大量の残紙が確認されている。

たとえば次の写真は、江戸川区内の販売店で撮影した残紙である。

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東京都、『広報東京都』の折込み部数を「非開示」に、広報紙の水増し実態調査、仲介業者は読売系、印刷会社は共産党系

全国の地方自治体が税金で発行している広報紙の水増し実態を調査している筆者らの取材チームは、東京都が制作する『広報東京都』の調査に入った。しかし、東京都は、新聞折り込み部数データを「非公表」とした。これまでに実施した都道府県を対象とした調査では、全自治体が広報紙に関する情報を開示しているが、東京都だけが拒否するかたちになった。

取材チームは、東京都に対して、メールで次の点を問い合わせた。

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『週刊金曜日』が広報紙の水増し問題を指摘、「押し紙」同様に古くて新しい問題

8日に発売された『週刊金曜日』が埼玉県の広報紙『彩の国だより』(月刊)が、約22万部水増しされていることを報じた。(9ページ)『彩の国だより』は、新聞折り込みのかたちで、配布されるが、埼玉県が広告代理店(埼玉県折込広告事業協同組合)へ卸している部数は、新聞の発行部数を約22万部上回っていた。

紙媒体が、広報紙の水増し問題を取り上げたのは、『紙の爆弾』に続いて2度目である。この問題は、「押し紙」問題と同様に古くから水面下で指摘されていたが、近年、水増しの割合が増えたこともあって全国各地で問題になっている。「押し紙」同様に古くて新しい問題である。

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千葉県の広報紙『ちば県民だより』、21万部水増しの疑惑、必要な予備部数は9000部、背景に新聞社のビジネスモデル

千葉県が税金で制作して、新聞折り込みで配布する広報紙『ちば県民だより』が、大幅に水増しされている疑惑が浮上した。

筆者ら取材チームが調査したところ、『ちば県民だより』の発行総数は、187万部(2020年6月時点)だった。このうち新聞折り込みで配布することを前提に、広告代理店が新聞販売店に卸している部数は、177万9000部(2020年6月)だった。

ところが千葉県下における新聞の総発行部数は、約156万8369部である。約21万部が過剰になっている。配布されずに廃棄されていることを意味する。

新聞発行部数の内訳は次の通りである。

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埼玉県秩父市で選挙公報の廃棄、2万6000世帯の地域で1万部水増し疑惑、問われる新聞協会の「教育の中に新聞を運動」(NIE)、過去に秩父市立大田中学校を指定校に

2019年4月7日に投票が行われた埼玉県議会選挙の選挙公報(新聞折り込みで配布)が、一部の地域で水増しされ、廃棄されていた疑惑が浮上した。

筆者ら取材チームが埼玉県秩父市における選挙公報の卸部数と、ABC部数(新聞の発行部数)を調査したところ、選挙公報の卸部数がABC部数を約1万部上回っていた。

詳細は次の通りである。

選挙公報の卸部数:24,000部(2019年4月)
ABC部数:14,969部(2020年4月)

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静岡県の広報紙『県民だより』、4万部水増し、各地で発覚する広報紙の「折り込み詐欺」

静岡県が県民の税金で制作して、新聞折込のかたちで配布している広報紙『県民だより』が、約4万部水増しされていることが分かった。

『県民だより』は月刊の定期刊行物で、静岡県は1回に付き約106万部を印刷している。

このうち新聞折込に割り当てられる枚数は、静岡県によると979,350部(2020年4月)である。これに対して、静岡県下における新聞の発行部数は、939,858部(2020年4月)である。

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滋賀県の広報紙『滋賀プラスワン』、7万部を水増し、新聞発行部数・39万部に対して広報紙・46万部を提供、背景に「押し紙」

新聞に折り込まれて配布される地方自治体の広報紙が水増されているケースが次々と発覚している。

滋賀県が発行する広報紙『滋賀プラスワン』を筆者が調査したところ、滋賀県全域のABC部数(新聞の発行部数)が392,586部(4月の部数)しかないのに、滋賀県当局が464,000部の『滋賀プラスワン』(最新号)を提供していることが分かった。71,414部が水増しになっている。

配達中に折込媒体が破損する「事故」に備えて、通常、卸部数の2%程度は予備紙として認められているが、それに相当する部数は9280部しかない。この部数を差し引くとしても、大幅な水増し状態になっている。

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22万部、埼玉県の広報紙水増し問題、広告代理店を訪問、「折込詐欺」の2つの類型

新聞に折り込むかたちで配布されている埼玉県の広報紙『彩の国だより』が、約22万部水増しされている問題を取材するために、わたしは12月9日、午後、さいたま市にある広告代理店、埼玉県折込広告事業協同組合を訪ねた。JR高崎線の上尾駅で電車を降り、道路地図を頼りに広告代理店へ向かった。

このあたりは東京のベッドタウンで、大小の積み木を無秩序宇に散りばめたような民家の群れが延々と広がっている。もともと農業地帯だったらしく、入り組んだ旧道や農道をそのままアスファルトで舗装し、それに沿って住宅を並べたような印象がある。緑とコンクリートが点在する近代的な生活空間というよりも、衣食住だけを目的とした古びた簡易宿泊所の連なりを連想させる。

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大阪府の広報紙『府政だより』を毎日新聞社系の印刷会社が印刷、請負先の代理店は福岡市のホープオフセット共同企業体、新聞折込部数については情報公開請求中

大阪府の広報紙『府政だより』を毎日新聞社系の印刷会社である(株)高速オフセットが請け負っていることが分かった。高速オフセットは、1986年に「毎日新聞社とその関連会社の出資により設立された」。■出典

社長の橋本伸一氏は、毎日グループホールディングスの取締役でもある。■出典
地方自治体の広報紙の印刷が、新聞社系企業の収入源のひとつになっている実態が明らかになった。

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埼玉県の広報紙『彩の国だより』、22万部水増し、税金の無駄遣い?住民監査請求へ

税金で制作されている埼玉県の広報紙『彩の国だより』が、配布されることなく約22万部も捨てられている疑惑が浮上した。疑惑の裏付けは次の通りである。

12月1日、筆者は埼玉県庁に対して、『彩の国だより』に関する問い合わせを行った。その結果、次の事実が判明した。

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【全文公開】「ストップ詐欺被害」、新聞(「押し紙」)と一緒に廃棄される地方自治体の公共広告、税金の無駄遣い

住民が負担する税金で制作された地方自治体の広報紙(新聞折込で配布)が水増しされているケースが次々と発覚している。先週の「メディア黒書」では、千葉県流山市と船橋市のケースを取り上げた。【全文を公開】

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